暗号理論入門 原書第3版

暗号理論入門 原書第3版

暗号アルゴリズム,署名と認証,その数学的基礎
原書名 Einfüehrung in die Kryptographie
著者名 林 芳樹
発行元 丸善出版
発行年月日 2012年01月
判型 A5 210×148
ページ数 348ページ
ISBN 978-4-621-06186-2
Cコード 3041
ジャンル 数学・統計学 >  代数学

内容紹介

本書は著者ブーフマンがドイツのダルムシュタット工科大学の情報学科・数学科の学生向けに行った講義に基づいて書き下ろした暗号理論の入門書である。整数の基礎的な性質から説きおこし、暗号理論に必要な代数学および数学的基礎をアルゴリズムを交えて詳細に記述しながら、暗号化方式を解説している。ブロック暗号、ストリーム暗号、アフィン暗号、アフィン線形ブロック暗号などの古典的暗号とその安全性についてのほか、確率的手法、DESアルゴリズムとその安全性AES暗号化アルゴリズム、種々の素数生成および素因数分解の手法、公開鍵暗号の方法、離散対数、ハッシュ関数、認証、鍵の分散共有、公開鍵基盤などについても紹介している。暗号理論の標準的な教科書として、ドイツ語版原書はもちろん、各国語訳版が世界で親しまれている好著である。

目次

第1章 暗号とは
第2章 整数
 2.1 基礎事項
 2.2 整徐
 2.3 整数の表し方
 2.4 Ο記法とΩ記法
 2.5 加法,乗法,整除の計算量
 2.6 多項式時間
 2.7 最大公約数
 2.8 ユークリッドのアルゴリズム
 2.9 拡張されたユークリッドのアルゴリズム
 2.10 拡張ユークリッドアルゴリズムの分析
 2.11 素因数分解
 2.12 因数分解
第3章 合同と剰余環
 3.1 合同
 3.2 半群
 3.3 群
 3.4 剰余環
 3.5 体
 3.6 剰余環での除法
 3.7 剰余環の演算に対する計算時間
 3.8 既約剰余群
 3.9 群の元の位数
 3.10 部分群
 3.11 フェルマーの小定理
 3.12 高速指数計算法
 3.13 巾乗積高速計算法
 3.14 元の位数の計算
 3.15 中国人の剰余定理
 3.16 剰余環の分解
 3.17 オイラーのφ関数の決定
 3.18 多項式
 3.19 体上の多項式
 3.20 有限体の構成法
 3.21 有限体の単数群の構造
 3.22 素数を法とする既約剰余群の構造
 3.23 演習問題
第4章 暗号化
 4.1 暗号化方式
 4.2 私有鍵方式と公開鍵方式
 4.3 安全性
 4.4 アルファベットと語
 4.5 置換
 4.6 ブロック暗号
 4.7 多重暗号化
 4.8 ブロック暗号のモード
 4.9 ストリーム暗号
 4.10 アフィン暗号
 4.11 行列と線形写像
 4.12 アフィン線形ブロック暗号
 4.13 ヴィジュネル暗号とヒル暗号と置換暗号
 4.14 アフィン線形ブロック暗号の暗号解読
 4.15 安全なブロック暗号
 4.16 演習問題
第5章 確率と安全守秘性
 5.1 確率
 5.2 条件つき確率
 5.3 バースデイパラドックス
 5.4 完全守秘性
 5.5 ヴァーナムの一回使い捨て暗号
 5.6 乱数
 5.7 擬時乱数
 5.8 演習問題
第6章 DESアルゴリズム
 6.1 Feistel暗号
 6.2 DESアルゴリズム
 6.3 DESの一例
 6.4 DES暗号の安全性
 6.5 演習問題
第7章 AES暗号化アルゴリズム
 7.1 記号
 7.2 Cipher
 7.3 KeyExpansion
 7.4 実例
 7.5 InvCipher
 7.6 演習問題
第8章 素数生成
 8.1 試行割算法
 8.2 フェルマーテスト
 8.3 カーマイケル数
 8.4 ミラー‐ラビンテスト
 8.5 素数のランダムな選択
 8.6 演習問題
第9章 公開鍵方式
 9.1 アイデア
 9.2 安全性
 9.3 RSA方式
 9.4 ラビン暗号化方式
 9.5 ディフィー‐ヘルマン鍵交換方式
 9.6 エルガマル暗号化方式
 9.7 演習問題
第10章 因数分解
 10.1 試行割算法
 10.2 (p-1)法
 10.3 二次ふるい法
 10.4 二次ふるい法の分析
 10.5 他の因数分解の方法の効率
 10.6 演習問題
第11章 離散対数
 11.1 DL問題
 11.2 列挙法
 11.3 シャンクスのベビーステップ・ジャイアントステップアルゴリズム
 11.4 ポラードのρアルゴリズム
 11.5 ポーリッヒ-ヘルマンのアルゴリズム
 11.6 指数計算法
 11.7 他のアルゴリズム
 11.8 指数計算法の一般化
 11.9 演習問題
第12章 暗号ハッシュ関数
 12.1 ハッシュ関数と圧縮関数
 12.2 バースデイアタック
 12.3 暗号化関数による圧縮化関数
 12.4 圧縮関数によるハッシュ関数
 12.5 SHA‐1
 12.6 他のハッシュ関数
 12.7 算術的圧縮関数
 12.8 メッセージ認証子
 12.9 演習問題
第13章 ディジタル署名
 13.1 アイデア
 13.2 安全性について
 13.3 RSA署名
 13.4 公開鍵方式による署名
 13.5 エルガマル署名
 13.6 ディジタル署名アルゴリズム(DSA)
 13.7 演習問題
第14章 他の群
 14.1 有限群
 14.2 楕円曲線
 14.3 二次形式
 14.4 演習問題
第15章 認証
 15.1 応用
 15.2 パスワード
 15.3 使い捨てパスワード
 15.4 Challenge-Response認証
 15.5 演習問題
第16章 秘密の分散共有
 16.1 基本技術
 16.2 シャミアの秘密分散共有プロトコル
 16.3 演習問題
第17章 公開鍵基盤
 17.1 PSE(個人情報保護環境)
 17.2 認証センター
 17.3 連鎖認証

出版社からのメッセージ

本書は、2007年5月にシュプリンガー・ジャパン株式会社より出版された同名書籍を再出版したものです。

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本書は、少部数印刷にて重版が可能です。
在庫僅少の場合でもご注文いただけますので、お問い合わせください。
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本書は、書籍からスキャナによる読み取りを行い、印刷・製本を行っています。
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