図説・現代哲学で考える<心・コンピュータ・脳>

図説・現代哲学で考える<心・コンピュータ・脳>

著者名 宮原 勇
発行元 丸善出版
発行年月日 2004年09月
判型 四六 188×128
ページ数 168ページ
ISBN 978-4-621-07469-5
Cコード 1310
NDCコード 114
ジャンル 人文科学 >  シリーズ人文科学 >  京大人気講義シリーズ

内容紹介

京大での講義「哲学基礎論」の際に黒板に書かれた解説図をすべて再現。現代哲学の基本的考え方をわかりやすく、水準を落とすことなく「図説」。今回の<心・コンピュータ・脳>編では、とくに理科系寄りのテーマ、つまり人間の意識や心はコンピュータ・サイエンスによって解明できるか、という問題を主題として取り扱う。「心の理解」に関わる問題は、現代哲学において、いまホットな研究テーマである。工夫を凝らした解説図を「地図」がわりにした、思索の旅のガイドブック第二弾。

目次

第1章 心や意識を消去すること
第2章 心の科学とことば
第3章 心と脳は同一だろうか
3-1.  心―身問題に関する様々な見解
①因果的相互作用説(causal interactionism)
②「予定調和」(preestablished harmony)説
③「機会原因説」(occasionalism)
④「二元的一元論」ないしは「二側面説」
⑤「随伴現象論」(Epiphenomenalism)
⑥<心―身>同一説
⑦「創発説」(Emergentism)
3-2. <心―脳>同一説バージョンI (物理主義+行動主義)
3-3. <心―脳>同一説バージョンII (物理主義(唯物論)+反・行動主義)
3-4. 同一性をどう考えるか (タイプ同一説とトークン同一説)
3-5. 同一説への反論
① 局在性の問題
② 心的出来事の意識に現われる特徴をどう説明するのか
③ タイプ同一説にまつわるパラドックス
④ 同一説から機能主義へ
第4章考えてみよう「カブトムシの箱」
第5章「三世界論」と相互作用説
5-1ポッパー
①物理主義と行動主義では説明できない言語機能
②進化論と新しい存在次元の発現
③相互作用について
④世界IIIの自律性と自我の同一性
 5-2 エックルズ
第6章 因果的必然性と人間の自由
第7章 進化論と認識能力の発生
第8章 チンパンジーやオウムは人間とどこが違うのか
第9章 心はコンピュータによってシミュレーションされるだろうか
第10章 機能主義とは何か
第11章 解釈主義 (「志向的スタンス」の戦略?ダニエル・デネット)
第12章 「中国語の部屋」の議論 (「強いAI」へのジョン・サールの挑戦)
第13章 「ハード・プロブレム」に取り組め (チャルマーズ)
第14章 「クオリアの三法則」(クオリアは何のために?ラマチャンドラン)

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定価:1,980円
(本体1,800円+税10%)
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