大学の有機化学
化合物から理解する

大学の有機化学(電子書籍)

必要な機器分析とともに
著者名 若狭 雅信 編著
発行元 丸善出版
発行年月日 2023年10月
NDCコード 437
ジャンル 化学・化学工学 >  有機化学
化学・化学工学 >  分析化学 >  機器分析

内容紹介

 高校の有機化学は、化合物ごとに反応や物質を暗記することが主であるのに対し、大学の有機化学では反応の分類ごとに、その反応機構の理解や反応機構を自分で書けることが要求される。このように、高校化学と大学化学は乖離している。

 本書は、高校化学からスタートし、反応性や反応機構を取り上げながらその本質を理解するために、一冊の中で機器分析も解説する、大学の有機化学の教科書である。

 第1編では高大接続を意識し、高校化学の章立てに沿って、有機化学の基礎から化合物ごとの反応機構まで説明している。第2編では、多種多様な有機化合物の構造決定や,反応機構の解明に必要不可欠であるが、講義ではなかなか取り扱われない機器分析について、分析方法ごとに原理を中心に解説。

 理工農学部や教育学部の教科書としてはもとより、高校での発展的な学習や探究活動など、幅広い場面で役立つ一冊。

目次

第1編 有機化学の基礎

1章 有機化合物の特徴と分類
 1-1 基礎知識
 1-2 有機化学における化学結合
 1-3 有機化学反応の考え方
 1-4 命名法

2 章 脂肪族炭化水素
 2-1 基礎知識
 2-2 アルカン,アルケン,アルキン
 2-3 立体化学
 2-4 環状化合物
 2-5 アルケンとアルキンの合成ならびに反応
 2-6 付加反応
 2-7 置換反応,脱離反応
 2-8 ラジカル反応
 2-9 ジエン

3 章 アルコールと関連化合物
 3-1 基礎知識
 3-2 アルコール
 3-3 アルデヒドとケトン
 3-4 カルボン酸
 3-5 カルボン酸誘導体
 3-6 アミン

4 章 芳香族化合物
 4-1 基礎知識
 4-2 ベンゼンの構造と芳香族性
 4-3 ベンゼンの反応
 4-4 ヘテロ環化合物

5 章 高分子化合物
 5-1 基礎知識
 5-2 合成高分子化合物
 5-3 合成繊維
 5-4 合成樹脂
 5-5 ゴム・エラストマー

6 章 生体関連物質
 6-1 基礎知識
 6-2 糖 類
 6-3 アミノ酸とペプチド,タンパク質
 6-4 その他の生体関連物質

7 章 有機化学実験
 7-1 安全な実験
 7-2 有機化学実験における基本操作
 7-3 有機化学の実験例(1) 2-メチル-2-プロパノールを中心とする有機合成反応
 7-4 有機化学の実験例(2) 乳製品を使った脂質・タンパク質・糖類の分離と確認

第2編 機器分析の基礎

8 章 光や電磁波による分析
 8-1 紫外光・可視光を用いた分析
 8-2 赤外・マイクロ波を用いた分析
 8-3 単結晶X 線構造解析

9 章 磁気共鳴
 9-1 核磁気共鳴(NMR)
 9-2 電子スピン共鳴(ESR)

10 章 元素分析・質量分析
 10-1 有機元素分析
 10-2 質量分析法

11 章 熱分析
 11-1 総 論
 11-2 熱重量測定
 11-3 示差熱分析および示差走査熱量測定

12 章 クロマトグラフィー
 12-1 はじめに
 12-2 クロマトグラムの基礎
 12-3 定性分析・定量分析
 12-4 高速液体クロマトグラフィー
 12-5 ガスクロマトグラフィー

索引

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