内容紹介
日本人にとってのフランスは、なによりも美術を中心とした芸術の国であろう。しかし高等教育や基礎研究における伝統と蓄積、原子力、宇宙などの国主導の開発とその産業化における国際的な存在感も見逃せない。そのフランスの今日の課題は、公的研究機関と大学、グランド・ゼコールなどとの連携強化である。米国、英国、ドイツはもちろん、近年急激に力をつけている中国を追い、この課題をいかに解決していくか、その努力の姿を知ることにより、我が国の研究エコシステムを改めて眺める視点が得られるのではと期待している。
目次
はじめに／第1章 国情／第2章 科学技術を中心としたフランスの歴史／第3章 経済／第4章 科学技術・イノベーション関係機関／第5章 公的研究機関と公益的な研究機関／第6章 高等教育機関／第7章 公的研究機関および大学における研究環境／第8章 フランス独自の研究システム-混成研究ユニット（UMR）／第9章 科学技術・イノベーション政策／第10章 具体的な科学技術・イノベーション関連施策／第11章 科学技術・イノベーションのインプットとアウトプット／第12章 国際協力／第13章 科学技術・イノベーションにおけるフランスの特徴と課題／おわりに／主な略語、研究機関リストおよび参考文献／著者紹介
