食と健康

食と健康

情報のウラを読む
著者名 村上 明
森光 康次郎
発行元 丸善出版
発行年月日 2002年11月
判型 四六 188×128
ページ数 320ページ
ISBN 978-4-621-07121-2
Cコード 0040
NDCコード 498
ジャンル 科学一般

内容紹介

巷にあふれる食と健康の情報と科学的事実のギャップにメスを入れる。データ計測がどのように行われどう判断するか、情報の真偽をいかに見抜くかなど、最前線の研究結果を盛り込みながら語る。

目次

第1章 ダイエットの科学
 なぜダイエットは難しいのか
 ダイエットの科学
  ダイエットするためにはまず計画/食べても痩せる食べ物はあるのか/食餌誘発性体熱産生/褐色脂肪細胞
第2章 サプリメントの科学
 サプリメントの定義
  形状からの定義/法律からの定義
 サプリメントの機能性成分
  ビタミン、ミネラル/アミノ酸(BCAA)/プロポリス
 安全性への懸念
  セント・ジョーンズワート(St .John's Wort)/鉄とビタミンC(基礎研究所からの警告)
 最後に—今後のサプリメントのあり方—
第3章 特定保健用食品の科学
 「トクホ」の行政・法律的背景
   保健機能食品制度とは/「薬」と「食べ物」の境界はどこにあるのか/「医薬(部外)品」や「特別用途食品」との違い/「ヘルス・クレーム(health claim)」と「保険の用途表示」
 「トクホ」認定における科学的根拠
  「ヒト」での効果を立証する
 「トクホ」に認められている機能性
  お腹の調子を整える/血圧が高めの方に/コレステロールが高めの方に/血糖値が気になり始めた方に/食後の血中の中性脂肪が上昇しにくく、体脂肪がつきにくい/ミネラルの吸収を助ける/虫歯の原因になりにくい
第4章 魚の科学
 魚に含まれる脂溶性成分
 魚含まれる機能性成分
  必須脂肪酸/必須脂肪酸の代謝経路/プロスタグランジン、トロンポキサン、ロイコトリエンへの変換/n—6/m―3比/拮抗作用/脂肪酸の必要性を実証することは難しい/SMP比/拮抗作用/油脂の代謝に影響するその他の因子/脂肪酸の代謝/高度不飽和脂肪酸の酸化
 EPA、DHAの作用
 EPAの生化学
  EPAの抗血栓作用/抗炎症作用
 DHAの生化学
  脳機能とDHA/網膜機能とDHA
 魚介類中の微量成分
  脂溶性ビタミン/スクワレン/糖脂質
 おわりに
第5章 野菜の科学
 野菜の機能性成分って何だろう
  野菜自身にとっての意味/ファイトアレキシン/大豆イソフラボンの例
 野菜に期待できる機能性
  疾病予防効果の判定法は?/こんな臨床研究例がある
 定説は真実ならず?
  今後の展望―困難を打破するために—
第6章 フルーツの科学
 果物に対する誤解
  日本人の果物摂取量はこんなにも少ない/果物は高カロリー?/あまりにも栄養に関する知識が乏しい消費者/果糖はからだによくないのか?果糖の功罪/グリセミックインデックス
 果物から摂取できる栄養分
  食物繊維/ビタミン/ミネラル
 食品の機能性研究で重要なこと
  研究の実施方法/氾濫する情報とその真価
 果物の健康機能性—疫学研究から明らかになったこと—
  果物とがん予防/果物と循環器系疾患予防/果物と糖尿病予防
 おわりに—食べることの大切さ—
第7章 豆類の科学
 日本の食生活を支えてきたダイズ
 大豆タンパク質
  大豆タンパク質の摂取は血清コレステロールを低下させ心疾患の危険率を下げることができるのか
 大豆イソフラボン
  イソフラボンのエストロゲン様作用/日本人のイソフラボン摂取/われわれの食生活とイソフラボン
 雑豆類の整理機能成分
  インゲンマメのアントシアニン/アントシアニンの生理機能/アントシアニンは体内へ吸収されるか/アントシアニンの摂取は生理的に好ましい効果をもたらすか
第8章 香辛料の科学
 人類はなぜ香辛料を利用してきたのか
 香辛料とは何か?
 香辛料の機能性成分とは?
  感覚刺激機能成分/抗菌成分/抗酸化成分/生理・薬理機能を有する成分
 香辛料の抗酸化成分が脚光をあびた訳
 クルクミンは香辛料機能成分のトップランナー
 香辛料機能成分研究のゆくえ
第9章 お茶の科学
 茶の成分
  ポリフェノール/タンパク質・アミノ酸/糖質/ビタミン類/無機質
 茶の機能性
  抗酸化作用/抗がん作用/生活習慣病予防作用/抗う蝕・抗菌・抗ウイルス作用/抗アレルギー作用
第10章 活性酸素と抗酸化物質の科学
 活性酸素を理解する
  酸素の利用と活性酸素/活性酸素の種類とその反応性の違い/必要な活性酸素と不必要な活性酸素/実際に生体酸化障害を引き起こしている活性酸素とは
 活性酸素に対する生体防御機構
  抗酸化酵素と生体内抗酸化物質/抗酸化酵素と抗酸化物質の限界
 抗酸化物質の利用現状と展望
 抗酸化物質の今後
第11章 遺伝子組換え作物の科学
 遺伝子組換え技術 
 商品化されている遺伝子組換え作物はどのような特性をもっているか?
 安全性と安心—実質的同等性とファミリアリティー
 食品情報公開と表示について
 環境影響評価
 組換え生物の利用は世界的に容認されてきている
 今後の展望―社会認知―
第12章 環境ホルモンの科学
 環境ホルモンって何?
 疑われている化学物質の種類
 植物性エストロゲンは環境ホルモンと考えてよいのか?
 環境ホルモンと疑われている化学物質のヒトや野生生物への影響
  ヒトへの影響/野生生物への影響
 環境ホルモンの作用
 環境ホルモンの評価手法について
  受容体結合試験/レポーター遺伝子試験/卵巣摘出マウスの子宮重量測定法/メダカを用いたビデロゲニン測定法
 環境ホルモンと疑われている化学物質の定量法
 ダイオキシン類の作用について
 食品因子によるダイオキシン毒性の抑制
 ヒトに未来はないのか?
付録
 食品素材&食品成分別 機能性リスト 

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