光物性学原論

光物性学原論

著者名 石井 武比古
安居院 あかね
発行元 丸善出版
発行年月日 2020年01月
判型 A5 210×148
ページ数 876ページ
ISBN 978-4-621-30431-0
Cコード 3042
NDCコード 428
ジャンル 物理学 >  光学
物理学 >  物性物理

内容紹介

光物性学に関する教科書の決定版!
 日本物理学会、日本放射光学会の会長などを歴任し、光物性学の発展に貢献してきた著者が、講義のために長年書き溜めたノートを書籍化。光を使った物性の研究は多くの物質を対象にできるため、物理学の範疇にとどまらず、新規材料の開発や新薬の製造といった幅広い分野で活用されている。そんな光物性学研究の基礎となる物質と電磁波の相互作用を圧巻のボリュームで解説する。

研究を進めるにあたって必要な知識は、本書の中に網羅されており、さらに重要な式には背景を含めた詳解されている。読み込むほどに光物性学の知見が整理され、身に付けることができる。本書は光物性学を学び、活用するすべての研究者にとって座右の書となる一冊である。

目次

第1章 いろいろなスペクトルとその測定方法
1.1 緒言
1.2 物質の光に対する応答
1.3 吸収スペクトルと反射スペクトル
1.4 吸収スペクトルと反射スペクトルの測定
1.5 発光スペクトルと散乱スペクトル
1.6 光電子スペクトル

第2章 光の性質と光学定数
2.1 電磁波
2.2 偏光
2.3 光学定数
2.4 クラマース-クローニッヒ変換
2.5 光の場の量子化

第3章 遷移確率
3.1 光による電子の運動状態の撹乱
3.2 摂動論
3.3 S行列とT行列
3.4 リップマン-シュウィンガーの形式
3.5 遷移確率
3.6 吸収と発光
3.7 多重極遷移
3.8 2光子遷移
3.9 寿命効果
3.10 スペクトル線幅の源泉
3.11 突然近似と断熱近似

第4章 エネルギーバンド
4.1 緒言
4.2 ハートリー-フォックの理論
4.3 クープマンズの定理
4.4 結晶の対称性とブロッホの定理
4.5 ほぼ自由な電子の近似
4.6 状態密度
4.7 強く縛された電子という見方
4.8 具体的な計算方法について
4.9 バンド間遷移
4.10 軟X線発光スペクトル

第5章 励起子
5.1 励起子吸収線
5.2 励起子の理論
5.3 フレンケル励起子
5.4 ワニア励起子
5.5 中間的な場合
5.6 固有関数

第6章 局在励起
6.1 電子・格子相互作用
6.2 ポラリトン
6.3 X線吸収スペクトルとフェルミ端異常

付録A 電子エネルギー損失スペクトル
A.1 プラズマ振動数
A.2 横モード
A.3 縦モード

付録B 生成・消滅演算子に関する公式

付録C δ関数に関連するいくつかの証明
C.1 δ関数
C.2 ζ関数
C.3 sin^2 xT/T^2 の形状
C.4 復習

付録D X線の弾性散乱

付録E 因子e^±iωtと場の量子化

付録F 補足

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▼ 補足資料