福島第一原子力発電所事故 その全貌と明日に向けた提言

福島第一原子力発電所事故 その全貌と明日に向けた提言

学会事故調 最終報告書
著者名 日本原子力学会
東京電力福島第一原子力発電所事故に関する調査委員会
発行元 丸善出版
発行年月日 2014年03月
判型 B5 257×182
ページ数 446ページ
ISBN 978-4-621-08743-5
Cコード 0050
ジャンル 電気・電子・情報工学 >  電気

内容紹介

原子力分野の専門家の集団として日本原子力学会は、福島第一発電所の原子力災害に対する責任を痛感し、その責務を果たす活動の一環として「東京電力福島第一原子力発電所事故に関する調査委員会」(学会事故調)を発足させました。 本書はその審議結果を最終報告書として取りまとめたもので、福島事故の技術的解説(どのようにして事故が起こったか)、事故の背景の解説(国内の法律・制度、国際基準に照らして安全対策、安全文化はどうであったか)、事故後の対策、今後についての提言など、まんべんなくしかもコンパクトかつ明解に解説した渾身の一冊。

目次

1 はじめに
 1.1 「東京電力福島第一原子力発電所事故に関する調査委員会」の設置経緯
 1.2 「学会事故調」の活動状況
 1.3 報告書の構成
2 原子力発電所の概要
 2.1 福島第一原子力発電所の設備の概要
  2.1.1 安全設備など主要設備
  2.1.2 アクシデントマネジメント対策設備
  2.1.3 設備の耐震設計および耐津波設計
 2.2 福島第一原子力発電所以外の発電所の設備の概要
  2.2.1 福島第二原子力発電所
  2.2.2 女川原子力発電所
  2.2.3 東海第二発電所
3 福島第一原子力発電所における事故の概要
 3.1 地震と津波による被害
 3.2 1号機
 3.3 2号機
 3.4 3号機
 3.5 4号機ほか使用済み燃料プール
 3.6 5,6号機
4 福島第一以外の原子力発電所で起きた事象の概要
 4.1 福島第二原子力発電所35
  4.1.1 福島第二原子力発電所の概要
  4.1.2 地震および津波の概要
  4.1.3 地震動および津波の影響
  4.1.4 津波到達までの対応
  4.1.5 津波到達後の対応
 4.2 女川原子力発電所
  4.2.1 女川原子力発電所の概要
  4.2.2 地震および津波の概要
  4.2.3 地震動および津波の影響
  4.2.4 津波到達までの対応
  4.2.5 津波到達後の対応
  4.2.6 従前の津波対策
 4.3 東海第二発電所
  4.3.1 東海第二発電所の概要
  4.3.2 地震および津波とその概要
  4.3.3 地震動および津波の影響
  4.3.4 津波到達までの対応
  4.3.5 津波到達後の対応
  4.3.6 従前の津波対策
 4.4 福島第一原子力発電所事故との比較
5 発電所外でなされた事故対応
 5.1 事故前に準備されていた緊急時対応計画
 5.2 事故時に実行された緊急時活動の総括
  5.2.1 緊急時の初動活動
  5.2.2 周辺住民に対する緊急防護措置(避難など)
  5.2.3 追加的早期防護措置
  5.2.4 長期的防護措置への移行
 5.3 緊急時活動の個別課題
  5.3.1 住民の避難など
  5.3.2 食品,飲料水の出荷・摂取制限など
  5.3.3 放射線計測と被ばく線量測定
  5.3.4 放射性物質による環境汚染とその除染
 5.4 放射性物質の放出とINES評価
  5.4.1 放射性物質放出量の推定
  5.4.2 INES評価
 5.5 事故後のコミュニケーション
 5.6 発電所敷地外からの支援活動
6 事故の分析評価と課題
 6.1 事故の分析評価概観
  6.1.1 分析評価項目
  6.1.2 事故進展挙動の評価
  6.1.3 放射性物質放出の評価
 6.2 原子力安全の考え方
  6.2.1 原子力安全の基本原則とその考え方
  6.2.2 リスク評価とリスク情報活用
