内容紹介
医師という職能の果てにある「明察」と「decadence」
治らない患者.納得しない患者.もしかしたら病気がないかもしれない患者.そんな患者たちが訪れる場末の診療所には「あたし」というひとりの女性医師がいた.再診,再診,再診のくり返し.その日記に綴られた吐露には….鬼才・國松淳和医師が目論む「日記ノベル」.
目次
◆「あたし…」が綴る11の患者エピソード
1.79歳「増えない体重」
2.30歳「タトゥーだらけの臆病者」
3.51歳「この手の話」
4.68歳「あしが動かないということ」
5.21歳「お腹が痛いんだよね」
6.82歳「最後まで事情を知らずに治った」
7.81歳「あしはどうなった」
8.70歳「もやもやした二十年間」
9.21歳「何と折り合うのか」
10.40歳「目が醒めても醒めなくてもつらい」
11.27歳「分類を受けつけない人」