材料力学II
材料力学

材料力学II

著者名 東京大学工学教程編纂委員会
発行元 丸善出版
発行年月日 2023年11月
判型 A5 210×148
ページ数 182ページ
ISBN 978-4-621-30856-1
Cコード 3350
NDCコード 501
ジャンル 数学・統計学 >  シリーズ数学・統計学 >  東京大学工学教程
機械・金属・材料 >  材料工学

内容紹介

 材料力学IIでは,材料力学を工学のさまざまな分野において,実用レベルで活用する際に必要となる考え方と知識を説明する.まず,材料力学Iで扱われた内容について,多次元問題として扱うなど一般化した説明をする.具体的には,変形を表す基本力学量,変形を支配する基礎式,厚肉の円筒と球,平板,殻という構造の基本要素,熱応力と残留応力,一般的解法の基礎について説明する.さらに,材料力学IIから扱う新しい問題として,材料非線形性と幾何学的非線形性の基礎,応力集中概念,破損・破壊現象,複合材料の基礎について説明する.最後に,材料力学と材料強度論を組み合わせて構造設計に応用するために必要となる知識の枠組みとして,荷重の性質と評価法,設計基準,不確実性の扱いなどについて説明する.

目次

はじめに

1 材料力学における知識の構成

2 材料の一般的な変形を表す基本力学量
 2.1 応力ベクトルと応力テンソル
 2.2 変位ベクトルとひずみテンソル
 2.3 ひずみエネルギー

3 材料の一般的な変形を支配する基礎式
 3.1 一般的な応力-ひずみ関係(構成方程式)
   3.1.1 3次元等方弾性体
   3.1.2 異方性弾性体
 3.2 応力の釣合い式
 3.3 ひずみの適合条件
 3.4 平面問題の応力-ひずみ関係

4 固体・流体・熱・連続体の関係
 4.1 物体の多様な様相
 4.2 物体の運動を捉えるミクロ・マクロ・メゾスコピックアプローチ
 4.3 物理的,力学的関係と数学的関係

5 構造の基本要素と変形
 5.1 厚肉の円筒と球
 5.2 平板の変形
   5.2.1 平板の基礎式
   5.2.2 平板の曲げ
   5.2.3 平板の座屈
 5.3 殻の変形
   5.3.1 円筒殻の基礎式
   5.3.2 円筒殻の座屈

6 材料非線形の基礎
 6.1 塑性と繰り返し塑性,塑性崩壊
   6.1.1 塑性変形
   6.1.2 繰り返し塑性挙動
   6.1.3 塑性崩壊
 6.2 粘弾性
 6.3 クリープ変形

7 幾何学的非線形の基礎
 7.1 変位とひずみ
 7.2 回転による幾何学的非線形

8 熱応力の性質と残留応力
 8.1 荷重制御型応力と変位制御型応力
   8.1.1 荷重制御問題
   8.1.2 変位制御問題
   8.1.3 破損への影響の違い
 8.2 残留応力
 8.3 多次元熱応力
   8.3.1 板幅方向の温度分布を受ける薄板引張問題
 8.3.2 板幅方向の温度分布を受ける薄板引張曲げ問題
 8.3.3 板幅方向の温度分布を受ける厚板引張曲げ問題
 8.3.4 板厚方向の温度勾配を受ける円筒

9 応力集中

10 材料強度論の基礎
 10.1 材料の破壊挙動(現実の挙動,ミクロな視点)
   10.1.1 理想強度
   10.1.2 破壊機構(へき開・ボイド・すべり面分離)
   10.1.3 クリープ変形
   10.1.4 疲労
   10.1.5 腐食
 10.2 材料破壊の力学的評価
   10.2.1 き裂の力学の基礎(線形破壊力学)
   10.2.2 脆性破壊
   10.2.3 延性破壊
   10.2.4 疲労破壊

11 複合材料の基礎
 11.1 複合材料とは
 11.2 複合則
 11.3 直交異方性板の基礎式
 11.4 積層板

12 材料力学の問題の一般的解法の基礎
 12.1 設定される材料力学の問題
 12.2 材料力学の問題の一般的解法
 12.3 変分法

13 構造設計の基礎
 13.1 荷重の性質と評価
 13.2 設計基準
   13.2.1 構造健全性確保の考え方
   13.2.2 設計の考え方
   13.2.3 規格体系
   13.2.4 構造設計作業の流れ
 13.3 信頼性設計法
   13.3.1 決定論的安全係数の限界
   13.3.2 確率論的評価法

参考文献

索引

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