化学品のGHS対応SDSをつくる本 第2版
Q&Aで解決

化学品のGHS対応SDSをつくる本 第2版

改正安衛法,JIS Z 7252/7253:2019準拠
著者名 吉川 治彦
発行元 丸善出版
発行年月日 2024年01月
判型 A5 210×148
ページ数 178ページ
ISBN 978-4-621-30890-5
Cコード 3058
NDCコード 574
ジャンル 化学・化学工学 >  化学一般・基礎化学 >  安全化学
化学・化学工学 >  工業化学

内容紹介

化学品を取り扱う事業者必携


化学品の危険有害性による事故防止に活用されるSDSおよびラベルへの理解を深め,
的確なSDSを作成するために必要な基礎知識をまとめた書籍.


第2版の改訂ポイント:
● 最新の法規制(改正安衛法および化管法の政省令等)を反映し,全章にわたり内容を見直し,更新
● 作成する際の疑問に答える「Q&A集」を拡充し,読者の理解が深まるよう丁寧に解説
● 化学物質の自主管理に必要な安全管理の考え方にも言及
● 実際のSDS作成例がQRコードを利用しWebから入手できる

 

化学物質管理に欠かせないSDSを体系的に理解でき, GHS分類やSDS作成に迷う初心者からベテランまで,

広く役立つ一冊である.

目次

1 化学物質の事故はなぜ起こる?

 印刷工場の塩素系溶媒の胆管がん発症事例
 アミン系物質の経皮ばく露による膀胱がん発症事例
 廃棄薬品からのホルムアルデヒドの水道水混入事例

2 化学品の情報を伝えるSDSとGHS

 SDSは化学品のハザードコミュニケーション
 アジェンダ21とGHSの誕生
 GHSの概要
 GHSを理解するうえで重要なポイント
 日本のSDSとGHSの歴史
 日本のSDSとGHSを規定している法規制
 SDSの現状と問題点
 混合物のGHS分類の問題
 分解性物質のSDS作成の問題

3 改正安衛法,JIS Z 7252 ,JIS Z 7253 に準拠したGHS 対応SDS の作成

 国連GHS 文書とJIS Z 7252 およびJIS Z 7253 の関係
 JIS Z 7252:2019,JIS Z 7253:2019 の改正内容
 GHS 分類ガイダンスとは?
 5つのステップからなるSDS作成法
  ステップ1 SDS作成の目的の確認
  ステップ2 成分情報の整理
  ステップ3 化学品の危険有害性の決定
  ステップ4 化学品の安全な取扱いのための注意事項などの記載
  ステップ5 法令情報,許容濃度などの記載
 作成後の定期的なチェックポイント
 GHS 混合物分類判定ラベル/SDS 作成支援システム(NITE-Gmiccs)の利用
 改正安衛法,JIS Z 7252:2019,JIS Z 7253:2019 に準拠したSDS作成例
 全体的なSDS作成上の注意
 JIS Z 7252:2019,JIS Z 7253:2019に準拠したラベル作成例
 SDS 作成例:トルエンとエチルベンゼンの混合物の例

4 SDSで陥りやすい問題点とその解決方法:SDS 寺子屋「Q & A 集」

 SDS 作成全般
  Q1 SDS 三法(安衛法,化管法,毒劇法)に該当しなければ,SDS を作成しなくてもよいでしょうか?
  Q2 取引先から成形品のSDS を作成するように依頼されましたが,作成する必要はあるでしょうか?
  Q3 ばく露の予見性は,どのように考えればよいでしょうか?
  Q4 粒子状の化学品では,ばく露について,どのように考えればよいでしょうか?
  Q5 分解などで危険有害物が発生する化学品のSDS は,どのように作成すればよいでしょうか?
  Q6 複合酸化物のSDS の作成は,どのように考えればよいでしょうか?
  Q7 性状が類似している多数の化学品のSDS をまとめて作成してよいでしょうか?
  Q8 法規制の改正や有害性情報の更新が頻繁にありますが,SDS の修正に期限はあるでしょうか?
  Q9 輸入時に外国から添付されてきた外国語のSDS をそのまま添付してよいでしょうか?
  Q10 化学品を商社を介さず海外に輸出する場合,外国語版のSDSを準備するにあたって,海外特有の追記事項については,
     どのように記載すればよいでしょうか?
  Q11 製品含有化学物質の情報伝達について注意する点はありますか?
  Q12 UVCB の化学品のSDSはどのように作成すればよいでしょうか?
  Q13 努力義務となっている部分は,実施する必要があるでしょうか?
  Q14 自社の化学品の粒子径がNITE のGHS 分類と異なる場合は,どのように考えればよいでしょうか?
     また,ナノ粒子を含む化学品のSDS 作成で注意する点はありますか?
  Q15 輸出品のGHS 分類では,どの情報を選ぶべきでしょうか?
  Q16 SDS の通知手段として,SDS をホームページに掲載するだけで問題ないでしょうか?
  Q17 リスクアセスメント対象物のラベル表示やSDS は,どのように実施すればよいでしょうか?

