放射線化学
原子力工学

放射線化学

著者名 東京大学工学教程編纂委員会
勝村 庸介
工藤 久明
発行元 丸善出版
発行年月日 2020年04月
判型 A5 210×148
ページ数 142ページ
ISBN 978-4-621-30495-2
Cコード 3343
NDCコード 539
ジャンル 物理学 >  素粒子・原子核物理
物理学 >  放射線物理

内容紹介

 放射線化学は,放射線と物質の相互作用を介して,そのエネルギーが物質に付与されて引き起こされる物理的,化学的な反応を理解する学問分野である.最もポピュラーな物質で生体の半分以上を占める水,水溶液に対する放射線作用の研究が進み,その反応過程は深く理解されている.研究はさらに,さまざまな放射線源や,水以外のガス,有機物,固体,高分子材料などの対象に広がっている.

 また,放射線はさまざまな場で活用されている.医療では放射線を用いた診断や治療が,産業では放射線を用いた材料製造や,環境浄化の試みなどが行われている.一方で,過剰の放射線被ばくは身体に悪影響を与える.そのため,放射線の効果を理解しておくことは重要である.

 放射線の利用や,放射線と同様に電離や励起の能力をもつ極端紫外線の応用は,工学の幅広い分野に及んでおり,本書の内容は,工学に携わる多くの学生にとって,有用なものとなっている.

目次

はじめに
1 放射線の単位と線量,線量測定
 1.1 線量
 1.2 線量測定
 1.3 化学線量計
2 イオン,励起状態,ラジカル
 2.1 中間活性種の種類
 2.2 ラジカル
 2.3 中間活性種の検出
3 中間活性種の観測と挙動
 3.1 パルスラジオリシス
 3.2 反応動力学
4 気相の放射線化学
 4.1 W値とイオンペア対収率
 4.2 水素
 4.3 酸素
 4.4 水蒸気
 4.5 その他のガス
5 水と水溶液の放射線化学
 5.1 初期過程
 5.2 生成物の種類とその性質
 5.3 水溶液中の反応
 5.4 放射線反応のデータベースとシミュレーション
6 液体有機物の放射線化学
 6.1 有機物中の反応初期過程
 6.2 イオン化 :正イオンと電子
 6.3 シクロヘキサンとベンゼン
7 高分子の放射線化学
 7.1 放射線と高分子
 7.2 放射線重合とその機構
 7.3 高分子への放射線照射で生成する中間体
 7.4 高分子の放射線照射効果
 7.5 高分子の高機能化
 7.6 高分子の劣化と耐放射線性
8 イオンビーム放射線化学
 8.1 イオンビーム放射線反応の実現手段
 8.2 イオンビーム放射線効果の特徴

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