福澤諭吉のレガシー(贈りもの)

福澤諭吉のレガシー(贈りもの)

著者名 柴田 利雄
発行元 丸善出版
発行年月日 2005年04月
判型 四六 188×128
ページ数 230ページ
ISBN 978-4-621-07597-5
Cコード 0023
NDCコード 121
ジャンル 人文科学 >  歴史学

内容紹介

福澤諭吉は「面白くない」とよくいわれる。それは、福澤の生涯がわれわれを興奮させる劇的な要素が少ないからか、それとも道ならぬ恋などありえなかった福澤にロマンスの香りがないからか。しかし、福澤の思想とその生き方は、私たちの心をゆさぶらずにはおかない。それが福澤の「妙味」「面白み」であり、福澤の人間性である。本書は、福澤諭吉の生涯をたどりながら、福澤とはどういう人間であったのかに焦点を当て、こうした福澤の人間的な魅力や福澤がわれわれに贈りつづけている「遺産」について、新事実を紹介しながら爽快に綴る。

目次

第一章 若き福澤と世界との出会い
 ロンドンで発見された福澤の写真/福澤の人間性/江戸時代の名乗りと通称/大坂に生まれる/福澤家の家計/父・百助/長崎でオランダ語の学習に励む/大坂で緒方洪庵に学ぶ/江戸に下り慶應義塾を創設/ペリー来航と日本の開国/横浜で英語の重要性を知る/アメリカ訪問―サンフランシスコの花束/福澤と良寛
第二章 民間人 福澤の真面目
 福澤家の『日々の教え』/真面目―漱石にとっての真面目/木村芥舟から受けた恩/江戸時代の役人になり、遣欧使節団に選ばれる/遣欧使節団派遣の背景/ヨーロッパ巡遊中の福澤/結婚/幕府の旗本になる/『西洋事情』/アメリカ再訪/江戸の大名屋敷/慶應義塾の命名/自主独立と安心決定/東京遷都/福澤―明治政府に出仕せず/福澤と儒学/廃藩置県
第三章 平凡なる巨人 福澤諭吉
 『学問のすゝめ』/文明人になるためには、怨望を持ってはいけない/明治政府―西洋歴を採用する/征韓論から民権運動/『文明論之概略』/慶應義塾「普通」部/明治の政治―大隈重信と伊藤博文/明治十四年の政変/「政府は官立学校を盛大にせず、私立を補助すべし」/公職、爵位などの名誉、肩書きを一切好まず/平凡な巨人/『丁丑公論』/『脱亜論』/『痩我慢の説』/独立自尊/『福澤全集』と『福翁自伝』/福澤の偉大さ/福澤諭吉の死

定価:1,870円
(本体1,700円+税10%)
在庫:品切れ・重版未定