物理測地学

物理測地学

原書名 Physical Geodesy
著者名 西 修二郎
発行元 丸善出版
発行年月日 2012年08月
判型 B5 257×182
ページ数 384ページ
ISBN 978-4-621-06307-1
Cコード 3044
ジャンル 天文・地学

内容紹介

物理測地学の入門書として名高い「Physical Geodesy」の待望の翻訳。物理測地学は地球の形と重力場の科学であり、本書は地球重力ポテンシャル理論から重力衛星による地球重力場決定まで分かりやすく記述。またGPSの解説では、幾何学的な位置決定と重力場観測による地球の形状決定との関連も論じる。測地学、地球物理学の必読書。

目次

第1章 ポテンシャル理論の基礎
 1.1 引力とポテンシャル
 1.2 固体のポテンシャル
 1.3 調和関数
 1.4 球座標でのラプラス方程式
 1.5 球調和関数
 1.6 球面調和関数
 1.7 ルジャンドル関数
 1.8 第2種ルジャンドル関数
 1.9 関数の展開と直交性
 1.10 完全正規化球面調和関数
 1.11 帯球調和関数とその加法定理を使った距離の逆数の展開
 1.12 球調和関数とポアソン積分(Poisson's integral)を使ったディリクレ問題(Dirichlet's problem)の解
 1.13 その他の境界値問題
 1.14 調和関数の半径方向微分
 1.15 楕円体調和座標でのラプラス方程式
 1.16 楕円体調和関数
第2章 地球の重力場
 2.1 重力
 2.2 水準面と鉛直線
 2.3 水準面と鉛直線の曲率
 2.4 自然座標
 2.5 球調和関数で表した地球の引力ポテンシャル
 2.6 低次の調和関数
 2.7 水準楕円体の重力場
 2.8 正規重力
 2.9 正規ポテンシャルの球調和関数への展開
 2.10 正規重力場の級数展開
 2.11 準拠楕円体の数値
 2.12 異常重力場とジオイドの起伏,鉛直線偏差
 2.13 球近似と擾乱ポテンシャルの球調和関数展開
 2.14 地球の外部における重力異常
 2.15 ストークスの式
 2.16 ストークス積分とストークス関数の球面調和関数表示
 2.17 任意の準拠楕円体への一般化
 2.18 重力擾乱とコッホの式
 2.19 鉛直線偏差とベニングマイネスの式
 2.20 重力の鉛直勾配
 2.21 積分式の評価
第3章 重力の化成
 3.1 序論
 3.2 補助式
 3.3 フリーエア化成
 3.4 ブーゲー化成
 3.5 ポアンカレ・プレイ化成
 3.6 アイソスタティック化成
 3.7 間接効果
 3.8 Rudzkiのインバージョン化成
 3.9 ヘルマートの凝縮化成
第4章 標高
 4.1 水準測量
 4.2 重力ポテンシャル数と力学高
 4.3 正標高
 4.4 正規高
 4.5 高さのシステムの比較
 4.6 GPS水準
第5章 地球の幾何学
 5.1 概要
 第I部:GPS以後のグローバルな基準系
 5.2 はじめに
 5.3 GPS
 5.4 GPSによる位置決定
 5.5 楕円体上への投影
 5.6 座標変換
 5.7 測地基準系の変換
 第II部:三次元測地学:過渡期 
 5.8 ブルンズとホーティンの三次元測地学
 5.9 グローバルな座標とローカルな水準面に準拠した座標
 5.10 地上測量データとGPSデータの結合
 第III部:ローカルな測地基準系
 5.11 問題の定式化
 5.12 天文観測量の楕円体への化成
 5.13 水平角と鉛直角,距離の化成
 5.14 天文測地法によるジオイドの決定
 5.15 鉛直線の曲率による化成
 5.16 最適楕円体と平均地球楕円体  
第6章 地球の外部重力場
 6.1 はじめに
 6.2 正規重力ベクトル
 6.3 重力異常から求める重力擾乱ベクトル
 6.4 上方接続による重力擾乱
 6.5 追加的な考察
 6.6 重力異常と重力擾乱との比較
第7章 衛星による地球重力場の決定
 7.1 はじめに
 7.2 衛星軌道
 7.3 帯球調和関数の決定
 7.4 衛星の直交座標と摂動
 7.5 方球調和関数と観測点位置の決定
 7.6 衛星重力ミッション
第8章 地球の形の決定についての現代理論
 8.1 序論
 第I部:重力的方法 
 8.2 重力化成とジオイド
 8.3 測地境界値問題
 8.4 モロデンスキー法と線形化
 8.5 球近似
 8.6 解析接続による解
 8.7 鉛直線偏差
 8.8 重力擾乱:GPS問題の場合
 8.9 現代理論における重力化成
 8.10 地表面での重力異常によるジオイドの決定
 8.11 第I部のまとめ
 第II部:モロデンスキーによる天文測地法
 8.12 背景
 8.13 天文水準
 8.14 鉛直線偏差の地形・アイソスタティック化成
 8.15 ジオイドの意味 
第9章 物理測地学における統計的手法
 9.1 はじめに
 9.2 共分散関数
 9.3 共分散関数の球面調和関数展開
 9.4 重力異常の補間と外挿
 9.5 予測手法の制度
 9.6 最小二乗予測
 9.7 高度相関
第10章 最小二乗コロケーション
 10.1 最小二乗コロケーションの原理
 10.2 ジオイド決定へのコロケーションの適用
第11章 計算法
 11.1 除去・復元法(remove-restore technique)
 11.2 コロケーションによるオーストリアのジオイド
 11.3 モロデンスキー補正
 11.4 インターネット上のジオイド

出版社からのメッセージ

本書は、2006年8月にシュプリンガー・ジャパン株式会社より出版された同名書籍を再出版したものです。
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本書は、書籍からスキャナによる読み取りを行い、印刷・製本を行っています。
一部、装丁が異なったり、印刷が不明瞭な場合がございますが、ご了承くださいますようお願い申し上げます。
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定価:5,500円
(本体5,000円+税10%)
在庫:絶版