内容紹介
エクセルとマウスだけで多様な熱流体問題が本格的に数値解析できる熱流体シミュレーションの解説書。Cなど言語によるプログラミングの煩わしさなしで、現象の見た目をそのままセルに当てはめてび視覚的にうったえる画期的なシミュレーション方法を披露。好評であった前版に、利用者からの問合わせ・ニーズに応え、更に分かりやすい内容となるよう、シミュレーションの詳細説明、Excel 2007を考慮した内容、例題などを追加。すぐに使えるエクセルシートをCD-ROMに収録。
目次
1章 Excelと数値シミュレーション
1.1 Excelのビジュアルなシミュレーション機能
1.2 Excelによる数値シミュレーションの現状
1.3 Excel解析の特徴と適用範囲
1.4 Excel 2003とExcel 2007
1.5 本書の構成
Column F
2章 基礎編
2.1 Excel解析のための基礎
1) セルの参照
2) セルの書式設定
3) シートの移動またはコピー
4) 置換
5) マクロの実行
6) 数値解析結果のグラフ表示
7) 数値解析結果のアニメーション化
8) 条件付き書式設定による数値解析結果の簡易可視化表示 (Excel2007対応)
9) Excel 2003とExcel 2007のコマンドの対応
2.2 熱流体解析のための基礎
1) 熱伝導,対流と熱通過,ふく射
① 熱伝導の基本法則と伝熱量
①‐1 2次元直交座標系
①‐2 2次元円筒座標系
①‐3 熱伝導率が温度の関数の場合のコントロールボリューム法による解法
② 対流と熱通過の基本法則と伝熱量
②‐1 定常2次元 直交座標系の場合の基礎方程式
②‐2 強制対流の場合の運動方程式
②‐3 自然対流の場合の運動方程式
③ ふく射の基本法則と伝熱量
③‐1 灰色平行平面間のふく射伝熱と正味の交換熱量
③‐2 比較的小さい灰色面のふく射伝熱と正味の交換熱量
③‐3 射度と外来照射量
④ 主要な無次元数の定義と意味
2)1次および2次導関数の差分近似
3)格子点とセルの関係
4)基礎式と差分式の例 (等メッシュの場合)
① 定常1次元直交座標系
② 定常1次元円筒座標系
③ 定常1次元球座標系
④ 非定常1次元直交座標系
⑤ 非定常1次元円筒座標系
⑥ 非定常1次元球座標系
⑦ 定常2次元直交座標系
⑧ 定常2次元円筒座標系
⑨ 非定常2次元直交座標系
⑩ 非定常2次元円筒座標系
5) 境界条件
2.3 熱回路網法解析のための基礎
1)熱抵抗と熱コンダクタンス
2)熱回路網法 (定常2次元直交座標系等メッシュの場合)
3)境界条件 (定常2次元直交座標系 等メッシュの場合)
Column N & S
3章 Excelによるビジュアルな数値解析法入門編
3.1 伝熱問題を例としたExcel解析
1)定常1次元熱伝導問題 (発熱あるいは吸熱を伴う平板系)
2)定常2次元熱伝導問題 (発熱あるいは吸熱を伴う矩形領域系)
3)非定常1次元熱伝導問題 (1枚のワークシートを用いた解析、平板系)
4)熱回路網法
5)解析領域の空間分割メッシュの簡易増減法
6)不等メッシュの導入と解法
3.2 ワークシートを時系列に対応させた新しい非定常数値解析法
1)物理モデル,基礎方程式および境界条件の例
2)ワークシートを時系列に対応させた解析法
3)ワークシートの自動追加
3.3 ニュートン法による4次方程式の解法 (1セルのみを用いた新しい解法)
3.4 アイコン化セルによる新しい数値解析法
1)物理モデル,基礎方程式および境界条件の例
2)アイコン化セルを利用した解析法
3)アイコン化セルへのマクロ機能の適用
3.5 Excel解析の操作がラクになるテクニックとノウハウ
Column K
4章 応用編
-日常生活-
4.1 ふとんの伝熱現象(1)(メッシュ幅が一定)
4.2 ふとんの伝熱現象(2)(メッシュ幅が変化)
4.3 ゆで卵の伝熱現象(1)(直交座標系)
4.4 ゆで卵の伝熱現象(2) (円筒座標系)
4.5 冷蔵庫における氷の製成
4.6 冷凍食品の自然解凍と電子レンジ解凍
4.7 ホットプレートの温度制御
-産業機器・製造プロセス-
4.8 配管の断熱問題(1)(流体温度を計算する場合)
4.9 配管の断熱問題(2)(流体均一温度)
4.10 含水した断熱材の非定常伝熱解析
4.11 タンクの保冷 (3次元非定常)
4.12 電気炉による加熱時の温度分布(1)(2次元定常)
4.13 電気炉による加熱時の温度分布(2)(3次元定常)
4.14 電気炉による加熱時の温度分布 (3)(3次元非定常,昇温炉)
4.15 高温炉内の被加熱物の非定常温度変化
4.16 アーク溶接時の温度分布(1)(2次元非定常熱伝導計算)
4.17 アーク溶接時の温度分布(2)(準定常理論解を使用)
4.18 摩擦攪拌接合時の温度分布
4.19 熱電対の起電力と温度差の多項式近似式作成 (回帰分析)
4.20 熱電対による温度計測の誤差
-電子機器-
4.21 放熱フィンのフィン効率と伝熱量計算
4.22 基板上の発熱部品の空冷
4.23 電子機器筐体内部の冷却空気流れと温度分布(1)(流れ関数)
4.24 電子機器筐体内部の冷却空気流れと温度分布(2)(熱回路網法)
-環境-
4.25 海岸の汚染物質流入の濃度拡散計算
4.26 太陽熱コレクター装置の集熱計算
4.27 二酸化炭素排出量計算
-熱流体シミュレーション-
4.28 流れ関数を使った自然対流と温度計算
4.29 流れ関数-渦度法を用いた分散熱源を有する傾斜平行平板間での定常2次元共存対流
4.30 熱回路網法による熱流体シミュレーション
4.31 SIMPLE法による2次元流れのシミュレーション
4.32 室内空調の熱流体計算(流れ関数を用いた方法,熱回路網法,SIMPLE法)
4.33 行列を用いたふく射計算
4.34 ニュートン法を用いたふく射計算
4.35 ふく射加熱計算 (モンテカルロ法)
4.36 気体分子拡散計算
4.37 熱流体物性値データベース
Column L
出版社からのメッセージ
本書は改訂版『エクセルでできる熱流体のシミュレーション 第3版』(2022年7月刊)を刊行しています。
本書は『熱流体のシミュレーション』(2005年3月刊)の改訂版です。
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