ジョン・ロックの道徳哲学

ジョン・ロックの道徳哲学

著者名 佐々木 拓
発行元 丸善出版
発行年月日 2017年09月
判型 A5 210×148
ページ数 316ページ
ISBN 978-4-621-30200-2
Cコード 3310
ジャンル 人文科学 >  哲学・思想

内容紹介

ジョン・ロックの『人間知性論』における道徳哲学について、従来の研究では、ロック自身による道徳哲学的主張が断片的であるとともに版の改訂とともに修正が加えられているといったことから、中心的な主題として分析・研究がなされてこなかったが、自由と人格同一性という二つの概念の解釈を軸に再構成し、そしてその現代的意義を示そうとする、意欲的で刺激的な論考。

目次

序章 ロック道徳哲学の背景と本書の目的
 本書の目的
 理論上の経緯――ロック道徳論の拡張
 研究上の背景――ロック道徳論における伝統的な論点
 本論の構成
第一章 ロック哲学、自由論、そして人格同一性論
 第一節 ロック哲学の魅力
 第二節 ロックの生涯
 第三節 自由意志問題
 第四節 人格の同一性
 第五節 なぜいまロックなのか
第二章 道徳の論証はいかにして可能か
 第一節 知識の分類――絶対的知識と蓋然的知識
 第二節 観念の分類
  単純観念/複雑観念その一――様態の観念〈単純様態〉/複雑観念その二――様態の観念〈混合様態〉/複雑観念その三――関係の観念/複雑観念その四――実体の観念〈実在的本質と唯名的本質〉
 第三節 行為、法、サンクションの関係としての道徳
  道徳的善悪と法/三種の道徳的規則
 第四節:道徳の論証可能性
第三章 ロック自由論における内在的矛盾とその解消
 第一節 ロックの意志決定理論
 第二節 ロック自由論の研究背景
 第三節 自由の定義
  意志/自由
 第四節 欲求保留原理
 第五節 チャペルのロック批判
  有意に対する選択性の否定/有意決定論/有意決定論と保留原理/チャペル解釈の意義
 第六節 ヤッフェの自由意志実在論的アプローチ
 第七節 二つの解釈の中庸
 第八節 本章のまとめと位置づけ
第四章 有意的でありながら自由ではない行為は可能か?
 第一節 自由論における「閉じ込められた男」の例の位置づけ
 第二節 ロウによるロック批判
 第三節 ロウの議論の検討
  差し控えの定義について/二重の因果性の問題
 第四節 クランクファート型事例としての「閉じ込められた男」問題
第五章 ロック哲学における動機づけの力――幸福、欲求、そして落ちつかなさ――
 第一節 意志決定の基本構造
 第二節 マグリ説における動機づけの力
  第二版における変更――初版の内在主義と第二版以降の外在主義/保留原理と第二版以降の内在主義
 第三節 何が動機づけの力をもたないのか――マグリ説の検討
  幸福概念の再検討/落ちつかなさのもつ二つの役割――苦の様態と動機づけの力/一般的な傾向性としての幸福への欲求
 第四節 ロック研究の今後に向けて
第六章 帰責の観点から眺める人格同一性
 第一節 人格と同一性の定義
 第二節 ロック人格同一性論への批判
  記憶の本性/推移性について/人格の連続性について/ロックの内在的矛盾について
 第三節 反論
  連続性と推移性の批判に対する応答/一人称基準と三人称基準の矛盾への応答
 第四節 人格同一性の規範的な役割
 第五節 人格同一性と道徳の論証可能性
第七章 サンクション帰属の要件としての自由
 第一節 前章までの議論の要約
 第二節 力能再考――人格同一性の場合
 第三節 サンクション帰属の条件としての自由
 第四節 自由の規範的意味――抗弁理由としての自由
 第五節 ロック道徳哲学の持つ現代的意義

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