人口学事典

人口学事典

著者名 日本人口学会
発行元 丸善出版
発行年月日 2018年11月
判型 A5 210×148
ページ数 824ページ
ISBN 978-4-621-30307-8
Cコード 3530
NDCコード 334
ジャンル 社会科学 >  社会科学_総記・事典・便覧

内容紹介

「地方消滅」が危惧され、希望子ども数の実現により出生力を1.8程度に向上させて2060年に1億人程度の人口を確保するためには、2040年頃までに出生力を置換水準の2.08まで回復させるという国全体としての人口ビジョン実現のための総合戦略が打ち出されました。このような時代状況を踏まえ、初学者からでも、人口について自ら調べ、考える手助けとなる、わかりやすくて使い勝手のよい事典を目指しました。

1項目を見開き2ページないし4ページで解説する中項目主義の特性を活かし、第I部の「現代の人口問題」では、今後10年ほど先までの見通しに立って重要なテーマを厳選しトピック形式で解説し、第II部の「人口学の方法」では、第I部のトピックをより深く理解し、また自ら考えるうえで役立つような人口学の基礎知識や分析手法などを体系的に紹介する二部構成を採用しています。

【学会設立70周年記念刊行】

目次

■第I部 現代の人口問題
第1章 人口成長――増加と減少【編集担当:中澤港・林玲子】
人類史としての人口史
世界の人口2000年史
世界人口の将来
日本の人口史
現代日本の人口減少
アフリカの人口増加
スペイン風邪と人口減少
ペストと人口減少
種痘と人口
ワクチン接種と乳幼児死亡率低下
類人猿とヒトの増加
遺伝子と人口
災害と人口
歴史上のカタストロフと人口危機
リプロダクティブ・ヘルス/ライツと人口増加
食料資源と人口
人口爆発と資源危機は現実か
宗教と人口成長
経済成長には人口増加が必須か

第2章 人口の性・年齢構造の変化【編集担当:林玲子・原俊彦】
性比の不均衡
出生性比と男児選好
出生性比と女児選好
遺伝学からみた性
性比と結婚・出生
性比と人口移動
人口高齢化
世代間移転と国民移転勘定
人口ボーナスと人口オーナス
ユースバルジ
ベビーブームとベビーバスト
丙午と性年齢構造
人口と世代

第3章 長寿と健康【編集担当:髙橋重郷・石井太】
寿命の歴史的伸長と疫学的転換
寿命の性差
寿命の国際比較
健康寿命(余命)
寿命の将来
寿命の地域差
長寿化の帰結
社会経済階層と死亡・健康の関係
生活習慣と死亡・健康
健康格差
医療技術の進歩と死亡・健康
長寿リスク
死亡率の将来的な上昇リスク
生物学的寿命

第4章 出生率の変化【編集担当:津谷典子・中澤港】
出生力転換をめぐる理論
戦後日本の出生率低下
欧米先進諸国の少子化
東アジアの少子化
発展途上地域の出生率低下
性行動と避妊
自然出生力と妊孕力
生殖テクノロジーの発展
婚前妊娠と婚外出生
少子化の経済的背景
少子化と日本の社会保障制度
出生力と文化
教育と出生力
現代日本の「妊娠のしやすさ」をめぐる議論

第5章 結婚とパートナーシップ【編集担当:津谷典子・岩澤美帆】
結婚とパートナーシップ
前近代日本の結婚・離婚・再婚
現代日本の結婚行動
離婚と再婚
現代日本の結婚の地域性
現代日本の夫婦と家族
現代日本の国際結婚
前近代ヨーロッパの結婚パターン
欧米諸国のパートナーシップ形成
アジアの結婚行動
LGBT
結婚と家族をめぐる価値意識の変化

第6章 家族と世帯の変化【編集担当:鈴木透・黒須里美】
世帯と家族
世帯規模
世帯構造
離家
世帯形成
高齢者の居住状態
家族と世帯の地域性
家族周期の変化
国勢調査以前の家族と地域性
家族とライフコースの歴史的変化
ヨーロッパの伝統的家族と世帯
東アジアの伝統的家族と世帯

第7章 労働力と雇用【編集担当:和田光平・水落正明】
若者と雇用
高齢者の雇用
男女雇用機会均等法と女性の就業
非正規雇用問題
医療・介護マンパワーの不足
外国人労働者問題
企業内教育と雇用
経済のグローバル化と雇用
失業問題
学校から仕事へ
労働市場の流動化
地域再生と雇用創出
日本的雇用システムと労働市場
長時間労働の解消とワーク・ライフ・バランス
多様化する雇用形態と働き方の見直し
震災復興と雇用

第8章 人口分布と地域人口【編集担当:原俊彦・鈴木透】
歴史からみた過密と過疎 
教育の地域差
経済の地域差
財政力の地域差
社会基盤と地域人口
外国人の移動と分布
地方消滅
人口分布と国土政策
地域人口とコンパクトシティ
世界の都市化とメガシティ

