技術倫理

技術倫理

―日本の事例から学ぶ
著者名 科学技術倫理フォーラム
佐伯 昇 編著
杉本 泰治 編著
発行元 丸善出版
発行年月日 2006年09月
判型 A5 210×148
ページ数 298ページ
ISBN 978-4-621-07751-1
Cコード 3050
NDCコード 507
ジャンル 人文科学

内容紹介

技術倫理を最近の日本の事例に基づいて実践的に解説した大学教科書。最近の新聞紙上を賑わせている不祥事を見るにつけても、技術者、あるいはこれから技術者になるひとが、技術倫理の基本的な考え方を学んでおくことが、いかに重用であることかは明白である。とくに技術倫理には、輻輳した利害相反関係がある場合が多く、簡単に白黒をつけられないようなケースも多い。基本的な考え方を学び、その応用力をつけておくことが重用である。本書は技術倫理を、実際に日本で起こった技術倫理事例に基づいて生きた知識として習得し、実際に応用できるようになることを目標としている。

目次

第1章 技術倫理ことはじめ
 1.1 私は何者,あなたは何者
 1.2 コミュニケーション力
 1.3 意思決定の方法
 1.4 関連事例
第2章 技術者への期待(1)
 2.1 科学技術と人間生活
 2.2 公衆
 2.3 コンクリートと技術者
 2.4 技術者の専門力と倫理力
 2.5 関連事例
第3章 技術者への期待(2)
 3.1 技術者の資格
 3.2 技術者の倫理
 3.3 合成化学物質の危険――DDTの場合
 3.4 科学技術の予見性
 3.5 関連事例
第4章 思いやり・注意義務
 4.1 法から倫理へ
 4.2 職場の火災
 4.3 関連事例
第5章 組織のなかの個人
 5.1 事故抑止・リスク管理nメカニズム
 5.2 組織のなかの個人の働き
 5.3 個人尊重の思想
 5.4 関連事例
第6章 技術者とコミュニティ
 6.1 コミュニティと風土・文化
 6.2 企業コミュニティと社会の関係
 6.3 内部告発のメカニズム
 6.4 内部告発をめぐる関係者の意識
 6.5 関連事例
第7章 正直性・真実性・信頼性
 7.1 正直性・真実性
 7.2 廃棄物の処理責任――生コンスラッジ不法投棄
 7.3 土壌汚染
 7.4 関連事例
第8章 有能性
 8.1 有能性を妨げるもの
 8.2 専門職の有能性
 8.3 専門領域の尊重
 8.4 関連事例
第9章 説明責任
 9.1 説明責任・情報公開
 9.2 原子力業の倫理
 9.3 社会資本整備の第三者機関
 9.4 関連事例
第10章 二重の立場の倫理(利益相反)
 10.1 利益相反(利害関係の相反)
 10.2 大学ベンチャーに関わる研究者
 10.3 職務上知り得た情報の利用
 10.4 関連事例
第11章 将来の世代のために(環境倫理)
 11.1 人間と動物の関係
 11.2 沖縄の環境と動物たち――動物園での傷病野生動物救護を通して
 11.3 関連事例
第12章 職業の選択
 12.1 技術者とジェンダー
 12.2 土木技術者
 12.3 参考事例
付 授業と学習のガイド
 事例との格闘
 私の授業の3原則

定価:2,200円
(本体2,000円+税10%)
在庫:品切れ・重版未定