黄砂 健康・生活環境への影響と対策

黄砂 健康・生活環境への影響と対策

著者名 鳥取大学乾燥地研究センター 監修
黒崎 泰典
黒沢 洋一
篠田 雅人
山中 典和
発行元 丸善出版
発行年月日 2016年04月
判型 A5 210×148
ページ数 164ページ
ISBN 978-4-621-30029-9
Cコード 3044
ジャンル 天文・地学

内容紹介

黄砂とはモンゴルや中国といった乾燥地で舞い上がり、遠く離れた日本にまで到達する現象。古くから知られており、現在では観測回数の増加とともに、人の健康や生活環境へも多大な影響を与えることが明らかになってきた。本書では黄砂に関して今まで蓄積されてきた知見に加え、近年明らかになった観測結果や黄砂に対して有効とされる対策に関しても解説している。我々の暮らす日本には黄砂の原因となるような乾燥地や砂漠は存在しない。しかし黄砂は国境を越え、海を渡り、我々の健康を害し、豊かな暮らしを阻む一因となっている。また、黄砂の発生源と考えられる地域でも砂漠化などの問題が多くある。我々の暮らしにつながる黄砂のメカニズムを知り、山積する課題に対し対策を立てるためには必須の一冊である。

目次

第1章 黄砂とは何か?
 1‐1 世界で発生するダストと黄砂
  1‐1‐1 ダストと飛砂
  1‐1‐2 風(侵食能),土壌・地表面(受食性)と黄砂発生
  1‐1‐3 砂漠における黄砂発生
  1‐1‐4 砂漠,乾燥地とは?
  1‐1‐5 砂漠化と黄砂発生
  1‐1‐6 砂漠の外で発生する黄砂
  1‐1‐7 地球全体からの黄砂発生量の推定
  1‐1‐8 世界の地域ごとに見た黄砂発生とその拡がり
 1‐2 黄砂発生域の気候,地形
  1‐2‐1 低緯度砂漠と中緯度砂漠
  1‐2‐2 地形が生み出す乾燥気候(雨陰効果と内陸効果)
  1‐2‐3 地形の風への影響
  1‐2‐4 黄砂発生源の形成における地形の役割
 1‐3 黄砂発生域の植生と土壌
  1‐3‐1 黄砂発生域の植生
  1‐3‐2 黄砂発生域の土壌の特徴
 1‐4 黄砂発生域での人々の暮らしと砂漠化
  1‐4‐1 モンゴル高原の自然環境
  1‐4‐2 牧畜という生業
  1‐4‐3 モンゴルの食生活
  1‐4‐4 モンゴルの家畜
  1‐4‐5 放牧の方法と季節移動
  1‐4‐6 草原の砂漠化と開墾の歴史
  1‐4‐7 人為的砂漠化リスクの現状
 1‐5 黄砂の発生メカニズム
  1‐5‐1 鳥取砂丘から黄砂は発生するか?
  1‐5‐2 大きさで異なる土壌粒子運動――「鳥取砂丘から黄砂?」の答え
  1‐5‐3 微細粒子だけでは黄砂は発生しない――砂粒の役割
  1‐5‐4 黄砂発生の季節変化――なぜ黄砂は春に多発する?
  1‐5‐5 枯れ草の黄砂発生への影響
  1‐5‐6 クラストの黄砂発生への影響
第2章 暮らしへの黄砂影響
 2‐1 黄砂――今と昔
  2‐1‐1 地質時代(氷期・間氷期)の黄砂
  2‐1‐2 中国における歴史時代の黄砂
  2‐1‐3 発生域における観測時代の黄砂――中国,モンゴル国
  2‐1‐4 風下域における観測時代の黄砂――韓国,日本
 2‐2 黄砂の輸送経路
  2‐2‐1 発生域と風下域で,なぜ,黄砂頻度は異なる経年変化をするのか?
  2‐2‐2 日本に飛来する黄砂――黄砂発生域の影響
  2‐2‐3 日本に飛来しない黄砂――輸送経路の影響
  2‐2‐4 エルニーニョ年/ラニーニャ年の輪送経路の違い
 2‐3 黄砂が日本の生態系に及ぼす影響
  2‐3‐1 黄砂沈着量
  2‐3‐2 生態系に及ぼす影響
 2‐4 黄砂が人々の健康に及ぼす影響
  2‐4‐1 黄砂の健康影響
  2‐4‐2 黄砂の健常人への生理学的影響
  2‐4‐3 黄砂の成分・飛来経路と自覚症状
 2‐5 黄砂とPM2.5
  2‐5‐1 黄砂に関連してPM2.5が注目される理由
  2‐5‐2 PM2.5の暮らしへの影響
 2‐6 モンゴル国で生じている黄砂影響
  2‐6‐1 人の健康への影響
  2‐6‐2 家畜への影響
  2‐6‐3 遊牧社会への影響
第3章 黄砂対策に向けて
 3‐1 黄砂の発生予測とハザードマップ
  3‐1‐1 植生が黄砂の発生を抑制する効果
  3‐1‐2 土壌水分が黄砂の発生を抑制する効果
 3‐2 日本における黄砂対策
  3‐2‐1 黄砂対策の現状
  3‐2‐2 PM2.5の環境基準
 3‐3 黄砂発生域の生態系修復
  3‐3‐1 モンゴル国における生態系修復
  3‐3‐2 中国における生態系修復

定価:本体4,200円+税
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