シリーズ紹介
いまや世界を変えるほどの影響力をもつ社会ネットワーク。それは生活を豊かにし、誰もが自由に意見を述べ議論できる真の国際コミュニティーのように思える。本当にそうだろうか? 現実では、市民が監視され、一部に富が集中し、民主主義まで脅かされ新たな戦争の危機にも瀕している。ネットワークにより創り出された世界で今何が起こっているのだろうか。そして未来は?ニーアル・ファーガソンが、 “階層制”と“分散型ネットワーク”の対立という数百年の歴史をふまえて独自の視点から、社会ネットワーク論の過去と未来を語る。
内容紹介
インターネットは、“非営利で、誰でも世界につながり自由に意見を言える、平等な分散型ネットワーク”を目標として開発、実用化された。しかし2000年代以降、利益を出すために検索プラットフォームと広告配信が連動するシステムが構築され、ネット社会は一変する。ユーザーはデータという資源を吸い上げられ、一部の巨大企業だけが巨万の富を築く構造ができあがっている。インターネットによって便利になった世界は本当に理想郷なのだろうか?その裏で、競争が排除されて独占が進み、監視が進む現状を解説する。
監修・プレゼンター:ニーアル・ファーガソン Niall Ferguson
1964年スコットランド生まれの歴史学者、ジャーナリスト。専門は経済史・金融史で、金融、戦争、帝国など幅広い歴史を分析する著書がある。2004年米タイム誌の「世界で最も影響力のある100人」に選ばれた。