気象学と気象予報の発達史

気象学と気象予報の発達史

著者名 堤 之智
発行元 丸善出版
発行年月日 2018年10月
判型 A5 210×148
ページ数 342ページ
ISBN 978-4-621-30335-1
Cコード 3044
NDCコード 451
ジャンル 天文・地学 >  地球科学
天文・地学 >  地球科学 >  気候・気象

内容紹介

誰が現代の気象予報を作り上げたのか。この質問に答えるためには、多くの偉大な科学者たちの名前を挙げていく必要がある。我々がいつも何気なく手にする気象予報は、多くの科学者たちの努力の結晶なのである。気象学を推し進めた科学者の中には、現在では物理学者や化学者として名高い人物も存在している。

本書では紀元前の気象予報からはじめ、21世紀に生きる我々に至るまで、気象学と気象予報がどのように変遷したかをたどる。気象予報はいつの時代も必要とされてきたが、その目的は安定した収穫、安全な航海、災害への備え、墜落しない飛行機、そして戦争での勝利といったように、時代によって変遷している。しかし、いずれも簡単な問題ではなく、時代の先端の知識を、トップランナーの科学者が駆使することで、初めて解決されてきた。いまだ進化を続ける気象学と気象予報が、どのように編み上げられてきたのかを知ることのできる稀有な一冊である。

目次

1.古代ギリシャ自然哲学における気象学
 1―1 古代ギリシャ人による自然哲学と気象
  コラム ヒポクラテスの生気象
 1―2 プトレマイオスによる天文学と占星学の始まり
 1―3 キリスト教による自然哲学の否定    
2.ルネサンスによる古代ギリシャ自然哲学のほころび
 2―1 占星学と占星気象学の普及
 2―2 中世の技術の発展
 2―3 アリストテレスの気象論などの古代ギリシャ自然哲学のほころび
3.科学革命の中での気象学
 3―1 近代天文学への転機と気象学との関連
 3―2 科学的な考え方への転換
 3―3 学会の誕生と気象観測
 3―4 地球規模での大気の流れへの関心
 3―5 ニュートン力学の大気への適用
 3―6 総観気象学の夜明け前 
4.気象測定器などの発展
 4―1 トリチェリによる真空の発見
 4―2 気圧計の発達
 4―3 温度計の発達とその目盛りの変遷
 4―4 風力計・風速計
  コラム ビューフォート風力階級
 4―5 さまざまな湿度測定の発達
 4―6 雨量計
 4―7 メテオログラフ(気象自動記録装置)
 4―8 測高公式の発見
 4―9 雲形の定義
5.気候のための観測網の設立と力学の大気循環への適用
 5―1 気候学の発展
 5―2 各国での組織的気象観測網の整備
 5―3 地球規模の大気循環の解明への取り組み
6.嵐の解明と気象警報の始まり
 6―1 嵐の解明
 6―2 電信の発明と各国での暴風警報体制の確立
7.近代日本での気象観測と暴風警報
 7―1 江戸時代日本での気象観測
  コラム 蚕当計の開発
 7―2 明治政府による気象観測の開始
 7―3 暴風警報に向けた体制の確立
 7―4 暴風警報と天気予報の発表 
8.19世紀末の気象学の発展と気象予測の行き詰まり
 8―1 気象熱力学
 8―2 低気圧の研究
 8―3 地球規模の大気循環研究のその後
 8―4 高層大気の気象観測
  コラム 成層圏オゾンの発見
 8―5 ヘルムホルツの渦度とケルビンの循環定理
 8―6 嵐のエネルギー源論争
 8―7 傾向方程式とマルグレスの式
 8―8 気象予測技術の行き詰まり
9.気象予測の科学化と気象学のベルゲン学派
 9―1 ヴィルヘルム・ビヤクネスによる気象学の改革
 9―2 ベルゲン学派の気象学
  コラム 気象学のウィーン学派
 9―3 リチャードソンによる数値計算の試み
 9―4 高層大気への関心
 9―5 高層の波と気象予測
 9―6 ロスビーの業績 
10.数値予報と気候科学の発達
 10―1 第二次世界大戦の気象学への影響
 10―2 数値予測の試み 
 10―3 傾圧不安定理論と準地衡風モデル
 10―4 実験的な数値予測の成功
 10―5 数値予報の現業運用化
 10―6 日本での数値予報の開始
  コラム 日本の気象学者の海外での活躍
 10―7 気候科学の発展
 10―8 カオスの発見
11.国際協力による気象学の発展
 11―1 国際気象機関の設立
 11―2 第1回国際極観測年(1882〜1883年)の開催
 11―3 第2回国際極観測年(1932〜1933年)の開催
 11―4 WMOの発足
 11―5 世界気象監視プログラム

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