内容紹介
天体力学とは、太陽系内の惑星の運動に代表される、ニュートンの万有引力を及ぼし合う物体の運動を論じる学問である。なかでも太陽系の安定性の問題には数多くの数学者がエネルギーを費やしてきた。フランスのポアンカレ、ロシアのコルモゴロフ、アーノルド、米国のバーコフ、スメールなど、煌星のごとくである。本書は、カオスや安定性の概念が天体力学の問題からいかに発生したかを生身の人間の営みを通して生き生きと描いた大河ドラマである。
目次
第4章 安定性
4.1 秩序への願い
4.2 侯爵と皇帝
4.3 球面の音楽
4.4 永遠の回帰
4.5 世界をかき乱す
4.6 安定性の度合い
4.7 定性的な時代
4.8 線形化とその限界
4.9 モデルの安定性
4.10 つり合いの位置にある惑星たち
第5章 KAM理論
5.1 簡単化して解く
5.2 準周期運動
5.3 トーラスの摂動
5.4 手紙,失われた解,そして政治
5.5 証明に悩む
5.6 ツイスト写像
5.7 才能ある学生
5.8 カオスの拡散
5.9 エピローグ
出版社からのメッセージ
本書は、2004年9月にシュプリンガー・ジャパン株式会社より出版された同名書籍を再出版したものです。
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本書は、書籍からスキャナによる読み取りを行い、印刷・製本を行っています。
一部、装丁が異なったり、印刷が不明瞭な場合がございますが、ご了承くださいますようお願い申し上げます。
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