社会貢献によるビジネス・イノベーション
著者名 | 塚本 一郎 編著 関 正雄 編著 |
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発行元 | 丸善出版 |
発行年月日 | 2012年09月 |
判型 | A5 210×148 |
ページ数 | 256ページ |
ISBN | 978-4-621-08575-2 |
Cコード | 3034 |
NDCコード | 335 |
ジャンル | 社会科学 > 経営工学・リスクマネジメント |
内容紹介
近年、CSR(企業の社会的責任)の取り組みは、単なるリスクマネジメント的な「守りのCSR」を超えて、「攻めのCSR」、すなわち、価値創造型の「戦略的CSR」が志向され始めている。戦略的CSRは経済・社会・環境に対する責任ある経営行動を企業全体の戦略と一体化させ追求することにより、経済的価値と社会的価値の向上の両者を関連づけてめざすものである。すなわち、企業の戦略的CSRには、企業価値の向上という自己利益を超えて、社会のニーズに合わせた価値あるサービスを創造することで、社会課題を解決し、社会に変化をもたらす役割が期待されている。そこで本書は、CSRを積極的な価値創造の活動として、あるいはビジネスと社会のありかたにイノベーションをもたらす活動としてとらえ、企業の社会貢献に関するできる限り最新の理論や事例・データを扱い、社会貢献を通じたビジネスや社会のイノベーションの可能性について考察している。
目次
第1部 進化するCSR 1
第1章 グローバル化するCSR――ISO26000と進化するCSR
第2章 CSRを超えて――マイケル・ポーターのCSVにみるCSRのイノベーション・アプローチ
第2部 戦略的CSRとしての社会貢献
第3章 ビジネスと社会貢献の近接と統合――戦略的CSRモデルと実践
第4章 マイクロソフトにおける戦略的CSRと社会貢献
第5章 戦略的社会貢献とマーケティング
第3部 ファイナンスを通じた社会貢献と社会的価値評価
第6章 戦略的社会貢献と金融――社会を変えるソーシャル・ファイナンスの可能性
第7章 インパクト・インベストメントによる公共サービス改善の可能性――ソーシャル・インパクト・ボンド(SIB)を中心に
第8章 社会的プロジェクトの社会的価値評価手法のあり方――社会的投資収益(SROI)分析の可能性
第4部 震災復興への企業等の取り組み
第9章 復興とソーシャルイノベーション
第10章 社会起業家事例における社会的責任と震災復興
ケーススタディ編 「復興の時代」に問われる企業の社会貢献