量子化学I

量子化学I

波動方程式の理解
著者名 井上 晴夫
発行元 丸善出版
発行年月日 1996年09月
判型 A5 210×148
ページ数 220ページ
ISBN 978-4-621-04241-0
Cコード 3343
NDCコード 431
ジャンル 化学・化学工学 >  量子化学

内容紹介

著者が「量子力学の基礎概念を自然に把握する」を念頭に行ってきた講義をベースにして執筆。どのようにしたら“人間の世界→日常身の回りの世界→Newton力学の世界”から“原子・分子の世界→量子力学の世界”に連続して視点が自然に移行できるかを主軸に据えた。数字的な厳密さよりも、基礎概念、物理的な意味をいかにして把握するかを優先させ、視覚的な理解が得られるようにも工夫されている。

目次

1章 自然現象と視点
 1.1 視点をどこに置くか
 1.2 人間の世界と原子・分子の世界
2章 化学結合の考え方
 2.1 共有結合
 2.2 金属結合
 2.3 イオン結合
3章 Newton力学から量子力学へ
 3.1 自然科学の流れ
 3.2 量子力学の発見に至る重要な実験事実
 3.3 de Broglieの予感と物質波
4章 量子力学への発展
 4.1 波をどのように表現するか?
 4.2 Schrodingerの波動方程式
 4.3 定常波と時間を含まない波動方程式
 4.4 波動関数,波動方程式は何を表しているのか?
5章 波動方程式の検証
 5.1 箱の中の粒子
 5.2 原子の中の電子,水素類似原子
 5.3 電子スピンとスピン量子数
 5.4 Pauriの排他原理
 5.5 軌道エネルギーと周期律
6章 分子の中の電子
 6.1 いかにして波動方程式を解くか?
 6.2 波動方程式を解くための二大近似
 6.3 変分法による解放と永年方程式
 6.4 分子軌道法のまとめと解釈
 6.5 結合の生成と切断
 6.6 より複雑な分子の化学結合
7章 結合の振動(波動方程式の適用)
 7.1 バネモデルによる結合の振動の理解
 7.2 量子力学による結合の振動の世界
 7.3 結合振動と赤外線吸収
 7.4 位置エネルギーの違いによる波動方程式の解の変化
8章 化学反応の進行
 8.1 水素原子の交換反応
 8.2 化学反応の活性化エネルギーはなぜ生ずるのか?
 8.3 ポテンシャルエネルギー曲面の考え方
 8.4 ポテンシャルエネルギー曲面上のトラジェクトリーと反応の予測
9章 群論と量子化学
 9.1 分子軌道と分子の対称性はどのような関係にあるか?
 9.2 群論で何を判断するのか?
 9.3 群論による対称性の判断 

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