内容紹介
企業のイノベーションが大きな話題となっている。とくに最近はオープンイノベーションが大きな関心を呼び、その関連の経営書がいくつか出版されている。本書は、今後単なる技術の先端化では企業を永続させるイノベーションの実現はむずかしいこと等を指摘し、従来、経営者の仕事であったマーケット作りは、技術者が主導権を握るべきであり、製品開発以上にマーケット創造が技術者にとって重要となることを述べる。
目次
1.はじめに
2.大きく変わるマーケット
3.変化の時代:静から動へ
鉄道から大航海へ、そしてクルーズへ
農耕から狩猟へ
価値観から価値感へ
市場経済論から相対(あいたい)、関係性の世界へ
物々交換から知々交換へ
モノから人へ
演繹から帰納へ:閉じた問題から開いた問題へ
リニアから循環ループへ
人材から人財へ
改善から改革へ
代数世界から組合せ世界へ
個人からチームへ
Howから、Whatへ、そしてWhyへ
1次元評価から多次元評価へ
モノづくりからマーケットづくりへ
4.人の時代
Homo Faber なぜ人間は道具を作るのか?
Homo Ludens なぜ人間は遊ぶのか?
Homo Loquens なぜ人間は喋るのか?
Homo Mobens なぜ人間は移動するのか?
5.21世紀は成長する製品の時代:製品イノベーション
6.21世紀は組合せの時代:企業イノベーション
企業イノベーションは進化、製品イノベーションは成長
ツリーイノベーションからネットワークイノベーションへ
:成長型イノベーションから進化型イノベーションへ
スタープレヤー時代の終焉
7.コミュニケーションの時代
8.感覚の時代 -未体験の体験化
9.次世代産業の開発
9-1.産業の発展
Petty=Clarkの法則(第1次産業、第2次産業、第3次産業)
「便利な生活」から「豊かな人生」へ
9-2.産学連携
大学生は将来のマーケット
PBL
9-3.「体験」産業
「思い出」産業
刷り込み(Imprinting)
愛着(Attachment)
9-4.「場」産業
9-5.「サービス」産業
9-6.「自己実現」産業、「挑戦」産業
10.21世紀は日本の時代-日本を売ろう!
「日本で成功し、世界へ」の時代は終わった
日本人の特徴を活かせ:個と全体の協調的発展