内容紹介
現代の情報化社会、高度経済成長社会において、人々は物や情報の氾濫の中で暮しているが、経済的レベルが向上するにつれて、生活の質の向上、心の豊かさが強く求められている。本書は、このような現代社会における心と質の経済学を、人々の生活、地域の活動、企業と文化、及び教育・福祉・行政面など広範にわたり考察し、さらに、芸術・文化の創造、発展のための社会政策、資源配分の問題に言及する。
目次
第一章 いま、文化と経済について考える−二つのCIを中心として−
第二章 文化経済学は何を考えているのか−文化政策と文化のビジネスを中心に−
第三章 文化経済学とラスキン−創始者の光と影−
第四章 文化と金銭の価値とその評価をめぐって−芸術文化作品の市場における評価とクリエーターの待遇−
第五章 いのちとくらしの文化的価値を考える−人間の発達と福祉の考え方−
参考文献解題