数値計算の誤差と精度

数値計算の誤差と精度

著者名 菊地 文雄
発行元 丸善出版
発行年月日 2022年10月
判型 A5 210×148
ページ数 144ページ
ISBN 978-4-621-30753-3
Cコード 3041
NDCコード 548
ジャンル 数学・統計学 >  数値解析 >  有限要素法

内容紹介

数値計算において,単純な問題では十分な精度がえられても,少し複雑な問題では時にとんでもない誤差が生じることがある.
本書は,数値計算で生じる誤差とその精度について,概要を解説したものである.
前半では基本的な数値計算法の概要を述べた.複雑な数学的な証明の多くは省略した一方で,計算法を構成する際に用いたアイデアや原理を多く示した.また,簡単な計算例に適宜グラフィックスと数値をあわせて示し,誤差の全体的挙動を理解できるようにした.
後半では,差分法や有限要素法,2次元弾性体の線形問題に対する三角形1次有限要素法といった実用に近い数値計算法についても入門的解説を行った.
数値計算法に関する基礎知識を身に着け,数値計算の信頼性を確認する力,誤差に対処する力を養う一冊.

目次 目次詳細はこちら(PDFで開きます)

第1章 数の表現と計算機誤差
1.1 数の表現
1.2 計算機誤差
1.3 数値例
1.4 誤差の確認法と対処法について

第2章 反復法
2.1 Newton法
2.2 連立方程式の場合
2.3 パラメーター依存問題に対する簡易Newton法
2.4 反復法の収束
2.5 ノルムの例
2.6 Newton法の適用例

第3章 連立1次方程式
3.1 Gaussの消去法
3.2 線形反復法
3.3 CG法
3.4 解の一般化
3.5 大規模連立1次方程式の解法の原理
3.6 数値例

第4章 関数近似と数値積分
4.1 Lagrange補間
4.2 多項式を用いた他の関数近似の例
4.3 数値例
4.4 数値積分
4.5 複合公式
4.6 なめらかな関数と特異性を持つ関数の積分
4.7 数値積分に関する補足

第5章 常微分方程式の初期値問題
5.1 常微分方程式の初期値問題
5.2 1段法
5.3 連立の場合
5.4 スティッフな系
5.5 2階の微分方程式
5.6 数値例

第6章 行列の固有値問題
6.1 ベクトル反復法
6.2 行列変換法
6.3 一般固有値問題への拡張
6.4 数値例

第7章 差分法と有限要素法の基礎
7.1 偏微分方程式
7.2 差分法
7.3 有限要素法
7.4 数値例

第8章 有限要素法における各種の話題
8.1 有限要素法と動的問題
8.2 集中化と集中質量マトリックス
8.3 ロッキング
8.4 Poisson方程式の極座標表示と軸対称問題
8.5 参照厳密解の構成法
8.6 結び

第9章 2次元弾性体の線形問題と有限要素法
9.1 3次元均質等方性弾性体の線形理論
9.2 均質等方性弾性体の2次元線形理論
9.3 3角形1次要素
9.4 円環領域での数値例
9.5 結び

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