環境経済・政策学事典

環境経済・政策学事典

著者名 環境経済・政策学会
発行元 丸善出版
発行年月日 2018年05月
判型・装丁 A5 210×148 / 上製
ページ数 814ページ
ISBN 978-4-621-30292-7
Cコード 3530
NDCコード 000
ジャンル 環境科学・生活科学
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内容紹介

環境問題は、人口問題や食糧問題等とも関わる国際的課題であり、同時に産業技術や生活様式、さらには社会経済システムの根本的転換を促し、環境保全型産業社会のビジョンを探究することが全世界的課題となっている。環境問題は経済発展と隣り合わせに起こることから、経済学からの環境問題へのアプローチに加え、様々な経済活動や社会情勢を捉えコントロールすることを目的とする政策学の研究、さらには関連する諸科学を総動員した学際的研究が今一番求められている。本事典は、環境経済・政策学会設立20周年記念事業の一つとして、環境と経済・政策の関わりについて、様々な基本項目/重要項目を取り上げ、環境問題の解決のための視座を提供する中項目事典である。

目次

第1章 環境経済・政策学の基礎[担当編集委員:赤尾・髙村・青柳]
●環境経済学:概説●環境法学:概説●環境政治学:概説●環境社会学:概説●効率性と市場の失敗●衡平―経済学の視点から●衡平―法哲学の視点から●不確実性と効用理論●厚生経済学の基礎事項●社会的費用便益分析●予防原則●汚染者負担原則●持続可能な発展●環境経済統合勘定●グリーンGDPと包括的富●持続可能性の指標●エコノミック・モデリング●経済成長と環境●貧困・人口増加・環境劣化の悪循環●ガバナンス/環境ガバナンス●実効性●環境政策手段●ピグー税/ピグー補助金●汚染許可証●炭素税および環境税制改革に関する世界的動向●自然資源の所有権●産業連関分析の環境問題への応用●貿易と環境の経済学●「貿易と環境」をめぐる国際政治と法●ゲーム理論の環境問題への応用●環境問題における法と経済学

第2章 公害・環境に関わる事件と問題の歴史[担当編集委員:寺西・大島]
●戦前日本における四大鉱山公害事件●有機水銀汚染による熊本水俣病事件●有機水銀汚染による新潟水俣病事件●カドミウム汚染によるイタイイタイ病事件●大気汚染公害裁判●市街地土壌汚染●職業病・労働災害と公害問題●アスベスト問題●産業廃棄物不法投棄事件●東京ゴミ戦争●モータリゼーションと自動車公害●公共事業による環境破壊●軍事(基地)による環境破壊●公害輸出による環境破壊●インド・ボパール事件●有害廃棄物の越境移動●貿易を通じた資源収奪と環境破壊●「地球環境問題」の顕在化と国際社会の対応●東アジアに広がる公害・環境問題●中国で深刻化する大気汚染●中国で深刻化する水汚染問題●チェルノブイリと福島の原子力事故と放射能汚染●エクソン・バルディーズ号油濁事故とその影響●農薬汚染とバイオハザード●多発する自然災害と環境問題●都市化と環境問題

第3章 気候変動と地球温暖化[担当編集委員:亀山・髙村]
●地球温暖化現象のメカニズム●地球温暖化による影響●適応策●長期目標としての2度●気候変動に関する政府間パネル (IPCC)●国連気候変動枠組条約●京都議定書●森林吸収源と土地利用●京都メカニズム●パリ協定●気候資金●森林減少・劣化からの排出の削減および森林保全、持続可能な森林経営、森林炭素蓄積の増強(REDD+)
の役割●途上国の開発と気候変動●炭素税●排出量取引制度●カーボンリーケージ●気候工学(ジオエンジニアリング)●炭素回収・貯留(CCS)●統合評価モデルとシナリオ●温暖化対策費用●国際海運・国際航空からの排出規制●内包炭素●アメリカ合衆国の温暖化対策●EUの温暖化対策●日本の温暖化対策●中国の温暖化対策●東アジアの低炭素戦略●気候変動とオゾン層保護●気候変動と生物多様性の保全

