細胞外マトリックス実験法

細胞外マトリックス実験法

コラーゲンの基礎研究から再生医療への応用まで
著者名 新井 克彦 編著
服部 俊治 編著
発行元 丸善出版
発行年月日 2021年12月
判型 A5 210×148
ページ数 454ページ
ISBN 978-4-621-30685-7
Cコード 3043
NDCコード 464
ジャンル 生物・生命科学 >  生化学・分子生物学
医学・薬学 >  基礎医学

内容紹介

本書は細胞外マトリックスに関する実験法を網羅した専門書である.細胞外マトリックス研究で基本となる実験法から,現在急速に発展している再生医療にも貢献しうる新しい実験法までを掲載している.各項目について,各分野で活躍している第一線の研究者が執筆を担当し,基礎的な知識をはじめ,実際に実験を行う上での注意点やコツがまとめられている.これから実験を行いたい研究者はもちろん,熟練の研究者でも新たな発見があるはずである.細胞外マトリックス研究を行う上で座右の書となるであろう.

目次

1 コラーゲン
1.1 基礎知識
1.2 コラーゲンの分析法
1.2.1 SDSポリアクリルアミド電気泳動
1.2.2 ブロムシアン分解
1.2.3 コラーゲンの3重らせん構造の分析―変性温度の測定法
1.2.4 グリケーション修飾産物(AGEs)の分析法
1.2.5 質量分析による網羅的ペプチド解析法
1.2.6 質量分析による翻訳後修飾の分析法
1.2.7 質量分析による架橋成分の分析法
1.3 コラーゲンペプチドの製造法
1.4 コラーゲンペプチドの体内での代謝の分析法
1.5 コラーゲン生合成関連タンパク質の分離
1.6 コラーゲンの成形技術と細胞培養への応用法
2 グリコサミノグリカンとプロテオグリカン
2.1 グリコサミノグリカンの基礎知識
2.1.1 グリコサミノグリカンの2次元電気泳動による分離・同定
2.1.2 グリコサミノグリカンの分離・精製
2.1.3 組織あるいは血清(血漿)GAGの分離・精製
2.1.4 尿中GAGの分離・精製
2.2 プロテオグリカンの基礎知識
2.3 プロテオグリカンの精製・分析法
2.3.1 グアニジン塩酸を用いた抽出法
2.3.2 クロマトグラフィーによる精製
2.3.3 塩化セシウム平衡密度勾配遠心法による精製
3 マトリックス分解酵素とTIMP
3.1 基礎知識
3.2 細胞外マトリックス分解酵素の活性測定法
3.2.1 コラゲナーゼ活性測定法
3.2.2 ゼラチナーゼ活性測定法
3.2.3 潜在型酵素の活性化
3.3 ゼラチン・ザイモグラフィー
3.4 グリコサミノグリカン分解酵素のザイモグラフィー
3.5 in situ ザイグラフィー
3.5.1 コラーゲンの蛍光標識法
3.5.2 ヒアルロン酸の蛍光標識法
3.6 TIMPの基礎知識
3.7 TIMPの定量法
3.7.1 阻害活性測定法(試験管内)
3.7.2 阻害活性測定法(リバースザイモグラフィー)
3.7.3 免疫学測定法(サンドイッチELISA法)
3.8 TIMPの細胞増殖活性測定法
3.8.1 細胞数の測定
3.8.2 DNA量の定量
3.8.3 H-チミジン取り込み量の測定
4 細胞外マトリックス接着機構
4.1 基礎知識
4.2 細胞外マトリックスへの細胞接着アッセイ
4.2.1 細胞接着アッセイ
4.2.2 細胞接着阻害アッセイ
4.3 細胞外マトリックスとインテグリンの相互作用の解析:分子レベルの解析
4.3.1 組換えインテグリンの調整
4.3.2 組換えインテグリンによるリガンド結合アッセイ
4.4 細胞外マトリックスとインテグリンの相互作用:組織レベルの解析
4.5 細胞外マトリックスとインテグリンの相互作用:個体レベルの解析
5 細胞外マトリックス分子形態解析法
5.1 基礎知識
5.2 TEMおよびSEMのための組織作製法
5.2.1 組織からのTEM試料作製法
5.2.2 SEM試料作製法
5.3 ロータリーシャドーイングによる分子の観察
5.4 原子間力顕微鏡
5.4.1 コラーゲン線維のAFM観察
5.4.2 コラゲナーゼによるコラーゲン線維分解過程の高速AFM観察
5.5 第二高調派(SHG)光によるコラーゲン観察
6 哺乳類組織からのマトリックス分子の分離法
6.1 皮膚
6.1.1 I・III型コラーゲン
6.1.2 V型コラーゲン
6.1.3 XII・XIV型コラーゲン
6.2 基底膜
6.2.1 IV型コラーゲン
6.2.2 ラミニンの分離・同定
6.2.3 XVII型コラーゲン
6.2.4 ラミニン332の精製・同定法
6.3 骨・軟骨
6.3.1 II型およびXI型コラーゲン
6.3.2 IX型コラーゲン
6.4 神経・感覚器
6.4.1 VI型コラーゲン
6.5 血管
6.5.1 基礎知識
6.5.2 エラスチンの精製
6.5.3 組織からのトロポエラスチン(可溶性エラスチン)の精製
6.6 ファイブリン
6.6.1 基礎知識
6.6.2 ファイブリンの精製
6.6.3 ファイブリンの分析法
6.6.4 相互作用の解析
6.7 血漿
6.7.1 基礎知識
6.7.2 フィブロネクチンの精製・同定法
6.7.3 ビトロネクチンの分離・同定法
7 海産動物コラーゲン
7.1 基礎知識
7.1.1 魚類コラーゲン
7.1.2 ナマコのコラーゲン抽出
7.1.3 軟体動物コラーゲン
7.1.4 刺胞動物コラーゲン
7.2 基礎知識(海産動物由来の非コラーゲン成分)
7.2.1 刺胞動物(ミズクラゲ)
7.2.2 棘皮動物(ナマコ)
8 マトリックス研究に関する培養法
8.1 基礎知識
8.2 皮膚由来細胞
8.2.1 皮膚線維芽細胞
8.2.2 皮膚表皮角化細胞(ヒト,マウス)
8.2.3 ラット・ケラチノサイト
8.2.4 コラーゲンゲル培養法
8.2.5 活性持続型ビタミンCを用いた3次元培養法
8.2.6 3次元培養ヒト皮膚モデル
8.3 骨・軟骨由来細胞
8.3.1 骨芽細胞
8.3.2 軟骨細胞
8.4 腎臓由来細胞
8.4.1 腎・メサンギウム細胞
8.4.2 オルガノイド培養法 腎前駆細胞
8.5 神経・感覚器由来細胞
8.5.1 網膜色素上皮細胞
8.5.2 角膜実質細胞(角膜線維芽細胞)
8.5.3 脳アストロサイト細胞
8.6 消化器
8.6.1 肝臓実質細胞
8.6.2 肝非実質細胞
8.6.3 マトリゲルを用いた3次元培養法
8.7 ラミニン断片を用いるiPS細胞の培養法
コラム 細胞培養系における細胞外マトリックスと温度応答性培養皿

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