戦略としてのビジネス倫理入門

戦略としてのビジネス倫理入門

著者名 高橋 浩夫
発行元 丸善出版
発行年月日 2016年07月
判型 四六 188×128
ページ数 188ページ
ISBN 978-4-621-30055-8
Cコード 3034
NDCコード 335
ジャンル 社会科学 >  経営学
社会科学 >  ビジネス

内容紹介

社会にインパクトを与える企業不祥事がいまだに絶えないのはなぜか――グローバル化に伴う社会規範の変化によって新たな不祥事も起こりかねない現代社会において、企業の持続的経営に必要不可欠なもの、それが「ビジネス倫理」である。本書では、我が国でビジネス倫理の企業経営への導入を推進してきた筆者が、これからの持続的経営においてこの概念がいかに重要なのかを、具体的な事例を盛り込みながら興味深く解説する。

目次

序章 戦略としてのビジネス倫理
第1章 ビジネス倫理とは何か
 1 ビジネス倫理が問われる背景
 2 ビジネスエシックスのルーツ
 3 ビジネス倫理が問われる具体的行為とは何か
 4 ビジネス倫理とは何か
  倫理とは/法律と倫理との関係/倫理、法律、常識との関係/個人倫理と組織倫理
 5 ビジネス倫理の制度化とは
  企業行動基準とは何か/(1)アメリカ企業の場合/(2)日本企業の場合/(3)企業行動基準は何のために
 6 ビジネス倫理遵守の事例研究
  世界的ヘルスケア企業――ジョンソン・エンド・ジョンソンの挑戦/雪印メグミルクのリバイバル戦略/J&Jと雪印の事例からの教訓
第2章 経営戦略とビジネス倫理
 1 ビジネス倫理研究の二つの流れ
 2 経営戦略とビジネス倫理との関係
  経営戦略とは/経営戦略の二つの視点――製品市場と経営者の倫理感
 3 戦略としての日本のビジネス倫理
  アメリカの経営と日本の経営の違い――制度化の意味/日本の経営の特徴/日本の経営者の倫理
 4 最高意思決定機構とビジネス倫理
  株式会社――三権分立の考え方と実際/不祥事との関連性/コーポレート・ガバナンス改革/コーポレート・ガバナンス・コードの設定 
第3章 社会環境の変化とビジネス倫理 
 1 企業と環境との関係
  企業と環境との相互関係/企業環境の変化――企業人格の変化
 2 ビジネス倫理からみた企業目線の変化
  消費者の厳しい目/ステークホルダーの変化/見えない資産の/ビジネス法既成の強化/マスメディアの目
 3 グローバルビジネス行動基準とのリンケージ
  グローバル行動基準の意義と内容/日本企業の取組み
 4 ダイバーシテーマネジメントとビジネス倫理
  ダイバーシティーの意味/日本企業とビジネス倫理との関係
第4章 今、なぜCSRなのか――企業の社会的責任との関係
 1 「企業の社会責任」とCSR
 2 CSRの発端と企業の危機意識
  市場経済の発展と危機意識/ヨーロッパでの危機意識――CSRヨーロッパの誕生/市場経済と人権問題/日本でのCSRの潮流
 3 企業の社会責任と今日のCSRの違い
 4 日本企業の具体的取組み
 5 CSRからCSVへ――企業のグローバル戦略として考える
  CSVとは何か/CSVを新興国市場で考える/CSVとBOP市場
第5章 ビジネス倫理教育の新たな挑戦――アメリカのビジネススクール教育の新潮流
 1 同時多発テロ事件以後のアメリカのビジネススクール
 2 ビジネススクール教育への疑問
 3 ビジネス倫理教育の強化と方法
 4 ドラッカースクールとPRME
  ドラッカーとNYU/クレアモント大学ドラッカースクール/ドラッカースクールの挑戦
 5 日本の大学におけるビジネス倫理の授業
  学生参加型の授業/ビジネス倫理で大事なポイント――倫理と法律/守りの倫理と攻めの倫理
【付録】三位一体構想によるビジネス倫理の研究・教育・普及機関

定価:2,200円
(本体2,000円+税10%)
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