内容紹介
本書は、著者ハートがエール大学とカリフォルニア大学バークレー校で行った環境科学の講義をもとに書き下ろした教科書。環境問題を理解し、それに取り組むには、数理科学的な考え方が欠かせない。また、地球とそこに住む生物との相互作用を深く学ぶことも必要。本書は、環境問題に関連した諸現象について、定量的に扱うためのモデルをどのように作ったらよいか、また、簡単な数学を用いてそれに取り組むにはどうしたらよいか、その方法を提供。環境科学の諸概念を、問題解決という観点から学べるように、44個の具体例で提示。
目次
第I章 ウォーミングアップ
1.靴直し職人の係数
2.分子の計測
3.古代隕石のサイズ
4.化石燃料資源の消尽(I)
5.人口の過密化
6.私たちが食べる野菜
7.石炭の中の硫黄
第II章 環境科学の道具箱
A.定常ボックスモデルと滞留時間
1.学校という定常系
2.上空の空
3.生物圏における炭素
4.自然のSO2
5.人為的なSO2
6.汚染された湖
7.南北半球間での大気汚染物質のフロー
8.リン循環への摂動
9.水はどこへいくのか
10.ヒマラヤのアルミニウム
11.屋内のリスク
B.熱力学とエネルギーの伝達
12.迷惑郵便物による発電
13.惑星地球はどれだけ暑いか
14.牛乳と筋力
15.発電機の正体を暴くこと
16.熱い発電所の冷やし方
17.水が混ざるとき
18.跳ね返る太陽光線
C.化学反応と平衡
19.化石燃料の燃焼による大気の改変
20.香水の本来のpH
21.生物過程で生じる自然の酸性度
D.非定常状態ボックスモデル
22.化石燃料資源の消尽(II)
23.湖における汚染の集積
第III章 封筒の裏を越えて
A.生物地球科学
1.酸性雨
2.微量金属の流動化
3.炭素循環の追跡
4.大気中のCO2と海洋の吸い込み
5.リン循環への摂動(II)
B.気候学
6.地球の表面温度
7.土地利用と気候
8.CO2による「温室」効果
9.都市のヒートアイランド
C.生物集団の生き残り
10.裏目に出る殺虫剤
11.最適な収穫
12.微量物質の生物濃縮
13.路上のウサギ
14.人口を定常状態に近づける中国での試み
15.まだ答えられていない問い
付録 役に立つデータ集の解答
出版社からのメッセージ
本書は、2010年9月にシュプリンガー・ジャパン株式会社より出版された同名書籍を再出版したものです。
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