マネジメント3.0

マネジメント3.0

適応力の高いチームを育むための6つの視点
原書名 Management 3.0:Leading Agile Developers, Developing Agile Leaders
著者名 藤井 拓
Jurgen Appelo
発行元 丸善出版
発行年月日 2022年07月
判型 A5 210×148
ページ数 480ページ
ISBN 978-4-621-30735-9
Cコード 3055
NDCコード 547
ジャンル 電気・電子・情報工学 >  情報・コンピュータ >  情報・webデザイン
社会科学 >  ビジネス

内容紹介

ここ数年ほどの間、DX という追い風や、日本や海外の市場での競争の激化もあり、日本でもアジャイル開発がようやく普及し、定着しつつある状況になってきている。アジャイル開発の実践が進むと、それらのアジャイル開発チームの中で自己組織化や奉仕型リーダーシップをうまく実現することで、開発メンバーの多様な意見(観点)を取り入れてより良い成果を生み出したり、より働き甲斐のあるチーム(環境)を実現できる例が 増えていくことが期待できる。
本書は、このような自己組織化や奉仕型リーダーシップなどに基づく新たなマネジメントのあり方、すなわちマネジメント3.0を提案するものである。複雑系の科学、マネジメント理論、社会学などに基づいて理論的に説明するとともに、組織に少しずつ試し、取り入れやすい様々なプラクティスを提案する。

目次

第1章 なぜ物事はそれほど単純ではないのか
因果関係  複雑性  我々の線形な心  還元主義  全体論  階層的なマネジメント  アジャイルなマネジメント  すべてに対する私の理論  本書とモデル  まとめ  振り返りとアクション

第2章 アジャイルソフトウェア開発
アジャイルの前触れ  アジャイルの本  アジャイルの基礎  アジャイルの競争相手  アジャイルへの障害  ラインマネジメント対プロジェクト管理  まとめ  振り返りとアクション

第3章 複雑系の理論
機能横断的な科学  一般システム理論  サイバネティックス  動的システム理論  ゲーム理論  進化論  カオス理論  システムの知識体系  単純性:新たなモデル  単純化を再考する  非適応的 対 適応的  我々は、科学を乱用しているのか?  痛い!  新時代:複雑性思考  まとめ  振り返りとアクション

第4章 情報-イノベーションシステム
イノベーションが生き残りのための鍵である  知識  創造性  モチベーション  多様性  個性(Personality)  人々のみが統制を行う資格がある  アイデアから実装へ  まとめ  振り返りとアクション

第5章 人々をどのように元気づけるか
創造的なプロセス  創造的な環境をマネージする  創造的なテクニック  外発的なモチベーション  内発的なモチベーション  モチベーションの喪失  チームメンバーの10個の願望  人々のモチベーションを高めるもの:バランスを見つけよう  あなたの褒賞を内発的にしよう  多様性? つながりのことですね!  パーソナリティ評価  チームのパーソナリティー評価にむけての4つのステップ  自前のチームの価値  あなた個人の価値を定義する  これは難しいというものではない.これは超人的だ.  ドア無しポリシー  まとめ  振り返りとアクション

第6章 自己組織化の基本
ある状況の中での自己組織化  価値に向けた自己組織化  自己組織化 対 アナーキー  自己組織化 対 創発  チームにおける創発  自己組織化 対 主体性 対 自己選択  暗やみの原則  コナント-アシュビーの定理  分散された統制  概念としての委任  必要なこととしての委任  あなたは庭師(のようなもの)だ  まとめ  振り返りとアクション

第7章 チームにどのように委任するか
モチベーションの負債を作らない  魔法使いの帽子を被る  政治家ではなく,魔法使いを選ぼう  委任と移譲  あなたの恐れを減らし、ステータスを増やす  適切な成熟レベルを選ぼう  適切な権限のレベルを選択する  チームあるいは個人を割り当てる  委譲チェックリスト  何かをなそうとするならば、忍耐心を鍛えよう  あなたのマネージャーの抵抗に抵抗しよう  人々の10個の内発的な願望に対応する  周囲をやさしくマッサージしよう  信頼  人々が互いに信頼することを助けよう  敬意  まとめ  振り返りとアクション

