線形方程式の反復解法

線形方程式の反復解法

著者名 一般社団法人 日本計算工学会
藤野 清次
阿部 邦美
杉原 正顯
発行元 丸善出版
発行年月日 2013年09月
判型 A5 210×148
ページ数 240ページ
ISBN 978-4-621-08741-1
Cコード 3353
NDCコード 530
ジャンル 数学・統計学 >  応用数学
土木・建築 >  シリーズ土木・建築 >  計算力学レクチャーコース

内容紹介

線形方程式系の解法は、直接法と反復法に大別される。おのおのの解法には一長一短があるが、現在の科学技術の基盤を成す大規模線形方程式系の解法においては、メモリ上の制約から反復法に限られる。直接法で扱える行列サイズはせいぜい100万次元だが、反復法であれば100億次元でも適用可能になってきたからである。 本書では、反復法の中でも現代の潮流であるKrylov部分空間法を紹介する。最新のハイブリッド双共役勾配法や帰納的次元縮小法、現在も最も頑強 (ロバスト) といわれているPetrov–Galerkin 方式の解法、対称行列の前処理の方法、さらに実際の適用事例を詳しく解説する。

目次

1 ハイブリッド双共役勾配法と帰納的次元縮小法
 1.1 Bi-CG法とハイブリッドBi-CG法
  1.1.1 Bi-CG法
  1.1.2 ハイブリッドBi-CG法
  1.1.3 CGS法
  1.1.4 Bi-CGSTAB法
  1.1.5 GPBi-CG/BiCG×MR2法
 1.2 ハイブリッドBi-CR法
 1.3 バニラ戦略
  1.3.1 GPBi-CG法のためのバニラ戦略
  1.3.2 BiCGstab(l)法のためのバニラ戦略
 1.4 IDR(帰納的次元縮小)法
  1.4.1 IDR定理
  1.4.2 IDR(s)法
  1.4.3 Bi-CGSTAB法のIDR(s)化
 1.5 数値実験による検証
  1.5.1 変形版の有効性
  1.5.2 バニラ戦略の有効性
  1.5.3 IDR(s)法の有効性
2 GBi-CGSTAB(s,L)法
 2.1 Petrov–Galerkin方式のKrylov部分空間法からBiCGstab(l)法へ
  2.1.1 Krylov部分空間法
  2.1.2 Bi-CG法
  2.1.3 Bi-CGSTAB法
  2.1.4 BiCGstab(l)法
 2.2 GBi-CGSTAB(s,L)法
  2.2.1 Bi-CG(s)法
  2.2.2 GBi-CG(s)法
  2.2.2 GBi-CGSTAB(s,L)法
 2.3 補足
  2.3.1 本章における算法導出の流れ
  2.3.2 GBi-CGSTAB(s,L)法の導出について
3 前処理1
 3.1 前処理つきCG法
 3.2 不完全Cholesky分解
 3.3 フィルインを考慮しないIC分解
 3.4 加速係数つきIC分解
 3.5 閾値によるIC分解
 3.6 RIC分解
  3.6.1 RIC分解の算法
  3.6.2 形式的行列Rと行列Dの要素の値
  3.6.3 RIC分解の頑強性
 3.7 RIC分解の収束性向上
  3.7.1 対角緩和つき準RIC分解の算法
 3.8 Eisenstat-SSOR(m)前処理
 3.9 IC前処理つきCG法の並列化
  3.9.1 前進(後退)代入計算の並列化手法
  3.9.2 代数マルチブロック(AMB)順序つけ法
4 Bi-CGSafe 法系統の反復法と前処理2
 4.1 一般化積型Bi-CG法の復習
 4.2 Bi-CGSafe法
 4.3 変形版Bi-CGSafe法の導出
 4.4 積型Bi-CG 法系統の演算量比較
 4.5 同期回数を削減した新しい積型反復法
  4.5.1 Bi-CGStar法
  4.5.2 Rutishuserの交代漸化式を用いたBi-CGStar法
  4.5.3 数値実験
 4.6 非対称行列用前処理
  4.6.1 不完全LU分解前処理
  4.6.2 対角要素を補償するILUC分解
  4.6.3 Eisenstat-SSOR (m) 前処理
5 事例研究
 5.1 シェル要素を使った有限要素構造解析への応用
  5.1.1 実験結果と考察
 5.2 複合材料解析へのマスキング前処理つきCG法の適用
  5.2.1 マスキング
 5.3 電気治療法への応用
  5.3.1 FD-CN-FDTD 法
 5.4 電磁界解析への応用
  5.4.1 時間周期有限要素法の定式化
 5.5 3次元ダムの地震応答解析への応用
 5.6 室内音場解析への応用
 5.7 外部Helmholtz問題へのCSIC分解つきCOCG法の適用
  5.7.1 実験結果
 5.8 IDR(s)STAB(L)法とGBi-CGSTAB(s, L)法の収束性比較
6 複素密行列問題
 6.1 2次元Helmholtz 方程式に対する積分方程式解法
  6.1.1 境界積分方程式を基本とする数値解法―境界要素法
  6.1.2 体積積分方程式を基本とする数値解法
 6.2 複素密行列向けの反復法
  6.2.1 複素行列用反復法への拡張
  6.2.2 Hermite行列向けの解法―CG法とCR法
  6.2.3 対称非Hermite 行列向けの解法―COCG法とCOCR法
  6.2.4 非対称行列向けの解法:GMRES法
  6.2,5 非対称行列向けの解法:IDR(s)法とその変形版
 6.3 高速多重極アルゴリズム
  6.3.1 アルゴリズムの概要
  6.3.2 打切り項数の決定法
  6.3.3 演算量およびメモリ量削減への工夫
 6.4 数値計算例
  6.4.1 FMAによる行列‐ベクトル積の演算高速化
  6.4.2 複素対称非Hermite行列問題
  6.4.3 複素非対称行列問題
 Column 数値計算法の研究で大きな貢献をした人々とゆかりの物
参考文献
索引

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