植物の触覚器官
クラシックサイエンス

植物の触覚器官

原書名 Sinnesorgane im Pflanzenreich, zur Perzeption mechanischer Reize ,2te Aufl.
著者名 片岡 博尚
発行元 丸善出版
発行年月日 2023年12月
判型 A5 210×148
ページ数 236ページ
ISBN 978-4-621-30883-7
Cコード 3045
NDCコード 470
ジャンル 生物・生命科学 >  動物学・植物学

内容紹介

オジギソウやムジナモが昆虫などの接触を感じてかなりの速度で運動することは当時からよく知られていた。Haberlandt はそこに生理的解剖学を導入した.

本書では、植物のどこで昆虫の接触や植物自身が動くことにより支持物体に接触したことを受容するのか,また,そのような機械刺激が受容される仕組みを,単に植物を観察するだけでなく,針や毛を使って感受細胞を探し,顕微鏡切片を作って解明しようとしている.さまざまな植物の運動器官に加え,カメムシやヒザラガイなど動物の接触刺激の感受器官との対比や系統発生から見た感受器官の進化など,非常に広範な内容を含んでいる.

2021 年ノーベル生理学・医学賞は「感覚センサー分子の発見」をしたArdem Patapoutian とDavid Julius の両氏に贈られた.まさにHaberlandt が100 年以上前に想定した機械刺激の受容体が姿を現そうとしている.

 

目次

訳者まえがき
著者略歴
図版,註と用語の日本語訳について
初版へのまえがき
第2版へのまえがき

第1章 序
I. 課 題
II.歴 史
III.概念規定と用語について
IV. 研究方法

第2章 特定研究
I.おしべ
II.柱頭,花柱,ずい柱  
III.花 被
IV.普通葉
V.食虫植物
VI.巻きひげ,ツル

第3章 まとめと結論
I.構造タイプ一覧
II.機械刺激の特性
III.構造原理総論
IV.系統に関するコメント
V.刺激伝達
VI.動物と植物での機械刺激の受容器官の比較

図版について 
訳者あとがき
本書に出てくる植物

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