内容紹介
長く土木技術者は「あらかじめ与えられた」荷重の条件に親しんできた.しかし今や,構造物を作り,守る業務への要求の多様化―性能設計を進める/新しい構造分野への挑戦/設計内容に対する安全の説明責任への要求/維持管理の計画を立てる/など―の局面において「性能阻害要因」への見識が求められる時代となった.この意味で,荷重に代えてより包括的な「作用」概念が使われている.今回の指針では構造物との関係性の整理や,変動・偶発作用の分類といった基礎論から,見方を論じつつ各種作用の記述に及んでいる.作用論への挑戦であり,技術者への招待である.