 SDS 第1項―化学品及び会社情報
  Q18 SDS に製造業者名を記入する必要はあるでしょうか?

 SDS 第2項―危険有害性の要約
  Q19 GHS 分類を行うための危険有害性は,どんな情報を採用すればよいでしょうか?

 SDS 第3項―組成及び成分情報
  Q20 化学品に含まれる成分名の記載に関するルールはありますか? 
  Q21 SDS 三法(安衛法,化管法,毒劇法)の該当物質を含む化学品の含有量は,どのように記載すればよいでしょうか?

 SDS 第4項―応急措置
  Q22 化学物質混合物の応急措置はどのように記載すればよいでしょうか?

 SDS 第5項―火災時の措置
  Q23 火災が発生した際の適切な消火剤,使ってはならない消火剤の判断は,どのようにすればよいでしょうか?

 SDS 第8項―ばく露防止及び保護措置
  Q24 記載する保護具の選択方法は,どのように調べればよいでしょうか?
  Q25 SDSに記載する許容濃度はどのように判断すればよいでしょうか?

 SDS 第9項―物理的及び化学的性質
  Q26 引火性の溶剤を混合した洗浄剤の引火点が不明ですが,「情報なし」と記載してよいでしょうか?
  Q27 JIS Z 7253:2019 では「物理的及び化学的性質」の記載項目が変更されましたが,どのような内容でしょうか?

 SDS 第10項―安定性及び反応性
  Q28 化学品としての安定性及び反応性の情報がないので,成分情報を記載してもよいでしょうか?

 SDS 第11項―有害性情報
  Q29 混合物の化学品の発がん性,生殖毒性などをGHS分類する際に,成分の合計値を用いて
     濃度限界から判断してもよいでしょうか?

 SDS 第11項―有害性情報,SDS 第12項―環境影響情報
  Q30 GHS 分類を行うための危険有害性の情報が得られませんでしたが,ただ単に「情報がなく分類できない」として
     よいでしょうか?
  Q31 GHS 分類を行うための危険有害性の情報の情報源が複数あるときは,どの情報を選択するべきでしょうか?

 SDS 第14項―輸送上の注意
  Q32 GHS 分類とUNRTDG 分類との関係はどのように考えればよいでしょうか?
  Q33 輸送の国際規則を記載するため,化学品の国連番号を調べましたが,品名がありませんでした.
     「該当しない」でよいでしょうか?
  Q34 日本では陸上輸送の場合,「イエローカード」や「容器イエローカード」の作成は義務でしょうか?

 SDS 第15項―適用法令
  Q35 JIS Z 7253:2019 では,日本国内の適用法規制として,どのような法規制を記載すればよいでしょうか?

 SDS 第16項―その他の情報
  Q36 その他の情報は空欄でよいでしょうか?

 ラベル作成全般
  Q37 安衛法のラベル表示対象物を他の容器に分けて(小分けして)保管する場合,どのような表示をすればよいでしょうか?
  Q38 安衛法のラベル表示で注意する点はありますか?
  Q39 容器が小さくてラベルを貼りきれない場合,どのように貼付すればよいですか? 
     また,多数の言語のラベルを1 つのラベルにまとめることはできますか?
  Q40 腐食性のGHS マークをつけている消費者製品がありますが,消費者製品にGHS 表示は義務になるでしょうか?

5 これからの化学物質管理
 持続可能な開発目標SDGs
 化学物質管理の動向
  EUの化学物質管理
  米国の化学物質管理
  各国のGHSの実施状況
 GHS の改訂と今後
 法規制による管理から自主管理へ
 予防原則を考慮した化学物質管理
 企業の法令遵守と社会的責任
 リスクアセスメントとPDCAサイクルによるリスク管理の改善
 製品含有化学物質の情報伝達
 情報の非対称性と営業秘密情報の開示
 消費者製品の情報伝達
 SDSの質の確保と人材育成
 安全を安心につなげるために

出版社からのメッセージ

本書は『Q&Aで解決 化学品のGHS対応SDSをつくる本』(2019年9月刊)の改訂版です。

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