第4章 生態系保全と生物多様性[担当編集委員:大沼・大森]
●生物多様性とその現状●生態系サービスへの支払い(PES)●レジリエンスとレジームシフト●レッドリスト●外来種●ワシントン条約●生物多様性条約●ラムサール条約●日本の生物多様性の保全に関わる法的枠組み●保護地域制度と自然環境の保全●生物多様性オフセット・バンキング●対外債務と自然資源●コモンズと自然資源管理●生物多様性及び生態系サービスに関する政府間プラットフォーム (IPBES)●アンダーユース●愛知目標●遺伝資源とABS, 名古屋議定書●伝統的知識と医薬品開発●保全休耕プログラム (CRP) ●生物多様性と環境認証●エコツーリズム●里地・里山●海洋生物資源の保護●熱帯林の消失と保全●さんご礁の劣化と保全●生物多様性関連分野における政策枠組み●グリーンインフラ●遺伝子組換え農業

第5章 環境問題と資源利用・資源管理[担当編集委員:栗山・赤尾・松本]
●資源問題と経済学●再生可能資源の利用と保全●森林資源の経済学●木材貿易と環境問題●環境保全型農業と環境支払●水資源の経済学●水質保全の経済学●漁業資源の経済学●漁業資源と環境政策●野生動物管理と環境政策●レクリエーションの経済学●バイオマス資源●非再生資源の利用と保全●資源の呪い●廃棄物問題と循環型社会●グッズとバッズ●廃棄物と法制度●リサイクルの経済理論●リサイクルの経済学●デポジット制度●ごみ有料化と廃棄物削減効果●廃棄物処理施設の社会的影響●拡大生産者責任の経済学●環境配慮設計●廃棄物産業連関分析●マテリアルフロー●廃棄物の越境移動の管理●不法投棄の管理●放射性廃棄物問題●鉱業の環境問題と環境政策

第6章 環境問題とエネルギー政策[担当編集委員:大島・一方井]
●世界と日本のエネルギー利用●エネルギー政策史●途上国のエネルギー問題と支援●エネルギー政策と環境政策の統合●エネルギーとエントロピー●エネルギー資源(枯渇性資源, 再生可能資源)の利用問題●シェール革命とその影響●エネルギー関連の国際機関●エネルギー経済モデルの政策利用●エネルギー利用と大気汚染防止政策●エネルギー転換部門の地球温暖化対策●産業部門の現状と省エネルギーの可能性●運輸部門の省エネルギー・環境対策●民生家庭部門の省エネルギー・環境対策●民生業務部門の省エネルギー・環境対策●地域におけるエネルギー・温暖化対策●市場自由化の理論●エネルギー市場の自由化と環境政策●デマンドレスポンスの理論●デマンドレスポンスの実証・実践●再生可能エネルギー技術●バイオマス利用と環境●再生可能エネルギー普及政策の理論●再生可能エネルギー普及政策の実証・実践●VREと系統連系問題●VREと電力市場●再生可能エネルギー技術のイノベーション●発電コストと社会的費用●原子力発電所事故と「ふるさとの喪失」被害●原子力損害賠償制度と費用負担●原子力発電と地域社会●原子力に関する国際規制

第7章 環境評価・環境経営・環境技術・環境マネジメント[担当編集委員:竹内・栗山・有村]
●環境の経済評価●顕示選好アプローチ:ヘドニック法●顕示選好アプローチ:トラベルコスト法●表明選好アプローチ:仮想評価法●表明選好アプローチ:コンジョイント分析●実験経済学と環境問題:ラボ実験●実験経済学と環境問題:フィールド実験●生態系保全の経済評価●統計的生命の価値●環境経営●環境会計●ライフサイクルアセスメント(LCA)●企業経営と環境効率●企業の社会的責任(CSR)●社会的責任投資(SRI)●環境マネジメントシステム(EMS)●イノベーションと環境政策●ポーター仮説●生産性指数●リバウンド効果●環境技術の移転●内生的技術変化●エコロジカル・フットプリント●持続可能な消費