第8章 意図的にリードし、統治する
ライフゲーム  普遍性クラス  間違ったメタファー  あなたはゲームデザイナーではない  それでも…自己組織化では十分ではない  素ステムを管理し、人々を管理しない  マネージャーかリーダーか?  適切な区別:リーダーシップ 対 統治  人生の意味  チームの目的  外発的な目的を割り当てる  まとめ  振り返りとアクション

第9章 制約をどのように揃えるか
人々に共有されたゴールを提供する  アジャイルゴールに対するチェックリスト  あなたのゴールを伝える  ビジョンとミッション  組織のゴールの例  あなたのチームに自律的なゴールを許容する  あなたのゴールとあなたのチームのゴールで妥協する  権限の境界リストを作る  人々の管理の角度を選ぶ  人々を守る  共有されたリソースを守る  品質を制約する  社会的な契約を作る  まとめ  振り返りとアクション

第10章 ルール作りの技能
学習システム  ルール 対 制約  アジャイルの死角  大事なこと:職人の技能  正のフィードバックループ  負のフィードバックループ  規律×スキル=コンピテンス  ルールの多様性  補完性原理  リスクの認識と間違いの安全  ミーム学  割れ窓  まとめ  振り返りとアクション

第11章 コンピテンスをどのように育むか
コンピテンスの育成に対する7つのアプローチ  全体を最適化する:複数のレベル  全体を最適化する:複数の次元  パフォーマンスメトリックスに対するヒント  自己啓発のための4つの材料  マネージ 対 コーチング 対 メンタリング  しかし、他のオプションもある…  認定を考えよう  社会的圧力を御する  適応可能なツールを使う  監督者を考える  1 on 1を持つ  360度ミーティングを計画する  標準を育てる  ルールや人々ではなく,システムに取り組む  まとめ  振り返りとアクション

第12章 構造の上のコミュニケーション
それは、バグか、フィーチャーか?  コミュニケーションとフィードバック  ミスコミュニケーションは、ありふれている  コミュニケーションする人の能力  ネットワーク効果  つながりをチューニングする  競争と協力  グループと境界  ハイパーな生産性あるいは自己触媒  パターンの形成  対称性をスケールさせる:大きなパターンと小さなパターン  まとめ  振り返りとアクション

第13章 構造をどのように成長させるか
環境、プロダクト、規模、そして人々について  まずスペシャリスト化を考える  …そしてジェネラリスト化が2番目  人々の職種を広げる  非公式のリーダーシップを育成する  チームの境界を注意してみる  最適なチーム規模は(おそらく)5名である  機能チーム 対 機能横断チーム  2つの設計原則  あなたの組織スタイルを選ぶ  各チームを小さな価値ユニットに転じる  別のチームにスタッフを移す  別のレイヤーにスタッフを移す  組織を変えるために何名のマネージャーが必要か?  ハイブリッドな組織を作る  アナーキーは死んでおり、パナーキー万歳  秘密を持たない  すべてを目に見えるようにする  人々をつなぐ  適応性を目指す  まとめ  振り返りアクション

第14章 変革の地形
環境は、「向こう」ではない  不確実性の恐怖  変化の法則  すべてのプロダクトは成功である…失敗するまでは  成功と適合:それはすべて相対的である  変化を受け入れる方法  適応、探索、予期  赤の女王のレース  我々は複雑性を測定できるか?  プロダクトはより複雑になっているのか?  物事の形:位相空間  アトラクターと収束  安定性と外乱  適応度地形  地形を形づくる  方向づけられた適応 対 方向づけられていない適応  まとめ  振り返りとアクション

第15章 すべてをどのように改善するか
線形の改善 対 非線形の改善  あなたのいる場所を知る  うねっている地形に対する旅のコツ  環境を変化させる、山を召喚する  変化を望ましいものにする  停滞を苦痛にする  汝の間違いに栄誉を与える  ノイズの戦略  性の戦略  ブロードキャストの戦略  改善をコピー-ペーストしない  継続的な変化に対するいくつかの最後の実践上のアドバイス  転がり続ける  まとめ  振り返りとアクション

第16章 全て間違っているが、いくらかは有用である
マネジメント3.0の6つの視点  はい、私のモデルは「間違っている」  しかし、他のモデルも「間違い」である  アジャイル主義者の衰亡  複雑性のパンフレット  まとめ  振り返りとアクション

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