内容紹介
超高速ネットワークにおける革命的な技術であるといわれる「量子情報通信」の核となる理論の事実上はじめての教科書。必要となる知識からわかりやすく解説。情報通信分野に関心を持ち、これから学ぶ理工系学生の必読書。
目次
第1章 量子力学の基礎
1.1 状態ベクトル
1.2 状態ベクトルの時間変化
1.3 交換関係と不確定性関係
1.4 スピン1/2の量子状態
1.5 量子ビット
1.6 角運動量,スピンと回転
1.7 演習問題
第2章 EPR対と観測問題
2.1 EPR対
2.2 量子状態の伝達
2.3 アインシュタインの量子力学の局所原理
2.4 相関した2粒子の測定と隠れた変数理論
2.5 光子対によるEPR実験
2.6 4光子GHZ状態
2.7 演習問題
第3章 古典的コンピュータ
3.1 論理回路
3.2 順序回路とメモリ
3.3 ノイマン型コンピュータ
3.4 チューリング機械
3.5 計算可能性と計算の複雑さ
3.6 演習問題
第4章 量子ゲート
4.1 基本的量子ゲート
4.2 制御演算ゲート
4.3 量子チューリング機械
4.4 量子フーリエ変換(3ビットの場合)
4.5 演習問題
第5章 情報・通信の理論
5.1 エントロピー
5.2 通信における情報量
第6章 量子計算
6.1 量子ビットと量子レジスタ
6.2 ドイチュ- ジョザ(Deutsch-Joza)のアルゴリズム
6.3 ショアの因数分解のアルゴリズム
6.4 nビットの量子フーリエ変換
6.5 量子位相計算と位数(order)計算アルゴリズム
6.6 合同式指数計算
6.7 演習問題
第7章 量子暗号
7.1 秘密鍵暗号
7.2 「ワンタイム・パッド」暗号
7.3 公開鍵暗号
7.4 量子鍵分配
7.5 演習問題
第8章 量子検索アルゴリズム
8.1 オラクル関数
8.2 量子オラクル
8.3 演習問題
第9章 量子コンピュータの設計
9.1 核磁気共鳴コンピュータ
9.2 イオントラップコンピュータ
9.3 量子ドットコンピュータ
9.4 光子コンピュータ
9.5 演習問題
付録
A 整数論の基礎知識
A.1 合同式
A.2 オイラーの定理(フェルマーの小定理)
A.3 ユークリッドの互除法
A.4 ディオファントスの方程式(不定方程式)
A.5 中国式剰余定理
B 連分数展開
出版社からのメッセージ
本書は改訂版『量子情報理論 第3版』(2019年10月刊)を刊行しています。
本書は、2003年5月にシュプリンガー・ジャパン株式会社より出版された同名書籍を再出版したものです。
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本書は、書籍からスキャナによる読み取りを行い、印刷・製本を行っています。
一部、装丁が異なったり、印刷が不明瞭な場合がございますが、ご了承くださいますようお願い申し上げます。
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