第8章 環境政策と環境ガバナンス[担当編集委員:一方井・大沼]
●環境政策の目的・対象●環境政策の歴史●公害対策基本法から環境基本法へ●環境政策の分野別目標●環境政策の原則と指針●環境対策の主体とその原則・責務●環境政策の予算と組織●各国の環境政策の組織と特徴●政策調整手段としての計画●規制的手法と遵守・履行●経済的手法●情報的手法●合意・協定による手法●支援的手法●環境政策手法の選択・政策統合●公害防止分野における政策枠組み●化学物質管理分野における政策枠組み●自然環境保全分野における政策枠組み●環境影響評価分野における政策枠組み●持続可能な発展に関する政策枠組み●地方公共団体による環境政策の役割●都市環境ガバナンス●流域ガバナンス●環境損害に対する責任●国内政策の形成過程におけるステークホルダー●メディアとフレーミング

第9章 国際環境条約と環境外交[担当編集委員:髙村・亀山]
●環境安全保障●環境外交●環境保全に関わる国際組織●持続可能な開発 (SDGs) ●国連グローバル・コンパクト●持続可能な開発のための教育(ESD)●環境と人権●世界銀行と環境社会配慮●日本の開発援助と環境社会配慮●国際環境条約の遵守●国際制度決定過程におけるステークホルダー●国際環境NGO●自治体の環境協力●越境大気汚染に関する国際規制●オゾン層保護に関する国際規制●海洋汚染防止に関する国際規制●南極・北極の環境保全●宇宙環境の保全●水の保全に関する国際規制●森林保全に関する国際規制●世界遺産の保全と世界遺産条約●景観の保全に関する国際規制●土壌劣化・砂漠化に関する国際規制●化学物質に関する国際規制●水銀に関する国際的規制●市民参加の保障とオーフス条約

第10章 経済理論と実証研究のフロンティア[担当編集委員:赤尾・竹内・馬奈木]
●世代間衡平の公理的アプローチ●低下する割引率●不可逆性と準オプション価値●非凸性と履歴効果●リスクと認知バイアス●共有地の悲劇とダイナミックゲーム●ランダム効用理論と離散選択モデル●多様性関数●汚染逃避地仮説の実証分析●時系列分析と効率性分析●方向付けられた技術進歩と環境●エネルギー(効率)パラドックス●エネルギー需要分析●グリーン・パラドックス●排出許可証市場の実証分析●ピグー税/ピグー補助金の実証分析●二重の配当●非対称情報下での環境政策●ボランタリーアプローチ●エコラベル(環境ラベル)●環境政策の評価(手法と結果)●サプライチェーン・ネットワークと排出責任●環境汚染事故の経済学●交通と環境の経済学

第11章 公害・環境問題の経済思想・経済理論[担当編集委員:大森・寺西]
●古典派経済学以前のグラントとペティにみる公害論●リカードとマルサスの土地・人口・地代・貿易●ミルのコモンズ保存と定常状態●ラスキンの固有価値論と「生活の質」●マルクスにおける公害・環境破壊の原因●ジェヴォンズにおける石炭の枯渇と負効用の発見●マーシャルにおける都市環境政策●ピグーにおける環境問題への処方箋●レイチェル・カーソンの環境思想●ガルブレイスの社会的アンバランス論●カップの社会的費用論と社会的最低限●コースにおける環境問題と政府・市場・企業●クネーゼの水質管理論ミシャンの倫理に基礎を置く客観主義の厚生経済学●制度学派の環境経済学の形成と発展●ジョージェスク=レーゲンのエントロピーと経済発展●デイリーのエコロジー経済学と経済発展●オストロムのコモンズ管理論●エコロジー的近代化の思想●環境正義●ジェンダーの環境思想●日本の環境思想I:熊沢蕃山と安藤昌益●日本の環境思想II:田中正造と南方熊楠●玉野井芳郎の生命系の経済学●公害の政治経済学:都留重人と宮本憲一●社会的共通資本の考え方:宇沢弘文

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