  6.2.3 安全目標とリスクの抑制
  6.2.4 原子力発電の安全と安全確保の仕組み
  6.2.5 原子力安全と核セキュリティの関係
 6.3 深層防護
  6.3.1 わが国の深層防護の受け止め方
  6.3.2 福島第一事故を踏まえた深層防護の分析
  6.3.3 深層防護の概念の深化と今後の取組み
 6.4 プラント設計
  6.4.1 設計における分析
  6.4.2 プラント設計でのシステム安全
  6.4.3 非常用復水器(IC)に係る課題と対応
  6.4.4 材料および構造健全性
  6.4.5 高経年化対応
 6.5 アクシデントマネジメント
  6.5.1 格納容器の放射能閉じ込め機能
  6.5.2 原子炉の計装系(原子炉水位計装)
  6.5.3 冷却水の注入系と除熱系
  6.5.4 マネジメントの重要性
  6.5.5 複数基立地
 6.6 外的事象
  6.6.1 地震による被害と対策
  6.6.2 津波による被害と対策
  6.6.3 自然災害を含む外的事象への対応
 6.7 放射線モニタリングと環境修復活動
  6.7.1 環境修復時の初期対応としての環境放射線モニタリング
  6.7.2 放射線影響
  6.7.3 汚染された地域の除染対策――法体系とガイドライン
  6.7.4 除染の対象とする地域の設定
  6.7.5 政府,自治体の除染体制
  6.7.6 除染技術
  6.7.7 減容
  6.7.8 除染廃棄物などの仮置場・中間貯蔵施設・最終処分
  6.7.9 日本原子力学会による環境修復への対応
 6.8 解析シミュレーション
  6.8.1 計算科学技術からの分析
  6.8.2 SPEEDI予測の状況
  6.8.3 事象進展解析とソースターム評価
 6.9 緊急事態への準備と対応
  6.9.1 緊急防護措置
  6.9.2 緊急事態管理と運営
  6.9.3 サイト外における防災対策以外の緊急時対応
 6.10 核セキュリティと核物質防護・保障措置
  6.10.1 核セキュリティと核物質防護
  6.10.2 保障措置と核物質計量管理
 6.11 人材・ヒューマンファクター
  6.11.1 ヒューマンファクター
  6.11.2 原子力人材
  6.11.3 原子炉主任技術者
 6.12 国際社会との関係
  6.12.1 国際動向と今後のあり方
 6.13 情報発信
 付録 事故進展に関し今後より詳細な調査と検討を要する事項
7 原子力安全体制の分析評価と課題
 7.1 安全規制体制
  7.1.1 安全規制の分析
  7.1.2 規制のあり方
  7.1.3 安全確保のための規制基準の体系
 7.2 産業界の体制
 7.3 研究開発・安全研究体制
 7.4 国際的な体制
 7.5 日本原子力学会の役割
8 事故の根本原因と提言
 8.1 根本原因分析
 8.2 提言
  8.2.1 提言Ⅰ(原子力安全の基本的な事項)
  8.2.2 提言Ⅱ(直接要因に関する事項)
  8.2.3 提言Ⅲ(背後要因のうち組織的なものに関する事項)
  8.2.4 提言Ⅳ(共通的な事項)
  8.2.5 提言Ⅴ(今後の復興に関する事項)
  8.2.6 まとめ
9 現在進行している事故後の対応
 9.1 汚染水の浄化処理
 9.2 燃料の取扱い
  9.2.1 使用済燃料プールからの燃料集合体の取出しと保管
  9.2.2 燃料デブリの取出しと保管
  9.2.3 燃料インベントリと再臨界の可能性
 9.3 廃止措置と放射性廃棄物の処理・処分
 9.4 長期安定保管
  9.4.1 分析と対応策
  9.4.2 原子炉圧力容器と格納容器
 9.5 住民と作業者の長期的健康管理
10 おわりに
 付録1 日本原子力学会「東京電力福島第一原子力発電所事故に関する調査委員会」委員リスト
 付録2 調査委員会などの活動実績
 付録3 英語略語表

定価:本体2,500円+税
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