内容紹介
炎症性腸疾患(IBD)は,潰瘍性大腸炎とクローン病に代表される原因不明の腸炎であり,本邦でも,コモン難病と称されるほど患者数が急激に増加し,IBD先進国である米国の軌跡を辿っている.本書は,米国シカゴ大学でIBDフェローを経験した著者による若手医師向けのIBD指南書である.シカゴ大学の実症例をもとに,Management pointとして最新のエビデンスを端的に紹介し,図表やフローチャートを豊富に盛り込むことで,より実用性の高い構成となっている.
目次
はじめに(Advanced IBD fellowshipとは)
総論
1.Inflammatory Bowel Disease(IBD)の免疫機序
2.IBD診療における必須事項
3.IBD内科治療戦略概要
4.IBDの外科治療
外来症例編
1.ベドリズマブを導入した左側大腸炎型の潰瘍性大腸炎症例
2.トファシチニブを導入した全大腸炎型潰瘍性大腸炎症例
3.ウステキヌマブを導入した小腸大腸型クローン病症例
4.ウステキヌマブを導入した全大腸炎型潰瘍性大腸炎症例
5.潰瘍性大腸炎に合併したdysplasia症例
6.インフリキシマブを導入した初発クローン病症例
7.痔瘻を形成した小腸大腸型クローン病症例
8.クローン病様の表現型を呈した回腸嚢炎(Pouch with Crohn's disease-like features)症例
入院症例編
1.生物学的製剤使用歴のない潰瘍性大腸炎増悪症例
2.Clostridioides difficile infection(CDI)により増悪した潰瘍性大腸炎症例
3.カルシニューリン阻害薬(CNI)を導入した潰瘍性大腸炎急性増悪症例
4.TNF阻害薬を再導入した潰瘍性大腸炎症例
5.瘻孔形成により腹腔内膿瘍を形成した穿通型クローン病症例
6.狭窄形成により腸閉塞を呈したクローン病症例
コラム
1.5-ASA不耐症の増加
2.USMLE受験対策
3.USMLEアップデート
4.シカゴ大学IBDフェローとしての臨床
5.シカゴ大学IBDフェローとしての研究
6.TDMの日本での実践
7.留学の意義は人それぞれ
むすびにかえて
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