リスクってなんだ?

リスクってなんだ?

化学物質で考える
著者名 花井 荘輔
発行元 丸善出版
発行年月日 2006年10月
判型 A5 210×148
ページ数 184ページ
ISBN 978-4-621-07754-2
Cコード 0040
NDCコード 574

内容紹介

リスク・・危険、恐い、といった漠然とした不安感に苛まれて久しい現代社会。しかし,リスクのない技術、生活はなく、ゼロリスクはないのである。いま私たちに必要なのは、危険だ危険だと不安になることではなく、有害な影響が発生する可能性を最小限に食い止めるには何をすればよいのか、何がわかっていて何がわからないのか、合理的な情報やデータにもとづいた理性的な対話、議論に裏打ちされたリスクにもとづく意志決定である。 本書は、「リスクの考え方」を化学物質に焦点をあてて入門者や初学者にもわかるよう丁寧に解説した。この考え方こそ現代社会にはもっとも必要で、成熟した考え方を、ひいては成熟した社会を形成するのである。本書はその一助を担うリスク論であり、リスクマネジメント、リスクアセスメントを始める前に読んでおきたい一冊。

目次

第1章 長生きするのも「リスク」? ・・リスクってなんだろう
 身のまわりにあふれる「リスク」
 化学物質のリスク
 化学物質のリスクアセスメント
第2章 青酸カリにも出番あり? ・・ハザード管理とリスク管理
 ハザード―良くない影響
 ハザードの程度―急性毒性値LD50の例
 起こる可能性―暴露に至る道筋
 ハザード管理からリスク管理へ
第3章 風が吹いたら桶屋が儲かる? ・・リスク評価のシナリオ
 源から影響を受けるヒトまで―シナリオ
 シナリオとして確定すべき要因
 評価シナリオの具体的内容
 公表されたリスク評価におけるシナリオの例
 いろいろなリスクアセスメント
第4章 この臭いの原因は,あれかな? ・・直接暴露
 直接暴露と間接暴露
 直接暴露―そこの“その”物質との関係
 簡単な評価の例
 数理モデルのいろいろ
第5章 ここはどこ? あなたはだれ? ・・間接暴露
 間接暴露のプロセス
 間接暴露のシナリオの例
 発生源と発生量の推定
 環境媒体中の挙動評価モデル
第6章 ミクロのツアー ・・摂取・吸収・体内動態
 取り込み量の推定―経路
 少し細かい議論―摂取と吸収
 体内での動き―標的へ
 経皮吸収の問題
第7章 「リスク」は「クスリ」の逆!? ・・健康影響
 影響のいろいろ
 影響の量依存性
 リスク評価での利用
 外挿と不確実性係数 UF
第8章 メダカの学校のアスベスト ・・環境生態影響
 環境生態影響-なにを,なぜ,どう?
 環境中の動植物の世界
 一般的な初期リスク評価―環境省の例
 米国EPAの詳細な環境生態リスク評価
第9章 人生いろいろ,この世は不可解 ・・変動性と不確実性
 変動性Vと不確実性U
 まずV-Variability:変動性
 ついでU―Uncertainty:不確実性
 改良の方向―1点評価を超えて
第10章 1より小さいと倒壊? ・・リスクの判定
 リスクの指標
 リスクの判定とクライテリア
 リスク判定からリスク管理へ
 リスクにもとづく意思決定
第11章 ハラがへってはいくさができぬ  ・・データベースとシステム
 必要なデータ
 データの入手法
 各種のデータベース
 リスク評価システム
第12章 こんなんでどや? こうとちゃう? ほんならこれでいこか! ・・リスクを越えて合理的な意思決定にむけて-
 化学物質のリスクアセスメント
 なにが必要?
 触れることができなかった問題―の,ほんの一部
 今,どうだろうか?
 そしてこれから-またまたないものねだりを
 つけたし-実りある対話のために―リスク評価を超えて

定価:本体2,400円+税
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