第9章 人口移動【編集担当:井上孝・和田光平】
国際人口移動の新潮流
途上国の過剰都市化
中国の戸籍制度と国内人口移動
日本の国際人口移動
日系移民
日本の国際結婚移動
東京圏への一極集中
過疎化と人口減少社会
戦後日本のUターン移動
居住経歴と生涯移動
郊外化の終焉
高齢人口移動
結婚の地域的ミスマッチ
東日本大震災と人口移動

第10章 人口政策【編集担当:安藏伸治・原俊彦】
人口問題と人口政策
出生促進政策と出生抑制政策
国際人口移動をめぐる日本の移民政策
戦前の人口政策と家族政策
戦時下の人口政策
戦後の人口政策
人口減少と財政問題
人口高齢化と年金制度改革
人口高齢化と医療・介護
少子化と家族形成支援
第二次ベビーブーム以降の人口政策
次世代育成支援対策と子育て
結婚・出産・子育てをめぐる近年の政策

■第II部 人口学の方法
第11章 学際科学としての人口学【編集担当:中澤港・新田目夏実】
人口経済学
人口地理学
人口人類学
数理人口学
感染症の人口学
シミュレーション人口学
生物人口学
医療人口学
考古人口学
社会人口学
歴史人口学
人口と開発
環境人口学・生態人口学
家族人口学
労働人口学
農業と人口
人口政策学
宗教人口学

第12章 人口統計【編集担当:安藏信治・髙橋重郷】
人口の概念
人口静態統計
人口動態統計
人口学的方程式
住民基本台帳人口
期間率の概念と生存のべ人口
人口成長率
人年人口
レキシス・ダイアグラム
コーホート率の概念
現在推計人口
国際人口移動統計
世帯統計
人口センサス
人口調査

第13章 死亡と寿命の分析【編集担当:髙橋重郷・石井太】
死亡の測定
死亡率の標準化
平均寿命と生命表
死亡データベース
死亡率の数理モデル
死亡率の経験モデル
リレーショナルモデル
リー・カーター・モデル
寿命の差の要因分解
死亡の小地域推定
生命表と死因分析
健康の生命表分析
将来生命表
多相生命表
死因分類

第14章 結婚と出生の分析【編集担当:津谷典子・稲葉 寿】
結婚と出生の基礎統計
結婚の年齢パターンの分析
出生率変化の分析
妊娠と出産の数理モデル
結婚の生命表
結婚と出生の経済学的分析
結婚と出生の歴史人口学的分析
出生力の近接要因
自然出生力と抑制された出生力
結婚と出生の人類生態学的分析
出生意欲の分析
家族形成プロセスの分析

第15章 人口再生産の分析【編集担当:稲葉 寿・金子隆一】
人口再生産
人口の成長と相互作用
安定人口モデル
離散時間人口モデル
多状態人口モデル
非線形人口モデル
確率論的人口モデル
両性人口モデル
人口再生産指標
基本再生産数
人口動態事象モデル
ライフコースの分析
人口高齢化とテンポ効果
人口モメンタム
人口転換の数理モデル

第16章 人口分布の分析【編集担当:小池司朗・原 俊彦】
人口分布に関する統計
人口分布の分析指標
人口の集中度の測定
都市化の測定
都市の規模別分布の分析
都市内人口密度分布の分析
産業別・職業別人口の分析
人口性比の分布の分析
人口ポテンシャル
人口の空間的拡散モデル
GISと地域人口分析

第17章 人口移動の分析【編集担当:井上 孝・和田光平】
人口移動統計
移動理由
人口移動の分析指標
センサス間生残率法
移動効果指数
移動選択指数
移動スケジュール
人口移動の重力モデル
ハリス=トダロ・モデル
地域間移動行列
多地域人口成長モデル

第18章 人口と世帯の将来推計【編集担当:鈴木 透・石井 太】
将来人口推計
将来人口推計の方法
全国将来人口推計
全国将来人口推計の出生仮定
全国将来人口推計の死亡仮定
全国将来人口推計の国際人口移動仮定
全国将来人口推計の応用
全国将来人口推計の国際比較
地域将来人口推計
地域将来人口推計の出生仮定
地域将来人口推計の死亡仮定
地域将来人口推計の人口移動仮定
地域将来人口推計の応用
地域将来人口推計の国際比較
世帯数の将来推計
世帯数の将来推計の方法:全国
世帯数の将来推計の方法:都道府県
世帯数の将来推計の応用

第19章 人口学の応用【編集担当:安藏伸治・和田光平】
応用人口学
マクロデータとミクロデータの連結
GISとビッグデータの応用
人口学的属性と人間行動
属性別人口の推計:教育と労働力状態
属性別人口の推計:人種と言語・宗教
属性別人口の推計:健康状態
世代会計分析
エージェント・ベース・モデル
公営施設の立地と公共サービス
人口変動と予算配分政策
人口学の政策的・法的応用
人口学の公共政策への応用
人口学の自然災害対策への応用
人口学のマーケティング分析への応用
人口学のアクセシビリティ分析への応用
人口学の商圏分析への応用
人口減少と市場規模

付録
大都市圏および非大都市圏の人口分布
行政区分と人口分布(都道府県)
行政区分と人口分布(市区町村)
人口統計の入手方法

和文・参照引用文献
欧文・参照引用文献
事項索引
人名索引
執筆者名索引

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▼ 補足資料