食べられる生きものたち

食べられる生きものたち

世界の民族と食文化48
著者名 『月刊みんぱく』編集部
発行元 丸善出版
発行年月日 2012年07月
判型 A5 210×148
ページ数 130ページ
ISBN 978-4-621-08566-0
Cコード 0039
NDCコード 383
ジャンル 人文科学 >  歴史学 >  文化人類学
実用 >  趣味・実用

内容紹介

食べられる生き物と各民族には様々な関係がある。さまざまな民族の食事といなくてはならない食べられる生き物たち。生き物にはただの食事の素材という事ではなく、価値観や風習などの中でしっかりと役割を与えられることも多く、人びとの楽しみになっている。小さい頃から育てられたり、呪術的な意味をもったり、ときにはコショウなど異文化の人びととの関係に大きく影響を与えることもある。また生きものとの関わり合いの変化には、その民族が都会に出なければ暮らしていけない時代の変化や、海流や気象の変化も映している。何より単純に食べて美味しく、もらえれば嬉しい、分け与えていく地元の味としてしっかりと息づく食べ物(生き物)を、世界各地で体験しながら観察する文化人類学者がいきいきと紹介する。フルカラーでさまざまな写真も掲載。

目次

①ヨーロッパ《概説》
 羊たちのいるイタリアの風景
 捕鯨者たちの大宴会:ゴンドウクジラ
 北欧の森と人びとをつなぐビルベリー
 フランス史に痕跡を残したバルカンの羊たち
 マラムレシュの冬は豚の解体で華やぐ
 長い冬ごもりにそなえて:キャベツ
②アフリカ《概説》
 エチオピアの主穀であるわけ:テフ
 バナナの食べ方バナナ
 キャッサバを長持ちさせる
 森に棲むナマズの力
 ゾウの肉に集まる人びと:マルミミゾウ
 噛む楽しみは広がる:ミラー
 ラクダミルクこそパワーの源
③南アメリカ《概説》
 知られざるアンデスの雑穀:キヌア
 トウモロコシから生まれたマヤ文明
 モバイル時代の鯨捕り:ザトウクジラ
 秘伝の味:サン・ペトロ
 ブラジルの国民的な飲み物:ガラナ
④北アメリカ《概説》
 ユーコン川の恵み:マスノスケ
 イヌイットの暮らしを支える:ワモンアザラシ
 手強い獲物は稀なごちそう:オヒョウ
⑤北アジア《概説》
 トナカイと生きる
 精霊に捧げ食べる:フナ
 バイカル湖のご馳走:オームリ
 春の訪れを告げるはえ縄漁:カルーガ
 雑魚にして神魚:カワカマス
⑥オセアニア《概説》
 イモを見分ける:タロイモ
 ブタ無くして、暮らし無し
 タブーの島のトビウオ漁
 美味なるかな、カメの甲羅焼き
⑦東南アジア《概説》
 村の救世主サトウヤシ
 大衆魚のムロアジ
 猟がうみだす森のかく乱環境:ハイイロクスクス
 世界を動かした熱帯の植物:コショウ
 くさいかおいしいか、「キュー」な食べ物:カメムシ
 ふるさとの味は、毒の味?:イヌホオズキ
 空気を食べるきれいな食べ物:セミ
⑧東アジア《概説》
 ワカメ漁場と海女の暮らし
 米のある風景
 マオ・グアは母の味:トウモロコシ
 「水ゴキブリ」を食べてみるかい?:ゲンゴロウ
 亜熱帯林と草果
⑨日本《概説》
 イノーをめぐる養殖と採集の風景:ヒトエグサ
 ヤマバチが来る季節:ニホンミツバチ
 イノシシと暮らすシマ:リュウキュウイノシシ
 ウシガエルを釣って食べる
 干潟の小さきものたち:ミドリシャミセンガイ
 強壮の生薬として珍重された獣:オットセイ

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