鉄筋コンクリート構造物の耐震設計と地震リスク解析

鉄筋コンクリート構造物の耐震設計と地震リスク解析

著者名 吉川 弘道
発行元 丸善出版
発行年月日 2008年01月
判型 B5変
ページ数 250ページ
ISBN 978-4-621-07955-3
Cコード 3051
NDCコード 524
ジャンル 土木・建築 >  土木 >  構造力学・地盤工学

内容紹介

耐震工学は多くの技術要素から成り立つが、本書は鉄筋コンクリート構造物を対象として耐震設計に必要となる基本技術、性能設計法、新しい概念である“地震リスク”を解説している。わかりやすい豊富な図面・表、実際の実験や震災例の写真、多くの数値シミュレーション例、性能設計法に準拠する示方書/ガイドラインの要点を引用・解説することにより『わかりやすく、理解しやすく』まとめられている。

目次

第1講 耐震工学序論
 1章 耐震工学:耐震設計と地震リスク
  1.1 まえがきに替えて
  1.2 耐震工学:4つのPhase
  1.3 地震被害に学ぶ
  1.4 構造実験から学ぶ
  1.5 耐震設計の考え方:性能設計と地震リスク評価
第2講 鉄筋コンクリートの耐荷機構:断面特性
 2章 単軸挙動と拘束コンクリート
  2.1 プレーンコンクリートの圧縮特性
  2.2 鉄筋コンクリート柱の耐荷機構
  2.3 Confined Concreteの応力―ひずみ関係
  2.4 数値シミュレーションによる比較
 3章 曲げモーメントを受ける部材
  3.1 RC部材の非線形挙動
  3.2 断面の終局曲げ耐力
  3.3 曲げモーメント―曲率関係と断面靭性率
 4章 軸力と曲げモーメントを受ける部材
  4.1 軸力と曲げを受ける部材の非線形挙動
  4.2 終局耐力の算定方法
  4.3 破壊包絡線と終局曲率
  4.4 破壊包絡線の活用法
  4.5 軸力と曲げを受ける場合の設計法
 5章 せん断力を受ける部材
  5.1 梁部材の断面力/応力/ひび割れ
  5.2 せん断破壊の形式と分類:せん断補強筋のない梁
  5.3 せん断耐力の算定式:せん断補強筋を有する場合
  5.4 各国の設計算定式
  5.5 せん断変形解析
第3講 鉄筋コンクリートの非線形挙動と靭性評価:部材特性
 6章 変形特性と破壊モード
  6.1 部材の変形挙動
  6.2 RC部材の崩壊過程:破壊形式と塑性ヒンジ
  6.3 橋脚の破壊モードのまとめ:Twining Link Model
 7章 RC部材の繰返し挙動:骨格曲線と復元力特性
  7.1 実験結果から見た繰返し挙動:p-δ関係
  7.2 実験結果から見た繰返し挙動:主鉄筋/帯鉄筋のひずみ
  7.3 復元力特性のモデル:骨格曲線と履歴性状
 8章 RC部材の変形性能と靭性評価
  8.1 RC柱部材の終局変位の算定
  8.2 曲率靭性率と変位靭性率の算出
  8.3 既設橋脚の靭性評価:道路橋T型単柱橋脚
  8.4 破壊モードを考慮した靭性評価
第4講 動的応答特性:時刻歴応答/応答スペクトル/応答塑性変位
 9章 時刻歴動的応答解析
  9.1 静的荷重vs動的荷重
  9.2 1質点系の弾性解と振動特性
  9.3 不規則振動の解法:Newmark-β法
  9.4 RC部材の弾性応答解析
  9.5 RC部材の弾塑性応答解析
 10章 応答スペクトル
  10.1 弾性応答と応答スペクトル
  10.2 応答スペクトルの作成
  10.3 応答スペクトルの一定領域:梅村スペクトル
  10.4 応答スペクトルのバリエーション
 11章 RC部材の塑性応答変位
  11.1 エネルギー一定則と変位一定則
  11.2 荷重低減係数法による評価
  11.3 荷重低減計数による既往提案手法
  11.4 非線形応答スペクトルによる推定
第5講 鉄筋コンクリートの耐震設計法:設計照査法と性能設計
 12章 耐震設計の考え方と照査法
  12.1 構造設計の意義と設計小史
  12.2 どの物理量/工学量で耐震設計をするか?
  12.3 震度法と修正震度法
  12.4 現在の耐震設計法
 13章 耐震性能と性能設計
  13.1 性能設計と従来設計法
  13.2 性能設計法の考え方と適用法
  13.3 耐震性能マトリックス
  13.4 性能項目の種類と定義
 14章 各種示方書における耐震設計
  14.1 土木系構造物の性能設計
  14.2 建築構造物の性能設計
  14.3 その他の性能設計/指針類
第6講 地震リスクとリスクマネージメント
 15章 地震リスクの考え方と要素技術
  15.1 広義のリスクと狭義のリスク
  15.2 SFCとDFの考え方と算定式
  15.3 SFCとDFの推定方法
  15.4 地震ハザード解析
 16章 地震リスク解析とリスクマネージメント
  16.1 地震リスクの定量化:地震損失期待値と地震リスク曲線
  16.2 地震リスク解析の適用例/応用例
  16.3 地震リスクマネージメントSRMへの展開

定価:4,290円
(本体3,900円+税10%)
在庫:お問い合わせください