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自然災害から個人の意思決定まで、さまざまなリスクに備える本特集!

今回のテーマは「リスク」。自然災害などの地球規模のものから企業危機や重大事故、個人の意思決定に至るまで、私たちを取り巻く様々な「リスク」に、冷静にそして適切に対応できるようになるための書籍をあつめました。

『ダチョウのパラドックス 災害リスクの心理学』

原書名 The Ostrich Paradox. Why We Underprepare for Disasters

中谷内 一也 訳

定価:3,080円(本体2,800円+税10%)

四六・200頁

ISBN:978-4-621-30330-6

私たちはなぜ、繰り返し災害リスクを見誤り、結果的に準備を怠り、再び災害をうけてしまうのでしょうか。どうすれば、災害リスクに対応することができるようになるのでしょうか。

本書は、私たちが判断を誤る六つの心理的バイアス ― 近視眼的思考癖・忘却癖・楽観癖・惰性癖・単純化癖・同調癖 ― と、その意思決定のプロセスへの影響を豊富な具体例とともに紹介し、これらのバイアスを見込んだ解決へのアプローチを、心理学的な観点から簡潔にまとめています。

「危険に直面すると砂の中に頭を突っ込んでしまう」「頭隠して尻隠さず」などと英語では表現されてしまう飛べないダチョウは、実は、飛べない欠点を克服して、世界で最も速い逃げ足を武器にした危機管理能力の高い動物です。私たちも、本書を武器に、心理的バイアス=欠点を克服し、次こそは災害から逃れられるように、との意味がタイトルに込められています。


『ヒューマンエラー 第3版』

小松原 明哲 著

定価:1,980円(本体1,800円+税10%)

A5判・160頁

ISBN:978-4-621-30435-8

安全マネジメントの観点から考えるヒューマンエラー防止のための入門実務書

ヒューマンエラーが問題となる各界で、定評ある入門実務書の改訂版。
“ヒューマンエラーとは何なのか?” “どうして起きるのか?” という本質を理解し、そのうえでどう対策を講じていくか、最新の知見を盛り込んで、より現場の実務で参考しやすいように改訂がなされた。

現場で行う対策の真意や上司の指示を正しく受け取るためにも、誰もが理解できるよう、ヒューマンエラーを体系的に、かつエラーごとにその背後要因や対策を平易に解説する。

品質保証、労働安全、産業保安、リスクマネジメントなどの場で、日々、ヒューマンエラーや、人間の不適切な行為、失敗や成功といったことに頭を悩ませている人たちへの、解決への道標となる一冊。


『リスク 不確実性の中での意思決定』

原書名 Risk: A Very Short Introduction,First Edition

中谷内 一也 訳

定価:1,100円(本体1,000円+税10%)

新書・248頁

ISBN:978-4-621-08918-7

社会に出ればあらゆる場面でリスクを伴う決断を迫られることがある。旅行、就職・仕事、健康、人間関係といった個人的な判断から、地球環境、原発といった国家レベルの決断にいたるまで、私たちにとって重要で価値があるものが「リスク」にさらされる。本書は、リスクを完全にゼロにすることは難しいけれど、いかにリスクを小さくおさえ、回避するにはどういった対処をすべきなのか、その基本的な考え方を学べる、リスク分析の入門書。リスクに直面したとき、どうなるのかと不安にさいなまれるのではなく、どうするか、自分で決断・決定できる。そのような人になるための一助となる書。


『リスクってなんだ? 化学物質で考える』

花井 荘輔 著

定価:2,640円(本体2,400円+税10%)

A5判・184頁

ISBN:978-4-621-07754-2

リスク・・危険、恐い、といった漠然とした不安感に苛まれて久しい現代社会。しかし,リスクのない技術、生活はなく、ゼロリスクはないのである。いま私たちに必要なのは、危険だ危険だと不安になることではなく、有害な影響が発生する可能性を最小限に食い止めるには何をすればよいのか、何がわかっていて何がわからないのか、合理的な情報やデータにもとづいた理性的な対話、議論に裏打ちされたリスクにもとづく意志決定である。 本書は、「リスクの考え方」を化学物質に焦点をあてて入門者や初学者にもわかるよう丁寧に解説した。この考え方こそ現代社会にはもっとも必要で、成熟した考え方を、ひいては成熟した社会を形成するのである。本書はその一助を担うリスク論であり、リスクマネジメント、リスクアセスメントを始める前に読んでおきたい一冊。


『リスク共生学 先端科学技術でつくる暮らしと新たな社会』

横浜国立大学先端科学高等研究院 編
横浜国立大学リスク共生社会創造センター 編

定価:3,300円(本体3,000円+税10%)

A5判・ 230頁

ISBN:978-4-621-30301-6

私たちの暮らす社会には様々なリスクが潜在する。この多様なリスクは独立ではなく互いに関係しあっており、1つのリスクを小さくすることで別のリスクを大きくすることもある。つまり、リスクを完全にゼロにすることは難しい。私たちに求められるのはゼロリスクではなく、社会や組織目的に応じてどのリスクをどのレベルで受け入れ全体としてのバランスをとるかという「リスク共生」の考え方である。

本書では、私たちの社会と暮らしに潜む多様なリスクを研究し、リスクをいかに効果的・効率的に小さく抑え、その心理的ハードルを下げ、社会システムやインフラ、セキュリティ、コミュニケーションなどを構築するか。「リスク共生」によって実現するより良い社会や暮らし、生活の質の向上をはかろうとする取り組み・手法を、具体的な開発事例をあげて簡潔に解説する。


『実務に役立つ 地震リスクマネジメント入門』

中村 孝明 著

定価:3,080円(本体2,800円+税10%)

A5判・138頁

ISBN:978-4-621-08696-4

インターネットが我々の日常生活に浸透し、さまざまなデバイスを使っていろいろな価値をもつ製品やサービスを利用できるようになった。一方で、製品やサービスを使う我々の利用シーンや文脈はますます多様化・複雑化しており、提供側としては顧客視点の価値に合せたビジネスのしくみをつくることが喫緊の課題となっている。 そこで、ビジネス視点と顧客視点の両方から事業全体を再構築する方法論がサービスデザインである。本書では、サービスの着想から企画、リサーチ、プロトタイピング、そして評価までをストーリーとしてわかりやすく解説。ユーザーの体験から事業戦略を考えるにあたって非常に有効かつ実践的なアプローチとなる。


『リスク学事典』

日本リスク研究学会 編

定価:24,200円(本体22,000円+税10%)

A5判・832頁

ISBN:978-4-621-30381-8

人文科学、自然科学、社会科学など多様な分野のリスクに対峙してきたリスク学は、それぞれの学問分野ごとに独自のリスク概念が取り上げられてきた経緯から、これまで単一の学問体系は存在していなかった。しかし、世界の相互接続性、相互依存性の高まりから異なるリスク同士の結合も例外ではなく、それらを横断的に俯瞰できる試みが求められるようになってきた。

本事典は、中項目事典の体裁をとることで、それらリスク学を構成する各分野の相互連関性を分かりやすく把握できる。また、東日本大震災、リーマンショック、女性や性的マイノリティの社会的排除など、現代的な問題に起因するリスクも大々的に扱った章立てとなっている。

一人ひとりの市民が様々なリスクに直面する現代にあって、その把握し共生していくための必読書である。


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