内容紹介
近年、単一の化合物中に複数のアニオン種を含む“複合アニオン化合物”が、新しい種類の無機材料として注目されている。複合アニオン化合物が取り得る配位構造や結晶構造は膨大であり、これまでにない革新的機能の発現が期待される。
本書は、そのような複合アニオン化合物の科学を体系化した世界初の教科書である。1章で複合アニオン化合物に共通する特徴を整理したのち、2章以降で合成、解析、応用、理論計算における学理と実例を、2021年3月時点の知見に基づいて解説している。
目次
1章 複合アニオン化合物の化学
1.1 固体の化学結合:基本的な分類
1.2 アニオンの観点で固体を観る
1.3 単アニオン化合物の現状と課題 -酸化物を例として-
1.4 複合アニオン化合物
1.5 複合アニオン化合物の特徴
2章 複合アニオン化合物の合成技術
2.1 高温反応
2.2 低温反応
3章 複合アニオン化合物の構造評価技術
3.1 回折法による結晶構造解析
3.2 電子顕微鏡法
3.3 分 光 法
3.4 組成分析
4章 複合アニオン化合物の機能と応用
4.1 複合アニオン蛍光体
4.2 複合アニオン化合物の光触媒機能
4.3 複合アニオン化合物の電池材料
4.4 複合アニオン化合物の電子物性
5章 複合アニオン化合物の理論計算
5.1 第一原理計算
5.2 安定構造探索
5.3 イオンダイナミクス
5.4 電子構造
付 録
A:固体化学のためのNMRの原理と要点
B:固体化学のためのESRの原理と要点
C:複合アニオン化合物を構成する原子およびイオンの基本的なパラメータ
索 引
出版社からのメッセージ
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本書は、少部数印刷にて重版が可能です。
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