空間 時間 建築
新版

空間 時間 建築

<復刻版>
原書名 SPACE, TIME and ARCHITECTURE
著者名 太田 實
発行元 丸善出版
発行年月日 2009年01月
判型 A5 210×148
ページ数 1066ページ
ISBN 978-4-621-30702-1
Cコード 3052
NDCコード 520
ジャンル 土木・建築 >  建築

内容紹介

有機統合体としての建築、および時代について人間の生活環境に働く諸力を究明し、その時代の空間意識を、とくに現代におけるそれを浮彫りにした名著であり、ギーデオンの思想の骨子があますところなく盛り込まれている。初版刊行以来60年以上もの年数を重ねて読み継がれてきた、まさに次の世代へと引き継ぐ価値のある復刻版。

目次

序論 1960年代の建築:希望と危惧
  混乱と倦怠
  発展する伝統の徴候
  都市の発展
  普遍的な建築
  普遍的な建築と地域的な発展
  構造とその空間的な意味
  過去への異なる接近法
  建築の現状
   空間におけるヴォリューム/建築と彫刻/ヴォールト架構問題/壁体の生気の回復/有機的と幾何学的
  3つの空間概念 
 I 生活の一部としての歴史
  はじめに
  歴史家とその時代との関係
  連続性に対する要求
  現代の歴史
  方法の一致
  過渡的事実と構成的事実
  有機体としての建築
  この書の手順
 II われわれの建築的遺産
  新しい空間概念としての遠近法
  遠近法と都市計画
   都市成長の先行条件/星状型都市
  遠近法と都市の構成要素
   壁体と広場と外路/ブラマンテと屋外階段/ミケランジェロと外部空間の構成/アレア・カピトリーナの真の重要性とは何であろうか?
  レオナルド・ダ・ヴィンチと地方計画の発端
  シクストゥス5世(1585〜1590年)とバロック・ローマの計画
   中世とルネサンス期のローマ/シクストゥス5世とその司教在位期間/総合計画/社会的な観点
  後期バロック
  うねりのある壁体と柔軟な平面
   フランチェスコ・ボロミーニ,1599〜1667年/グァリーノ・グァリーニ,1624〜1683年/南ドイツ:フィヤツェーンハイリゲン
  外部空間の組織化
   住居集団と自然/単独広場/相互に結び付けられた一連の広場
 III 新しい可能性の発展
   基本的事象としての工業化
  鉄
   イギリスにける初期の鉄構造/サンダーランド橋/ヨーロッパ大陸における初期の鉄構造
  鋳鉄柱から鋼軸組へ
   鋳鉄柱
  鋼鉄軸組へ
   ジェームズ・ボガーダス/セント・ルイス河畔/初期の骨組式建物/エレベーター
  建築と工学との離間
   当時の討論/エコール・ポリテクニーク:科学と生活との連携/新建築への要望/建築と工学との相互関係
  アンリ・ラブルースト,建築家―構造家,1801〜1875年
  新しい建築の問題―新しい解決
   マーケット・ホール/デパートメント・ストア
  大博覧会
   ロンドンの大博覧会,1851年/パリの万国博覧会,1855年/1867年のパリ博,1878年のパリ博/1889年のパリ博/1893年のシカゴ
  ギュスターヴ・エッフェルと彼の塔
 IV 建築における倫理性の要求
  90年代:現代建築の先駆者たち
   現代芸術の中心,ブリュッセル,1880年〜1890年/ヴィクトル・オルタの貢献/ベルラーへの株式取引所と倫理性の要求/オットー・ワグナーとウィーン派
  鉄筋コンクリートとその建築への影響
   オーギュスト・ペレー/トニー・ガルニエ
 V アメリカの発展
   アメリカ製品に対するヨーロッパの注視/アメリカの工業組織
  バルーン構造と工業化
   バルーン構造と西部の建設/バルーン構造の発明/ジョージ・ワシントン・スノウ,1797〜1870年/バルーン構造とウィンザー椅子
  アメリカ建築における平坦な面
   融通性のある自由な平面
  シカゴ派
   アパートメント・ハウス
  純粋な形態へ
   ライター・ビルディング,1889年/リライアンス・ビルディング,1894年/サリヴァンのカーソン・ピリー・スコット・ストア,1899〜1906年/1893年のシカゴ万国博の影響
  フランク・ロイド・ライト
