第7版 薬科微生物学

第7版 薬科微生物学

著者名 杉田 隆
安齊 洋次郎
発行元 丸善出版
発行年月日 2021年03月
判型 B5 257×182
ページ数 312ページ
ISBN 978-4-621-30578-2
Cコード 3047
ジャンル 生物・生命科学 >  微生物学
医学・薬学 >  基礎医学 >  免疫・微生物学

内容紹介

本書は1993年に初版が刊行されて以来、「薬学生が、卒業後に医療、創薬、公衆衛生の各分野で関わる微生物学上の問題、ことに医療現場で遭遇する微生物関連の問題を理解し、課題を解決する手がかりとなるような教科書」を基本理念として版を重ねてきた、薬学部学生向け好評テキストの改訂版である。

 

今回の第7版では、全章にわたり内容を見直し、最新の学術的進歩を反映。化学療法薬については、臨床現場の状況との整合性を図った。また、読者の理解を高めるよう平易な表現で記述・図やイラストを多用しつつも、高い専門性を堅持した構成を心掛けた。今回の改訂から2色刷りに変更、さらに、各章にコラムを設けることにより身近な微生物の“不思議”にも触れ、微生物学への理解が深まるように配慮されている。

目次

1 はじめに
 1・1 微生物学とは
 1・2 有用微生物と病原微生物
 1・3 病原微生物学の歩み
 1・4 化学療法の発達
 1・5 血清療法および免疫学の発達
 COLUMN-1 バイオレメディエーション
 COLUMN-2 抗微生物薬の名称

2 分類と同定
 2・1 細菌,アーキアの分類
 2・2 真菌の分類
 2・3 ウイルスの分類
 2・4 バクテリオファージの分類
 COLUMN-3 大腸菌と赤痢菌(分類学と医療)

3 形態と機能
 3・1 微生物の観察
 3・2 細菌細胞の構造および機能
 3・3 真菌の形態と構造
 3・4 ウイルスの形態

4 増殖と代謝
 4・1 細菌の増殖
 4・2 細菌の物質輸送
 4・3 細菌の代謝
 4・4 真菌の増殖と代謝
 4・5 ウイルスの増殖
 COLUMN-4 生菌数の測定

5 遺  伝
 5・1 遺伝子の本体
 5・2 核酸の構造
 5・3 遺伝情報
 5・4 遺伝情報の転写
 5・5 遺伝情報の翻訳
 5・6 染色体とプラスミド
 5・7 突然変異
 5・8 DNA 損傷と修復機構
 5・9 細菌細胞間での遺伝子の授受
 5・10 微生物のゲノム
 COLUMN-5 ゲノムマイニング

6 感染と感染症
 6・1 感染症総論
 6・2 感染と発症
 6・3 感染症と法律
 6・4 病原微生物の取扱い
 COLUMN-6 微生物の遺伝物質(DNA/RNA)から感染症を診断する

7 細菌感染症 各論
 7・1 グラム陰性通性嫌気性桿菌
 7・2 グラム陰性好気性桿菌
 7・3 グラム陰性偏性嫌気性桿菌
 7・4 グラム陰性球菌および球桿菌
 7・5 グラム陽性球菌
 7・6 グラム陽性有芽胞桿菌
 7・7 グラム陽性無芽胞桿菌
 7・8 放線菌と関連微生物群
 7・9 マイコプラズマ
 7・10 カンピロバクター目
 7・11 スピロヘータ
 7・12 リケッチア
 7・13 クラミジア
 COLUMN-7 大腸菌群 
 COLUMN-8 テトロドトキシン:フグはつくっていない !?
 COLUMN-9 ブドウ糖非発酵グラム陰性桿菌群(NFGNR)
 COLUMN-10 ピロリ菌の発見!

