内容紹介
剛体ばねモデル(RBSM:Rigid Bodies-Spring Model)を鉄筋コンクリート(RC)構造物の崩壊解析に適用するための手法を、開発者本人たちが豊富な解析および実験事例により解説。 鉄筋コンクリート構造物は、鉄筋とコンクリートという2つの材料からなる複合・脆性材料である。破壊時にコンクリートがひび割れ、圧壊し、その塊が鉄筋で緊結されて複雑な挙動を示す。このような不意に起こる不連続な挙動を表現するには、特別な取扱いが必要となる。 鉄筋コンクリート構造物のもつ困難な問題を解決する最新の研究成果を、たくさんのデータおよび図とともに紹介し、さらに、付属のCD-ROMに実際に使用されている最新プログラムを収録。簡単なポスト処理も用意し、1冊で先端研究を身近に実践できる書籍。
目次
1 離散化極限解析の基礎
1.1 剛体ばねモデルと不連続性体解析
1.2 剛体ばねモデルの定式化
1.2.1 平面要素
1.2.2 はり要素
1.3 RBSMにおける破壊規準と構成則
1.3.1 破壊規準の考え方
1.3.2 厚生行列のつくり方
2 鉄筋コンクリート構造のモデル化
2.1 鉄筋コンクリート構造の非線形解析
2.2 鉄筋コンクリートのモデル化
2.2.1 コンクリート要素のモデル化
2.2.2 鉄筋要素のモデル化
3 材料の構成則
3.1 コンクリート材料の構成則
3.1.1 コンクリートの降伏・破壊規準
3.1.2 コンクリートのばね行列
3.2 鉄筋材料の構成則
3.2.1 鉄筋の応力―ひずみ関係
3.2.2 ひび割れ面のダボ効果
4 材料非線形解析法
4.1 荷重増分率の算定
4.1.1 荷重増分率
4.1.2 破壊モードに対する荷重増分率の考え方
4.2 荷重増分法のアルゴリズム
4.2.1 荷重増分法のフロー
4.2.2 解放力の計算方法
4.3 破壊進展経路の扱い
5 鉄筋コンクリート構造の破壊解析への適用
5.1 はりの解析
5.1.1 せん断補強筋のないRCはりの解析
5.1.2 無筋コンクリートはりの曲げ破壊解析
5.2 柱の解析
5.2.1 T型RC柱の解析
5.2.2 繰返し載荷を受けるRC柱の解析
5.3 壁の解析
5.3.1 RC耐震壁の解析
5.3.2 複合組積造耐震壁の解析
5.4 プレキャストPC部材の解析
5.4.1 プレキャストPC部材接合部の曲げ解析
5.4.2 プレキャストPC部材隅角部の解析
5.5 T型アンカーの解析
5.6 繊維補強コンクリート部材の解析
A プログラム仕様
A.1 入力仕様
A.2 ファイル仕様
A.3 サンプルデータ
B プログラムの使い方
B.1 付録CD-ROMの構成
B.2 Windows版プログラムの実行方法
B.3 簡易ポスト処理プログラムの使い方