超弦理論とM理論

超弦理論とM理論

原書名 Introduction to Superstrings and M-Theory
著者名 太田 信義
発行元 丸善出版
発行年月日 2012年06月
判型 B5変
ページ数 568ページ
ISBN 978-4-621-06368-2
Cコード 3042
ジャンル 物理学 >  量子力学
物理学 >  素粒子・原子核物理

内容紹介

過去50年もの間解けなかった、場の量子論と一般相対論の統一という問題を解決する超弦理論とその最近の定式化であるM理論についての本格的入門書。本書ではまず、理論物理学者には欠くべからざる手法である経路積分を解説し、超弦理論のしっかりした基礎を与える。次に第2量子化した理論について述べ、理論全体の基礎である幾何学が明らかになる。さらにデュアリティーを解説し、2つの一見異なる理論が同等であることが示せ、10次元の異なる5つの超弦理論が11次元の1つの理論、M理論に統一されることが示せる。

目次

第I部 第1量子化と経路積分
 第1章 経路積分と点粒子
  1.1 なぜ弦か?
  1.2 ゲージ理論の歴史的概観
  1.3 経路積分と点粒子
  1.4 相対論的点粒子
  1.5 第1と第2量子化
  1.6 Faddeev-Popov量子化
  1.7 第2量子化
  1.8 調和振動子
  1.9 カレントと第2量子化
  1.10 まとめ
 第2章 南部-後藤の弦
  2.1 ボソン的弦
  2.2 グプタ-ブロイラー量子化
  2.3 光錐量子化
  2.4 BRST量子化
  2.5 樹木
  2.6 経路積分から演算子ヘ
  2.7 射影不変性とトゥイスト
  2.8 閉じた弦
  2.9 ゴーストの除去
  2.10 まとめ
 第3章 超弦理論
  3.1 超対称点粒子
  3.2 2次元超対称性
  3.3 樹木
  3.4 局所的2次元超対称性
  3.5 量子化
  3.6 GSO射影
  3.7 超弦理論
  3.8 GS作用の光錐量子化
  3.9 頂点と樹木
  3.10 まとめ
 第4章 共形場の理論とKac-Moody代数
  4.1 共形場の理論
  4.2 超共形場の理論
  4.3 スピン場
  4.4 超共形ゴースト
  4.5 フェルミオン頂点
  4.6 スピノールと樹木
  4.7 Kac-Moody代数
  4.8 超対称性
  4.9 まとめ
 第5章 多重ループとタイヒミュラー空間
  5.1 ユニタリー性
  5.2 1ループ振幅
  5.3 調和振動子
  5.4 1ループ超弦振幅
  5.5 閉じた弦のループ
  5.6 多重ループ振幅
  5.7 リーマン面とタイヒミュラー空間
  5.8 共形アノーマリー
  5.9 超弦理論
  5.10 行列式と特異性
  5.11 モジュライ空間とグラスマニアン
  5.12 まとめ
第II部 第2量子化と幾何学の探究
 第6章 光錐の場の理論
  6.1 なぜ弦の場の理論か?
  6.2 点粒子の場の理論の導出
  6.3 光錐の場の理論
  6.4 相互作用
  6.5 ノイマン関数の方法
  6.6 散乱振幅の同等性
  6.7 4弦相互作用
  6.8 超弦の場の理論
  6.9 まとめ
 第7章 BRST場の理論
  7.1 共変的な弦の場の理論
  7.2 BRST場の理論
  7.3 ゲージ固定
  7.4 相互作用
  7.5 公理論的定式
  7.6 同等性の証明
  7.7 閉じた弦と超弦
  7.8 まとめ
第III部 現象論と模型の構成
 第8章 アノーマリーとAtiyah-Singerの定理
  8.1 GUT現象論を越えて
  8.2 アノーマリーとファインマン図
  8.3 汎関数形式におけるアノーマリー
  8.4 アノーマリーと特性類
  8.5 ディラック指数
  8.6 重力およびゲージのアノーマリー
  8.7 弦におけるアノーマリーの相殺
  8.8 まとめ
 第9章 ヘテロティック弦とコンパクト化
  9.1 コンパクト化
  9.2 ヘテロティック弦
  9.3 スペクトラム
  9.4 共変的およびフェルミオン的定式化
  9.5 樹木
  9.6 1ループ振幅
  9.7 E8とKac-Moody代数
  9.8 ローレンツ的格子
  9.9 まとめ
 第10章 Calabi-Yau空間とオービフォールド
  10.1 Calabi-Yau空間
  10.2 de Rahmコホモロジーの概観
  10.3 コホモロジーとホモロジー
  10.4 Kahler多様体
  10.5 スピン接続の埋め込み
  10.6 フェルミオンの世代
  10.7 Wilsonライン
  10.8 オービフォールド
  10.9 4次元の超弦
  10.10 まとめ
第IV部 M理論
 第11章 M理論とデュアリティー
  11.1 はじめに
  11.2 物理学におけるデュアリティー
  11.3 なぜ5つの弦理論があるのか?
  11.4 Tデュアリティー
  11.5 Sデュアリティー
  11.6 まとめ
 第12章 コンパクト化とBPS状態
  12.1 BPS状態
  12.2 超対称性とpブレイン
  12.3 コンパクト化
  12.4 例:D=6
  12.5 例:D=4, N=2とD=6,N=1
  12.6 超対称性の拡大と張力のない弦
  12.7 F理論
  12.8 例:D=4
  12.9 まとめ
 第13章 ソリトン、Dブレイン、ブラックホール
  13.1 ソリトン
  13.2 超メンブレインの作用
  13.3 5ブレインの作用
  13.4 Dブレイン
  13.5 Dブレインの作用
  13.6 行列模型とメンブレイン
  13.7 ブラックホール
  13.8 まとめ
付録
  A.1 群論への短い入門
  A.2 一般相対論への短い入門
  A.3 微分形式の理論への短い入門
  A.4 超対称性への短い入門 
  A.5 超重力理論への短い入門
  A.6 表記法

出版社からのメッセージ

本書は、2000年9月にシュプリンガー・ジャパン株式会社より出版された同名書籍を再出版したものです。

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本書は、少部数印刷にて重版が可能です。
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