地震と火山の観測史

地震と火山の観測史

著者名 神沼 克伊
発行元 丸善出版
発行年月日 2022年10月
判型 A5 210×148
ページ数 168ページ
ISBN 978-4-621-30750-2
Cコード 1044
NDCコード 453
ジャンル 天文・地学 >  地球科学 >  地震・災害

内容紹介

今日では、地震の揺れを感じると数分後にテレビやインターネット上に震源の場所や各地の震度、マグニチュードなどが表示される。これは、各地で観測された地震記録から、自動的に地震波の到着時間や振幅が読み取られ、計算されているからである。この観測技術の発展は、巨大地震や噴火が起こるたびに整備されてきた観測体制と、地道な「観測」の積み上げによる結果である。

本書は火山学・地震学を縁の下で支える「観測」に注目し、観測データを得るまでのプロセスや歴史的背景を解説。データを使用することがあたり前となっている今、自然科学の基礎である「観測」の重要性を見直すことができる一冊。

目次

第1章 地震のいろいろ
1.1 地震の分布
1.2 震度
1.3 マグニチュード
1.4 震源を決めるには
1.5 地震観測と震源分布
1.6 大森地震学
1.7 初動の押し引き分布
1.8 深発地震
1.9 日本列島の地殻構造
1.10 地震モーメントと地震波トモグラフィー
1.11 二重地震面

第2章 火山のいろいろ
2.1 世界のおもな火山
2.2 日本のおもな火山
2.3 活火山
2.4 活火山の観測
2.5 活火山の噴火記録

第3章 地震観測の黎明期
3.1 東大での地震観測
3.2 気象台の地震観測
3.3 東京大地震発生説
3.4 大正関東地震の発生
3.5 震災予防調査会の活動
3.6 東京大学の関東地震の記録
3.7 関東地震と大森・今村

第4章 地震学の発展期
4.1 地震研究所の設立
4.2 地震研究所発足後の10年間
4.3 地震研究所の観測所
4.4 京都帝国大学の地球物理学
4.5 東北帝国大学の地球物理学
4.6 第二次世界大戦中の地震研究者たち

第5章 新しい時代の始まり
5.1 敗戦直後の出来事
5.2 帝国大学の改革
5.3 松代地震観測所
5.4 地震発生説
5.5 地震研究所の観測所設置

第6章 地震予知
6.1 地震予知とは
6.2 地震予知研究計画
6.3 大学の観測所
6.4 地震予知連絡会
6.5 大規模地震対策特別措置法
6.6 さらなる発展
6.7 大きな挫折
6.8 観測・研究は続く

第7章 観測は研究の礎
7.1 火山噴火予知研究計画
7.2 大学の火山観測所
7.3 有珠火山観測所
7.4 東北大学と名古屋大学
7.5 島原地震火山観測所
7.6 京都大学の火山観測所
第8章 地震学と火山学を支える観測
8.1 地震や火山の観測
8.2 地震予知が不可能と言われる理由
8.3 観測は必要

第9章 南極観測
9.1 国際地球観測年
9.2 昭和基地
9.3 昭和基地の地震観測
9.4 大きな国際貢献
9.5 エレバス火山

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