内容紹介
人権・公正・環境などの人間・社会を常に視野に入れた経営こそが、グローバル化の求められる時代に適応する企業経営である。経営倫理学を本格的に紹介する。
目次
第1章 経営倫理とは何か
1 「経営」と「倫理」は矛盾しないか
2 社会が要求している企業の経営倫理
3 企業の経営倫理とビジネス戦略
第2章 アメリカで盛んになった産・学による経営倫理
1 一九七〇年代から始まった新しい学際的な学問
2 企業経営の価値的見直し
3 経営倫理学は経営学の最先端分野
第3章 なぜ今、わが国で「経営倫理」が問われるのか
1 企業不信の増大と市民的視点
2 自由主義経済の進展と経営倫理
3 グローバル・スタンダードへの適応によるサバイバル
第4章 新しい経営価値の創造と経営倫理
1 旧来の経営価値――効率性と競争性――では通用しない
2 新しい経営価値――人間性と社会性――を加えた四原理
3 新・旧両原理の両立と拡大均衡化
第5章 経営価値四原理システムの図解による説明
第6章 組織原理と個人倫理は〝車の両輪″
1 個人倫理だけでは難しい理由
2 組織倫理が不可欠なわが国企業
3 組織倫理とリーダーシップの発揮
第7章 新・旧両原理の拡大均衡化とイノベーションによる持続的成長
1 新・旧両原理の拡大均衡化の難しさ
2 ジレンマの知覚とバランス拡大のためのイノベーション
3 持続的成長と経営倫理体質の強化
第8章 経営理念と企業倫理行動基準の徹底
1 経営理念は企業の最高の価値目標の明示
2 組織浸透性と「倫理基準」による社員教育の徹底
3 常設チェック機関とビジネス・エシックス・オフィサー
第9章 ステークホールダーズ・マネジメントとコーポレート・ガバナンス
1 各ステークホールダー間のバランス・マネジメント
2 クローズド経営者からオープン・マネジメントへ
3 コーポレート・ガバナンスと経営の好倫理体質化
第10章 グローバル時代の経営倫理の重要性
1 経済のグローバル化と経営倫理
2 人権か開発か/製材成長か環境重視か
3 発展途上国における先進諸国の経営倫理的役割
第11章 人間性・社会性の「反」・「促」の推進とこれからの労使協力
1 違法行為の排除は最低限の経営倫理
2 「促」社会性の一つとしてのフィランソロピー、メセナ
3 今後の労使関係と経営倫理
第12章 わが国企業の経営倫理への遅れをどう取り戻すか
1 経営倫理学の研究と教育の充実化
2 産業界における経営倫理実践の促進
3 国際協力と産・官・学共同がふさわしい経営倫理の分野
出版社からのメッセージ
本書籍は価格変更に伴い、ISBNを変更しました。
旧ISBN:978-4-621-05270-9
内容に変わりはありません。