8 真菌感染症 各論
 8・1 全身性真菌症
 8・2 深部皮下真菌症
 8・3 表在性真菌症
 8・4 マイコトキシン
 COLUMN-11  AIDS指標疾患としての感染症

9 ウイルス感染症 各論
 [DNA 型ウイルス]
 9・1 パピローマウイルス科
 9・2 ポリオーマウイルス科
 9・3 アデノウイルス科
 9・4 ヘルペスウイルス科
 9・5 ポックスウイルス科
 9・6 パルボウイルス科
 [RNA 型ウイルス]
 9・7 レオウイルス科
 9・8 ピコルナウイルス科
 9・9 カリシウイルス科
 9・10 ヘペウイルス科
 9・11 トガウイルス科
 9・12 マトナウイルス科
 9・13 フラビウイルス科
 9・14 コロナウイルス科
 9・15 アレナウイルス科
 9・16 フィロウイルス科
 9・17 ブニアウイルス目
 9・18 オルソミクソウイルス科
 9・19 パラミクソウイルス科
 9・20 ラプドウイルス科
 9・21 レトロウイルス科
 9・22 ヘパドナウイルス科
 9・23 肝炎ウイルス
 9・24 遅発性ウイルス
 9・25 プリオン
 COLUMN-12 人間の手によって撲滅した史上唯一の病気 “天然痘”
 COLUMN-13 感染症の闘いから生まれた「Quarantine =検疫」という言葉
 COLUMN-14 なぜウイルスはすぐに変異するのか?

10 原虫・蠕虫感染症
 10・1 原虫とは
 10・2 蠕虫とは

11 生体防御
 11・1 自然免疫と適応免疫
 11・2 感染に対する生体防御機構の概要
 11・3 感染経過からみた生体防御
 11・4 自然免疫
 11・5 早期誘導型自然免疫
 11・6 適応免疫
 11・7 身体の部位別にみた感染防御
 11・8 病原微生物の種類別にみた感染防御
 11・9 感染症の免疫学的制御
 COLUMN-15 免疫学の不思議─なぜ A 型の人の血清中に抗 B 抗体が存在するのか:腸内細菌との関係
 COLUMN-16 DNAワクチン

12 化学療法
 12・1 化学療法薬の発展
 12・2 化学療法薬の分類と種類
 12・3 化学療法薬の効果の測定法
 12・4 抗菌スペクトル
 12・5 化学療法薬の作用機序
 12・6 副作用と薬物相互作用
 12・7 併用療法
 12・8 薬剤の薬物動態と薬物力学
 COLUMN-17 微生物がなぜ抗生物質を産生するのか?

13 化学療法薬 各論
 13・1 抗菌薬
 13・2 抗真菌薬
 13・3 抗寄生虫薬
 13・4 抗ウイルス薬
 13・5 抗悪性腫瘍薬
 COLUMN-18 β-ラクタム系抗生物質(β-ラクタム系薬)の開発
 COLUMN-19 ファージ療法
 COLUMN-20 イベルメクチン,アルテミシニンの発見に対するノーベル賞受賞
 COLUMN-21 抗悪性腫瘍性抗生物質の開発

14 薬剤耐性
 14・1 薬剤耐性とは
 14・2 薬剤耐性の遺伝的背景
 14・3 薬剤耐性プラスミド
 14・4 薬剤耐性の生化学的機構

15 滅菌と消毒
 15・1 滅菌法と消毒法
 15・2 消毒薬
 15・3 消毒効果に及ぼす要素
 15・4 消毒薬の作用時間と菌数
 15・5 院内感染対策と消毒
 15・6 微生物試験
 COLUMN-22 滅菌条件はなぜ 121 ℃,15 分なのか?
 COLUMN-23 なぜ消毒用エタノールは100 %ではないのか?

索 引








出版社からのメッセージ

本書は『第6版 薬科微生物学』(2013年1月刊)の改訂版です。

関連商品

定価:5,170円
(本体4,700円+税10%)
在庫:在庫あり