臨床免疫検査技術教本

臨床免疫検査技術教本

著者名 日本臨床衛生検査技師会 監修
発行元 丸善出版
発行年月日 2017年04月
判型 A4 297×210
ページ数 220ページ
ISBN 978-4-621-30065-7
Cコード 3347
NDCコード 492
ジャンル 看護・介護・リハビリ >  臨床検査技術 >  JAMT技術教本シリーズ

内容紹介

免疫測定の歴史は1959年、RIA法によるインスリン測定に始まる。その後わずか50年あまりで飛躍的な進歩を遂げた免疫学的測定は、臨床検査領域の大きな柱の一つになっている。しかし、生物学的測定を原理とした抗原-抗体反応は複雑であり、学生や実務経験の少ない技師には難解な事象も多い。本教本では、免疫学の基礎から免疫学的測定による検査の各論、測定原理などについて、国家試験ガイドラインに沿った構成にのっとり、各分野の専門家がわかりやすく、系統だてて免疫学全体が把握できるようにまとめた。国家試験を控えた学生はもとより、臨床検査の現場に就いて間もない、経験の浅い技師の知識と技術を磨き、免疫検査領域の専門家としてステップアップするために必携の教本である。

目次

1章 免疫の概念と免疫系
 1.1:免疫の特徴
  1.1.1 特異性
  1.1.2 多様性
  1.1.3 免疫記憶
  1.1.4 自己寛容
 1.2:免疫担当細胞と器官
  1.2.1 第一次リンパ器官,第二次リンパ器官,分化
  1.2.2 T細胞(Tリンパ球)
  1.2.3 B細胞(Bリンパ球)
  1.2.4 単球/マクロファージ
  1.2.5 樹状細胞
  1.2.6 ナチュラルキラー細胞とナチュラルキラーT細胞
  1.2.7 顆粒球
 1.3:免疫の成立と調節
  1.3.1 自然免疫
  1.3.2 獲得免疫
  1.3.3 抗原
  1.3.4 抗体
  1.3.5 主要組織適合抗原遺伝子複合体分子
  1.3.6 サイトカインとその受容体
  1.3.7 細胞間接着因子
  1.3.8 補体
2章 免疫と疾患
 2.1:急性炎症と免疫検査
  2.1.1 炎症性サイトカイン
  2.1.2 CRP
  2.1.3 その他の急性期蛋白質
 2.2:異常免疫グロブリン症
  2.2.1 ポリクローナルおよびモノクローナル高免疫グロブリン血症
  2.2.2 温度依存性蛋白質
 2.3:感染症の検査 
  2.3.1 細菌感染と生体防御
  2.3.2 寄生虫感染と生体防御
  2.3.3 溶血性レンサ球菌感染症
  2.3.4 マイコプラズマ感染症
  2.3.5 クラミジア感染症
  2.3.6 トキソプラズマ感染症
  2.3.7 真菌感染症
  2.3.8 ウイルス感染と生体防御
  2.3.9 肝炎ウイルス感染症
  2.3.10 サイトメガロウイルス感染症
  2.3.11 風疹感染症
  2.3.12 インフルエンザウイルス感染症
  2.3.13 EBウイルス感染症
 2.4:腫瘍と免疫
  2.4.1 腫瘍と免疫の関わり
  2.4.2 腫瘍特異抗原と腫瘍関連抗原
  2.4.3 腫瘍マーカーの概念
  2.4.4 腫瘍マーカーの分類
  2.4.4 腫瘍マーカーの測定
  2.4.6 腫瘍マーカー検査を取り巻く環境
 2.5:免疫不全
  2.5.1 先天性免疫不全症
  2.5.2 続発性免疫不全症
 2.6:アレルギー
  2.6.1 アレルギーとは
  2.6.2 アレルギーの機序と分類
  2.6.3 アレルギー疾患
  2.6.4 アレルギー関連の検査と臨床的意義
  2.6.5 ヒスタミン遊離試験,薬剤感受性リンパ球刺激試験
 2.7:自己免疫疾患
  2.7.1 自己免疫疾患の発生機序と分類
  2.7.2 全身性自己免疫疾患
  2.7.3 臓器特異的自己免疫疾患
  2.7.4 自己抗体の種類
3章 臨床免疫検査法の原理と技術
 3.1:抗原抗体反応の基礎知識
  3.1.1 結合に関する力
  3.1.2 最適比,地帯現象
  3.1.3 抗原抗体反応に影響する因子
  3.1.4 抗原抗体反応の感度
  3.1.5 非特異反応
 3.2:抗原抗体反応の原理と臨床応用
  3.2.1 抗原抗体反応の基礎
  3.2.2 免疫比濁法・免疫比ろう法(ネフェロメトリー)
  3.2.3 標識抗原または抗体(検査法の原理と技術)
  3.2.4 血清蛋白分画および免疫電気泳動
  3.2.5 イムノクロマトグラフィー 
  3.2.6 イムノブロット(ウエスタンブロット)法
4章 臨床免疫検査に関わる基礎知識
 4.1:抗体の作製
  4.1.1 ポリクローナル抗体(抗血清)のつくり方
  4.1.2 モノクローナル抗体のつくり方
  4.1.3 抗体の分離,精製
 4.2:検査目的別採血,血清・血漿の処理・保存
  4.2.1 採血および採血後の温度管理
  4.2.2 不活化
  4.2.3 血清・血漿の保存
  4.2.4 白血球の保存
5章 その他の臨床免疫検査
 5.1:細胞性免疫機能検査
  5.1.1 サイトカインの定量
  5.1.2 リンパ球幼若化試験
  5.1.3 マクロファージ遊走阻止試験
  5.1.4 遅延型皮膚反応
  5.1.5 結核菌特異的インターフェロンγ遊離測定法
 5.2:食細胞機能検査
  5.2.1 貪食能,遊走能,活性酸素産生能
 5.3:補体系検査
  5.3.1 血清補体価(CH50)測定
  5.3.2 補体成分の定量
6章 臨床免疫検査法
 6.1:検査の手技・手法
  6.1.1 間接蛍光抗体法による抗核抗体検査
  6.1.2 免疫電気泳動法
  6.1.3 用手法のELISA法
  6.1.4 自動分析法
  6.1.5 結核菌特異的インターフェロンγ遊離試験
  6.1.6 マルチプレックス技術(サスペンションビーズアレイテクノロジー)
  6.1.7 特異的IgE抗体検査

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