内容紹介
荷重を合理的に受け止める最適な形とはどのようなものなのか。構造力学の知恵を建築のデザインに反映させることができれば、力学的な合理性を失うことなく従来の柱梁構造にとらわれない多様な構造形態の可能性が生まれてくる。 本書は、有限要素法と最適設計手法(数理計画法)をベースにした構造形態創生法を分かりやすく解説したもの。付属のExcelをプリ・ポストとした2つのソフトウェアは、創成型の構造学の授業や建築家が構造デザインのアイデアを練る場合にも活用できるレベルのもので、構造理論に裏付けされた様々な数値シミュレーションを行うことができる。
目次
1章 本書の概要と利用法
1.1 最適な形
1.2 本書の目的と利用法
1.3 本書の構成と概要
1.4 付属のプログラムについて
1.5 アドイン登録の方法
2章 有限要素法入門
2.1 有限要素法の小史
2.2 要素剛性マトリックス
2.3 全体の釣合方程式とその解法
3章 骨組構造の最適な形を求める方法
3.1 グランドストラクチャ法
3.2 グランドストラクチャの有限要素解析
3.3 最適な形を求める方法
4章 連続体の最適構造を求める方法
4.1 密度法
4.2 2次元連続体の有限要素解析
4.3 最適な形を求める方法
5章 Otto_2Dの利用方法
5.1 例題1 ラーメン構造の最適な形
5.2 例題2 ビルのファザードデザイン
5.3 例題3 片持トラスの厳密解との比較
5.4 補足
6章 Isler_2Dの利用方法
6.1 例題1 ラーメン構造の最適な形
6.2 例題2 ビルのファザードデザイン
6.3 例題3 MBB梁の最適な形
補遺A CONLIN法
A.1 最適化問題のテーラー展開
A.2 双対法の適用
A.3 逐次2次計画法による解法
A.4 制約条件の緩和法
補遺B プログラムの解説
B.1 Excel VBAによるプリ・ポストプログラム
B.2 Fortranによる解析プログラム