   ライトとアメリカの発展/長く延びた十字形の平面/有機的なものへの衝動/事務所建築/フランク・ロイド・ライトの影響/フランク・ロイド・ライトの晩年
 VI 美術・建築・構造における時―空間
  新しい空間概念:時―空間
   われわれは芸術家を必要とするか?
  空間の探求:立体派
   芸術手段
  今日の絵画
  構造と美学:スラブとプレーン
   ロベール・マイヤールの橋梁/結び
  ワルター・グロピウスとドイツの発展
   19世紀のドイツ/ワルター・グロピウス/第1次大戦後のドイツとバウハウス/デッサウのバウハウスの建物,1926年/建築上の目標
  ワルター・グロピウスのアメリカでの活動
   1930年以降の移住の意義/ワルター・グロピウスとアメリカの舞台/建築活動/教育者としてのグロピウス/最近の発展/アテネのアメリカ大使館,1956〜1961年
  ル・コルビュジエとその建築的表現手段
   サヴォイ邸,1928年〜1930年/国際連盟設計競技,1927年:現代建築の表面化/大構築物とその建築上の目標/社会的構想力/ユニテ・ダビタシオン,1947〜1952年/チャンディガール/晩年の作品/ハーヴァード大学の視覚芸術のためのカーペンター・センター,1963年/ル・コルビュジエと依頼者/ラ・トゥーレットのサント・マリー修道院,1960年/ル・コルビュジエの遺産
  ミース・ファン・デル・ローエと形態の完璧さ
   ミース・ファン・デル・ローエの建築の諸要素/田園住宅,1923年/シュトゥットガルトのワイセンホーフ集団住宅地,1927年/イリノイ工科大学,1939年以降/高層アパート/事務所建築/形態の完璧さについて
  アルヴァ・アアルト:非合理性と標準化
   生活と建築との結合/根源的なものと分化再生されたものとの相互補足/1930年以前のフィンランドの建築/アアルトの最初の建物/パイミオのサナトリウム,1929〜1933年/うねらせた壁面/スニラ:工場と風景,1937〜1939年/マイレア/有機的な都市計画/市民センターと文化センター/標準単位の家具/建築家としてのアアルト/人間的側面
  ヨーン・ウッツォンと第3の世代
   過去との関係/ヨーン・ウッツォン/構成要素としての水平な面/表現の権利:シドニー・オペラ・ハウスのヴォールト/敷地環境との同調:チューリッヒ劇場,1964年/無名の依頼者に対する共感/構想力と実行力
  近代建築国際会議(シアム)と現代建築の形成
 VII 19世紀の都市計画
   19世紀初期/ナポレオン1世のリュ・ド・リヴォリ
  緑地が支配的なものとなる:ロンドンのスクェア
  ブルームズベリのガーデン・スクェア
  大規模な住宅開発:リージェント公園地区
  街路が支配的なものとなる:パリの改造計画,1853〜1868年
   19世紀前半のパリ/ユージェヌ・オースマンの「3つの計画」/スクェア,ブールヴァール,庭園と植樹/技術的な問題としての都市/オースマンによる財政面の近代的な方法の採用/街路の基本単位/街路のスケール/オースマンの先見:彼の影響
 VIII 人間的な問題としての都市計画
   19世紀後期/エベニーザー・ハワードと田園都市/パトリック・ゲデズとアルトゥロ・ソリア・イ・マタ/トニー・ガルニエの工業都市,1901〜1904年
  アムステルダムと都市計画の再生
   ベルラーヘによるアムステルダム南部の計画/アムステルダムの総合拡張計画,1934年/住居地と個人生活との相互関係
 IX 都市計画における時-空間
   都市計画に対する現代の傾向
  破壊か改造か?
  都市計画にける新しいスケール
   30年代におけるアメリカのパークウェイ/空地をめぐらした高層建築/歩行者のための自由/市民センター:ロックフェラー・センター,1931〜1939年
  変りつつある都市の概念
   都市と国家/都市,それはもはや閉じられた組織体ではない/持続と変化/個と集団の領域/変化の兆候と不変の徴候
 X 終わりに臨んで
   建築にける有機性の限界について/政治と建築

出版社からのメッセージ

本書籍は価格変更に伴い、ISBNを変更しました。
旧ISBN::978-4-621-08078-8
内容に変わりはありません。

関連商品

定価:17,600円
(本体16,000円+税10%)
在庫:お問い合わせください