多面的な入試と学修成果の可視化

多面的な入試と学修成果の可視化

追手門学院大学 高大接続への挑戦
著者名 追手門学院大学アサーティブ研究所
発行元 追手門学院大学出版会
発行年月日 2021年02月
判型 A5 210×148
ページ数 178ページ
ISBN 978-4-907574-25-3
Cコード 3037
ジャンル 人文科学 >  教育学

内容紹介

高校生の学ぶ意欲と姿勢を育てる「アサーティブプログラム」と、その成果で入学者を選抜する「アサーティブ入試」。本書は、この取り組みを心理学・教育学・経営学の多角的なアプローチから分析し、総合的な知見を提供する。大学の勉学に通用する学力・能力・資質の育成支援から始まる入試事業の具現化は、高校生の成長に向き合う高大接続の考え方を普及する根拠となる。

目次

はじめに(原田章)

第1章 高等教育改革の動向と本取組みの意義(福島一政)
 1 高大接続改革に関する国の方向性
 2 高校生の意識の変遷
 3 中学校教員の労働実態と自己効力感
 4 大学進学率と入学定員未充足
 5 アサーティブプログラム・アサーティブ入試の意義

第2章  アサーティブプログラムとアサーティブ入試の取組み
―「育成型」入試の必要性―(志村知美)
 1 本取組みの狙いとその背景
 2 アサーティブプログラム
 3 アサーティブ入試
 4 アサーティブの取組み実績
 5 アサーティブの取組みの普及
 6 今後の課題

第3章  学生の成長の可視化と教学改革,FD・SD の取組み
―「育成」視点の高大連携プロセスの今後の展開に触れて―(福島一政)
 1 大学教育原理の転換
 2 アサーティブプログラムの発展
 3 高大連携の発展
 4 高大接続の発展
 5 追手門学院大学の教育改革への展開

第4章  アサーティブ入試で入学した学生の特徴
― GPS-Academic を用いて2018 年度から2020 年度の新入生の回答を比較する(原田章)
 1 アサーティブ入試の効果検証
 2 志望した大学に入学できているか
 3 学びへの意欲はあるか
 4 力をいれたいことは何か
 5 学生生活に不安はあるか
 6 「思考力」の入試区分による差異
 7 「姿勢・態度」の入試区分による差異
 8 「経験」の入試区分による差異
 9 アサーティブ新入生の特徴とは

第5章  データに見る学生の成長プロセス
―「学習成果の可視化」のモデルの検討―(木村治生)
 1 はじめに―分析の目的
 2 先行研究
 3 リサーチ・クエスチョン
 4 扱うデータと分析方法
 5 分析―成長を規定する要因の検討
 6 結論

第6章  学生の成長支援のあり方と条件の探索
―「自走できる」学生の特性に関する質的比較分析―(佐藤 昭宏)
 1 はじめに―学修成果の可視化と教育改善の距離をどう埋めるか
 2 使用データと分析の方向性
 3  大学に対する否定的感情と克服の契機
 4  成長に向けた次の一手の検討―評価や解釈の違いの積極的活用
 5 「 自走できる」学生と「自走できない」学生の違い―質的比較分析による学生の成長状態を支える条件の探索
 6 まとめ

第7章  アサーティブ面談のエッセンスを活用した面談手法の開発
―多面的な評価と指導の両立を目指して―(岡田 佐織)
 1 本章の課題設定
 2 アサーティブ面談で何が行われているのか
 3 在学生の成長を支援する面談手法とツールの開発
 4 成長を可視化し,支援するための面談とは

第8章  アサーティブ接続のトランジション戦略を振り返る
―高大接続における学びのレディネスと育成の価値創造―(池田輝政)
 1 アサーティブ接続を戦略的改革の観点から判断する
 2 導入期に形成された組織的強みの源泉
 3 アサーティブ接続のプランニングを確認する
 4 アサーティブ接続のマネジメントを可視化する
 5 アサーティブ接続の挑戦とは何か

おわりに(福島一政)

定価:2,200円
(本体2,000円+税10%)
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